源氏姉妹

酒井順子(著者)

• 販売会社／発売会社: 新潮社
• 発売年月日: 2017/01/20
• JAN: 9784103985099

商品レビュー

2024/09/14

著者の妄想を自由に書いてるな！という印象でした笑
女君の独白が読むごとにエロくなっていくのには少し困惑しましたが、おかげで個々のキャラクターがはっきりして良かったです。(著者のフィルターがかかってるにせよ）
いまだ源氏物語の原作読まずに関連本ばかり読んでいる私にとっては原作を読むハードルをひとつ下げてくれた本かなと思います。
共通の相手と性交渉した人々を姉妹と呼ぶことや、性交渉したことを「しちゃった」と表現することに関しては、なんかちょっと幼稚な感じで個人的にはあんまり好きじゃないので星が4つになりましたが、それもいろんな人が古典に親しむハードルを下げてくれる手法なのかなと思います。
欲を言えば、今とはあらゆることにおいて現代とは価値観の異なる平安時代において、そもそも性交渉というものがどういう意味を持っていたのか、現代のそれとはどう違っていたのかという前提をもう少し詳しく説明してくれると良かったです。

2024/07/15

光源氏のクズっぷりにムカつきながらも、光源氏が何歳の頃に女性達と関係を持ったのか小説では分かりにくく、一覧になったものがあればいいのに…とずっと思っていた私。
女性達とのしちゃった年表を見つけた瞬間に絶対にこの本面白い！と確信を得ました。
作者のぶっちゃけた言い回しの考察に思わず声を出して笑ってしまい、光源氏の毒牙にかかった女性達の独白という手法も斬新で面白く、あっという間に読み終わってしまった。
女性達がおしゃべりしたらどうなるんだろう、確かに気になる！そして部会では収まらないためエロ会やママ会など秀逸なネーミングの分科会を設置したところにもセンスがあると思いました。
とはいえ、しちゃった年表に座談会、女性達の赤裸々な独白…、やり過ぎ感大丈夫？と私の方が心配になるくらいだが、逆にここまでくると吹っ切れてて気持ちいい。
紫式部の源氏物語って聞くだけで、なんだか古臭くて読みづらそうと思ってしまいがちだけど、この本は光源氏の世界を現代にトリップさせてくれて、身近にしてくれた！

2023/09/17

素晴らしい！
こんな切り口があったなんて。

新・雨夜の品定めなんて朱雀院と夕霧が出演してますけど！
その発想がたまらない。