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鬼平犯科帳 決定版(23) 特別長篇 炎の色 文春文庫
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鬼平犯科帳 決定版(23) 特別長篇 炎の色 文春文庫

池波正太郎(著者)

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鬼平犯科帳 決定版(23) 特別長篇 炎の色 文春文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2017/11/09
JAN 9784167909659

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鬼平犯科帳 決定版(23)

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商品レビュー

4.3

11件のお客様レビュー

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2025/06/15

▼一冊丸ごとの特別長編「炎の色」。なんですが、大まかは前半と後半で二つの話。 そして、個人的には「鬼平」「剣客」の特別長編の中でいちばん好きでした。 (「梅安」は割とすぐに、シリーズそのものが連作短編ではなくなるので、ちょっとカテゴリが違いますね) ▼前半は、「鬼平に、今ま...

▼一冊丸ごとの特別長編「炎の色」。なんですが、大まかは前半と後半で二つの話。 そして、個人的には「鬼平」「剣客」の特別長編の中でいちばん好きでした。 (「梅安」は割とすぐに、シリーズそのものが連作短編ではなくなるので、ちょっとカテゴリが違いますね) ▼前半は、「鬼平に、今まで知らなかったが、腹違いの妹がいた」というお話。 (以下ネタバレ) ・古老が妹がいることを告げに来て ・その妹は男勝りに居酒屋をひとり切り盛り ・その妹に悪い奴が絡んできたので ・鬼平が助けて自家の女中さんにしてあげる(「妹」とは明かさない) というのが前半です。 ▼後半は、よくあるパターンですが、きっかけは「密偵おまさ」です。 (通読してみて分かるのは、つまり池波さんは「おまさ」が大好きでたまらないということですね。真田太平記の「お江」と同じで、脇役なんだけど、作者愛情的には完全にナンバーワンです) ・おまさがかつての盗賊仲間に声をかけられて ・当然、まだ現役の盗賊のふりをして仲間に入り ・そこからじわじわ鬼平たちが調べて、最後はみんなお縄にしました というよくあるパターンなんですが、趣向があって。 ・女性の、盗賊首領が出てくる。それがまだ色気のあるイイ女で、 ・その女盗賊がどうやら同性愛者で、おまさに惚れて良い寄る。 という趣向です。 それからもう一つの趣向は、 ・この後半の事件で、前半に出てきた「鬼平の妹」が、盗賊改めの一員として活躍する。 ・そして盗賊改めのレギュラーと添うことになる。 というもの。 ▼この二つの趣向以外は、実は連作短編の世界観とあまり変わりません。そこが個人的には「いちばん好き」な理由だと思います。  なぜだか、「鬼平」も「剣客」も、特別長編になると、悪役がものすごく強く、凶悪になる(笑)。  従って、ひとがいっぱい死ぬ(笑)そうぢゃないと「悪役強いぞ」感が出ない。  そして主人公にとにかく死の危険が押し寄せる(笑)。 ▼というのがパターンで、なんかこう、「暢気さ」みたいなものが無くなりますね。でも実は池波さんの勧善懲悪ヒーローものは、その「暢気さ」が大きな魅力のひとつなのです。だって、少なくとも悪い奴と肉体的に戦う段になれば、「絶対負けない、絶対死なない」のだから(笑)、リアリズム的なストレスとは無縁で、それが魅力。 ▼「梅安」の場合はちょっと違いますが。主人公そのものが、ときには罪のない人でも殺してしまうという「殺し屋稼業」なので、そこの胃のもたれ具合はあります。だから、あんまり分量を書けなかったんぢゃ無いかと。まして、途中から完全に連作短編では無くなり、「殺し屋から足を洗おうとする梅安と、それを許さない闇社会」のやりあいになってしまう。つまり「カムイ外伝」方式とでも言いますか。 ▼というわけで、「炎の色」はそのあたりのバランスが程よかったです。そして、女盗賊首領のキャラも楽しくて。捕まらずにこの話は終えているので、池波さんが生きていたら、きっと「新宿鮫シリーズ」の「悪役・仙田」みたいに、彼女であと何冊か書いてたんだろうなあ。

Posted by ブクログ

2025/01/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

池波正太郎鬼平犯科帳シリーズの19巻 池波正太郎にハマったので仕方ない(^^;;; 読み始めると止まらないシリーズもあと1巻 最後まで読み続けます。

Posted by ブクログ

2023/01/23

特別長編、炎の色。 亡父の隠し子、平蔵の妹が出現する。いろいろ苦労してきた身の上であるが、さすがに平蔵の妹、度胸はすわっていて、早速に平蔵の手助けとして、潜入する働きを見せる。 おまさが、旧知の盗賊のお頭に声をかけられたのを、きっかけにして、一網打尽にすべく、探索がはじまる。怪し...

特別長編、炎の色。 亡父の隠し子、平蔵の妹が出現する。いろいろ苦労してきた身の上であるが、さすがに平蔵の妹、度胸はすわっていて、早速に平蔵の手助けとして、潜入する働きを見せる。 おまさが、旧知の盗賊のお頭に声をかけられたのを、きっかけにして、一網打尽にすべく、探索がはじまる。怪しい魅力の女盗賊のお頭、お夏も登場する。 江戸情緒に、どっぷりと浸れる池波正太郎先生の名作。

Posted by ブクログ