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忘れられた人類学者 エンブリー夫妻が見た〈日本の村〉
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忘れられた人類学者 エンブリー夫妻が見た〈日本の村〉

田中一彦(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 忘羊社
発売年月日 2017/03/01
JAN 9784907902162

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2021/06/19

1935年9月から1年間、夫婦ともにアメリカ人の文化人類学者ジョンとエラのエンブリー夫妻は熊本県須恵村(現在のあさぎり町須恵)に滞在し、その暮らしを記録した。帰国後、ジョンは『須恵村』(1939)を、エラは共著で『女たち』(1982)を出版。宮本常一、梅竿忠夫、鶴見俊輔に絶賛され...

1935年9月から1年間、夫婦ともにアメリカ人の文化人類学者ジョンとエラのエンブリー夫妻は熊本県須恵村(現在のあさぎり町須恵)に滞在し、その暮らしを記録した。帰国後、ジョンは『須恵村』(1939)を、エラは共著で『女たち』(1982)を出版。宮本常一、梅竿忠夫、鶴見俊輔に絶賛された。 ジョンは、娘クレアとともに、15年後、事故で亡くなってしまうのだけれど・・・ 本書は、須恵村の日々を二人のそれぞれの記録から、読み解き、更に今日と共に、時に比較しつつまとめられたもの。 エンブリー夫妻が横浜外国人墓地に葬られていること。 墓の近くにある元町門は、エラの実家から寄贈され、「ルーリィ門」があるという。 それだけで親近感を抱く。 日本の農村の暮らしを外国人の眼差しで、記録する・・・ 日本の親は子どもを大事にする・・・はイザベル・バードも書いていたけれど 甘やかしている・・・ 結婚後、夫婦の中に愛はあるけれど、ロマンスはない・・・ など、今の暮らしにも通じる指摘も多々ある。 「橋が流されるたび部落は結ばれていく」90頁 毎年6月に球磨川が氾濫し橋が流されるので、収穫前に新しい橋を架けると決まっている。前日に必要な材木や竹、ツルを集め、翌日、村民総出で橋を付け替える。 お昼で上がった娘達が酒席の準備をし、夜には慰労の宴会となる。 ボスがいるのでもなく、皆で働く・・・金もかからない。 ムラの自治・・・すごい。 エンブリーが村で見た「協同」(本書では「はじあい」)は、村の光も影も包み込んで存在するところに、これからのヒントがあるのではと評されるのもうなずける。

Posted by ブクログ

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