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銀の匙 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2016/09/28 |
JAN | 9784101205717 |
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銀の匙
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銀の匙
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商品レビュー
3.8
10件のお客様レビュー
なんて味わい深い作品なんだろう。 記憶の片隅にあるような淡い記憶。甘塩っぱいような、やわからくて懐かしい匂いのするそれらは、小箱の中にしまってあった銀の匙のように、かけがえのない思い出として心のなかに残っているもの。 時代は明治。当時を知らないのに不思議と懐かしさを覚える。 とて...
なんて味わい深い作品なんだろう。 記憶の片隅にあるような淡い記憶。甘塩っぱいような、やわからくて懐かしい匂いのするそれらは、小箱の中にしまってあった銀の匙のように、かけがえのない思い出として心のなかに残っているもの。 時代は明治。当時を知らないのに不思議と懐かしさを覚える。 とても内気な少年の心の内が、美しい情景とともに繊細に描かれており、まるで詩のような美しさがある。 五感を研ぎ澄ませたら、こんな風に世界の美しさに気づけるのかな。 少年は、伯母の愛情に包み込まれた幼少期を過ごし、賢い青年へと成長した。軟弱だけど愛おしい少年。その面影がなくなってしまったようで寂しく思ったが、それは違ったようだ。だって、青年は小さな銀の匙を見ただけで、こんなにも色鮮やかに記憶が蘇るのだもの。それは少年時代の心が残っているということ。 あとがきにある、高校の国語の授業で3年間を通してこの本を学んでいくというのが、どんな授業なのかとても気になった。
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1913 年 大正2年 茶箪笥の壊れかけの引き出しに見つけた銀の匙。母親に匙を貰う許し乞い、その銀の匙の思い出が溢れてくる。 幼児期、身体の弱かった少年は、縁あって独り身の叔母に包まれるように育った。その匙は、叔母が少年に薬を飲ませる物だった。叔母との暖かい思い出が幼児期から最期...
1913 年 大正2年 茶箪笥の壊れかけの引き出しに見つけた銀の匙。母親に匙を貰う許し乞い、その銀の匙の思い出が溢れてくる。 幼児期、身体の弱かった少年は、縁あって独り身の叔母に包まれるように育った。その匙は、叔母が少年に薬を飲ませる物だった。叔母との暖かい思い出が幼児期から最期を迎える青年期まで、穏やかに語られている。 叔母は、生活の世話ばかりでなく、遊びにも友達作りにも、彼女の存在全てで、無償で支えてくれる。自伝的小説とのことです。作者の子供の時の目線で時間が流れる様に書かれていきます。何か事件が起こるわけでもないのですが、情景を描く豊かな色や音の表現に引き込まれます。 灘中学の「銀の匙授業」は、三年間国語の授業でこの一作を読み上げるというものだったそうです。 その授業を受けた生徒の中には、先日神奈川県知事に再当選した不倫騒動の黒岩さんもいらしたそうです。だめじゃん。
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表現力の豊かさが際立っていると感じた。 正直、子供がこんなに感受性豊かにつぶさに周囲の状況を的確に捉えていたら恐ろしいな、と思えるほどだった。 ストーリー展開は大きな波乱も何もないが、当時を形取る人間、文化が色濃く描かれていた。
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