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永い言い訳 文春文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
| 発売年月日 | 2016/08/04 |
| JAN | 9784167906702 |

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永い言い訳
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商品レビュー
4
232件のお客様レビュー
映画『ゆれる』の監督、西川美和による小説。 こちらも映画化され、脚本・監督も手がけている。 多才。 この本は賛否が分かれる内容らしく、 ほとんど期待せずに読んだけれど、 すごく面白かった。 主人公は、冷め切った関係の妻が突然事故死したとき、 自分が何を感じるのかを見つめる男。...
映画『ゆれる』の監督、西川美和による小説。 こちらも映画化され、脚本・監督も手がけている。 多才。 この本は賛否が分かれる内容らしく、 ほとんど期待せずに読んだけれど、 すごく面白かった。 主人公は、冷め切った関係の妻が突然事故死したとき、 自分が何を感じるのかを見つめる男。 しかし彼は、 妻を失った悲しみに沈むというより、 自分のことばかり考えている、かなりのダメ男。 彼を取り巻く人たち(妻を含め)の心情や、 それぞれの思いが静かに描かれていく。 主人公・衣笠サチオの物語は、悔恨の物語でもなく、再生の物語でもない。 ただ、自己憐憫と自己愛が、延々と語られていく。 (なんせクソ夫なので。) でも、人間だもの。 当然なのかもしれない。 人の頭の中のおしゃべりは、 たいていネガティブなものだから。 彼は本人が言うように、 結局、最後まで永い言い訳を続けていくのだろう。 ◉ 他者のないところに人生は存在しない
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失って気付くことが必ずあって、それを実際に何かを失う前に気付かせてくれるのが読書の良いところだと思いました
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大大大大好き 人は結局社会的な生き物です。 ◼︎自分メモ 自分が高を括っていたものの中に、実は大いなる世界があったんだってことが およそ父性というものとは程遠い人種だと思っていた。自己愛の度合い激しいのに、健全な範囲での自信に欠けていて、厭世観が強く、自分よりも非力な存在のた...
大大大大好き 人は結局社会的な生き物です。 ◼︎自分メモ 自分が高を括っていたものの中に、実は大いなる世界があったんだってことが およそ父性というものとは程遠い人種だと思っていた。自己愛の度合い激しいのに、健全な範囲での自信に欠けていて、厭世観が強く、自分よりも非力な存在のために時間を割くとか、面倒ごとを背負い込むなんて到底できない人種だと。 運命の度し難さに制圧されたような、独特の敗北感が漂うものだ。 誰かにとって、「自分が不可欠である」と思えること、「自分が守ってやらねばどうにもならない」と思えることは、何と甘美なのだろう。 誰とも分かち合えぬ、鉛のように、光のない目の色を。 この悲劇の末に、何か得られるものがあるだろう、など考えたこともなく、ただ、「奪われし者」としての過酷な現実に丸腰で対峙している。しかし、そこがあのひとの勝利、先生の敗北の所以にほかなりますまい。 しかしもの書くものの葛藤だけが、人間の、解決不能の孤独や絶望に寄り添えるのだ。 しかし何か真実味のあるものに奉仕することで、過去の悲しみや失意が帳消しになったと思うのは単なる気のせいです。それはそこに在るままです。 ひどすぎる。あまりにひどい。どうしてぼくらは、大事なものを傷つける?見えてるサインを見殺しにして、掴みかけた手も、放してしまう。チャンスを常に台無しにする。どうしてこんな風に何度も踏み外して、何もかもを駄目にするの。嫌になるよ。本を読んでも、金を稼いでも、ちっとも賢くなりゃしない。いつまでこんな自分と付き合わなきゃならないの 。もう嫌だ。もう嫌なんだ。ほんとはもう、生きていく気力なんて残ってないんだ。 みんな、生きてりゃいろいろ思うもの。汚いことも、口にできないようなひどいことだって。だからって、思ったことがいちいち現実になったりするわけじゃない。ぼくらはね、そんなに自分の思う通りには世界を動かせないよ。だからもう自分を責めなくていい。だけど、自分を大事に思ってくれる人を、簡単に手放しちゃいけない。みくびったり、おとしめたりしちゃいけない。そうしないと、ぼくみたいになる。ぼくみたいに、愛していいひとが、誰も居ない人生になる。簡単に、離れるわけないと思ってても、離れる時は一瞬だ。そうでしょう? しかし甘い時間の過剰摂取は、人生を蝕んでいく。 愛するべき日々に愛することを怠ったことの、代償は小さくない。別の人を代わりにまた愛せばいいというわけでもない。色んな人との出会いや共生は、喪失を癒し、用事を増やし、新たな希望や、再生への力を与えてくれる。喪失の克服はしかし、多忙さや、笑いのうちには決して完遂されない。これからも俺の人生は、ずっと君への悔恨と背徳の念に支配され続けるだろう。 あのひとが居るから、くじけるわけにはいかんのだ、と思える「あのひと」が、誰にとっても必要だ。生きていくために、想うことのできる存在が。つくづく思うよ。他者のないところに人生なんて存在しないんだって。人生は、他者だ。
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