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源氏姉妹 の商品レビュー

4.1

20件のお客様レビュー

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2024/08/11

光源氏のクズっぷりにムカつきながらも、光源氏が何歳の頃に女性達と関係を持ったのか小説では分かりにくく、一覧になったものがあればいいのに…とずっと思っていた私。 女性達とのしちゃった年表を見つけた瞬間に絶対にこの本面白い!と確信を得ました。 作者のぶっちゃけた言い回しの考察に思わ...

光源氏のクズっぷりにムカつきながらも、光源氏が何歳の頃に女性達と関係を持ったのか小説では分かりにくく、一覧になったものがあればいいのに…とずっと思っていた私。 女性達とのしちゃった年表を見つけた瞬間に絶対にこの本面白い!と確信を得ました。 作者のぶっちゃけた言い回しの考察に思わず声を出して笑ってしまい、光源氏の毒牙にかかった女性達の独白という手法も斬新で面白く、あっという間に読み終わってしまった。 女性達がおしゃべりしたらどうなるんだろう、確かに気になる!そして部会では収まらないためエロ会やママ会など秀逸なネーミングの分科会を設置したところにもセンスがあると思いました。 とはいえ、しちゃった年表に座談会、女性達の赤裸々な独白…、やり過ぎ感大丈夫?と私の方が心配になるくらいだが、逆にここまでくると吹っ切れてて気持ちいい。 紫式部の源氏物語って聞くだけで、なんだか古臭くて読みづらそうと思ってしまいがちだけど、この本は光源氏の世界を現代にトリップさせてくれて、身近にしてくれた!

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2023/09/17

素晴らしい! こんな切り口があったなんて。 新・雨夜の品定めなんて朱雀院と夕霧が出演してますけど! その発想がたまらない。

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2022/06/16

同じ女と寝た男達が「兄弟」なら、同じ男と寝た女達は「姉妹」ってことで。 「母娘喰いはしない」と「出家に手を出さない」が光源氏の二大禁忌…と看破され、大いに感激。あと、巻末のシスターズの座談会、人数が多過ぎるからって分科会になってるのもまた笑える、赤裸々な光源氏の元カノ達。 ...

同じ女と寝た男達が「兄弟」なら、同じ男と寝た女達は「姉妹」ってことで。 「母娘喰いはしない」と「出家に手を出さない」が光源氏の二大禁忌…と看破され、大いに感激。あと、巻末のシスターズの座談会、人数が多過ぎるからって分科会になってるのもまた笑える、赤裸々な光源氏の元カノ達。 こうなったら『宇治十帖』も読みたいぞ(笑)

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2021/02/17

しすたあずってそういう意味ですか…はぁ。 源氏物語は「あさきゆめみし」から入ったので、この本でも思い浮かべるしすたあずさん方のお顔は大和和紀さんのそれになってました。 そして川原泉さんの漫画内で登場人物が源氏の君をけちょんけちょんなしていたってなど色々思い出しました。 「源氏物語...

しすたあずってそういう意味ですか…はぁ。 源氏物語は「あさきゆめみし」から入ったので、この本でも思い浮かべるしすたあずさん方のお顔は大和和紀さんのそれになってました。 そして川原泉さんの漫画内で登場人物が源氏の君をけちょんけちょんなしていたってなど色々思い出しました。 「源氏物語は、女達の様々な不幸の形を提示する物語ですが、一人の男の果てしない孤独を描く物語でもあったのだと、私は思います。」

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2020/09/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「シスターズ」の独白というスタイルは面白い。しかも、本書を読むことで『源氏物語』を読んでいなくても内容がつかめる親切設計。冒頭の「年表」は分かりやすい。「この視点」でまとめられた年表は初めて見た。年表を見ながら本文を読むと、シスターズたちそれぞれの幸せは源氏の関わり合いの長さに関係がないことが分かる(当たり前か)。源氏は年齢のせいもあるのだろうけれど、表にしてみると、「桐壺」と「帚木」の間の空白期間に結構頑張ってたのが分かる。本文中に何度か出てくる「親子ナントカ」という表現によってギリギリ下品にならないラインを保っている。

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2020/03/14

源氏物語のパロディというか新解釈とまではいかないけれど女心にフォーカスを当てた仕掛け。 そうだよなぁ、と頷ける語りも多数(笑) 朧月夜みたいに奔放に生きたいものデス。 藤壺みたいに一途に思われるのもいいけど、秘密保持は辛いし。 紫の上みたいにずっと一緒にいて甘やかされるのに、常に...

源氏物語のパロディというか新解釈とまではいかないけれど女心にフォーカスを当てた仕掛け。 そうだよなぁ、と頷ける語りも多数(笑) 朧月夜みたいに奔放に生きたいものデス。 藤壺みたいに一途に思われるのもいいけど、秘密保持は辛いし。 紫の上みたいにずっと一緒にいて甘やかされるのに、常に違う女の影があって自分は束縛され続けるとかは嫌だし。 明石の上みたいに自分を卑下しないといけない付き合いも悲しいし。 どちらかと言えば六条御息所みたいに粘着質な部分が多いからやや共感持てるし。 葵上みたいに素直になれない気持ちも分からんでもない。 やっぱり1番朧月夜が美味しいわ。

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2019/05/27

めっぽうおもしろい。源氏物語が好きすぎて訳文・原文を読みふけり、源氏物語についてなら何時間でも語れる私ですが、サカジュンの手にかかるとこうなるのか〜とニヤニヤしながら楽しませてもらいました。源氏物語は不思議な文学で、どこまでもハーレクイン的などっぷりロマンス小説として浸りきって読...

めっぽうおもしろい。源氏物語が好きすぎて訳文・原文を読みふけり、源氏物語についてなら何時間でも語れる私ですが、サカジュンの手にかかるとこうなるのか〜とニヤニヤしながら楽しませてもらいました。源氏物語は不思議な文学で、どこまでもハーレクイン的などっぷりロマンス小説として浸りきって読もうと思えば読めるし、男性が読めば男たちの政変物語としても読めます。サカジュンはそこにえがかれているようで微妙に隠微されている大胆な「性」という面を切り取って見せてくれました。若干お戯れが過ぎる面もありますが、そこはご愛嬌。エロ楽しい読み物で、何気に力作であります。大人の源氏物語ファン(穏健派)におススメ。

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2018/04/09

同じ男性とつきあった女性同士=シスターズとして、源氏物語各章を女性側からの一人称独白で語る。新・雨の夜の品定めに加え、六条会・ブス会・ママ会・エロ会などのシスターズ座談会も。 状況が目に見えるようにわかりやすくて、なるほど、実はそんな話だったのねって理解できました。

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2017/11/16

下世話な感じだけれど、源氏物語って今風にしたらこんなものなのかもしれない。巻末の座談会が面白かったなあ。あと『源氏の誘いをはねのけた人たち』という分科会もあったら良かったのに。この人たちは本編で語ってるからそれで十分ってことなのかな。

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2017/10/14

源氏入門者に最適な本。私自身が源氏をきちんと読んだこともなく、登場人物の女性たちの名前はだいたい聞いたことはあるが、どんな人物なのかきちんと理解できていない入門レベルなので、それぞれの女性のことが、わかりやすく、理解がしやすかった。 光源氏が数々の女性とどのように性行為に至った...

源氏入門者に最適な本。私自身が源氏をきちんと読んだこともなく、登場人物の女性たちの名前はだいたい聞いたことはあるが、どんな人物なのかきちんと理解できていない入門レベルなので、それぞれの女性のことが、わかりやすく、理解がしやすかった。 光源氏が数々の女性とどのように性行為に至ったか、その後どのように性的な関係が続いたかをテーマとして、それぞれの女性について章をさいて書かれている。 テーマとして性関係はゴシップ的にエンターテイメントとして面白いわけではなく、あくまで語るための切り口として、現代にも通用する話として、読者が源氏の世界をリアルに感じることに成功している。 源氏は異様に女性に人気があるなとおぼろげに思っていたが、この本を読んで、その理由がなんとなく腑に落ちた。 女性目線で、様々な女性の恋愛スキル(男との距離の取り方、駆け引き)と、そのすきるが人生そのもの(生き死に)ににつながるということが、源氏の作品の魅力なのだな。 酒井さんが言っているように、源氏シスターズ(源氏と関係をもった女性)はだいたい不幸に陥っているというところが、またドラマとして面白い。 溝口健二の映画「好色一代女」は男目線で女の立場にたって、女の人生の悲哀を表していたが、やはり女性の不幸な人生はドラマ性が高く作品に厚みがでるんですね。

Posted byブクログ