永い言い訳 の商品レビュー
面白い! 個人的には「ゆれる」よりヒットしました。 いや、それは「ゆれる」は映画を先に見て、オダギリさんの演技が許せないという個人的な感情が邪魔してるだけかもしれませんが。 「永い言い訳」の映画は見てません。これからも見ないことにします。 身近な人が死んで、本当に泣けるようにな...
面白い! 個人的には「ゆれる」よりヒットしました。 いや、それは「ゆれる」は映画を先に見て、オダギリさんの演技が許せないという個人的な感情が邪魔してるだけかもしれませんが。 「永い言い訳」の映画は見てません。これからも見ないことにします。 身近な人が死んで、本当に泣けるようになるには、実は時間がかかる、葬儀の時なんか全然泣けない、その感覚に共感。 僕は15で父が死んで、ホントに泣けたのは19の時だった(たぶん)。 自分のむしゃくしゃを、無罪の子供にぶつけてしまった時の、罪悪感と死にたいような気持ちにも共感。 あの思いを二度としたくなさすぎて、今は子供が思い通りにならなくても、怒らなくなってしまった(それで良いかは分からんけど)。 文学的にどうこうとか思うより、シンプルに引き込まれてどんどん読んで、推理でもサスペンスでもミステリーでもないのに、あっという間に読み終わった、そういう作品。 けど、どうなんだろう。奥さんを亡くした男性の話だから、男性の自分にハマったのか。 身近な女性の感想を聞いてみたい作品。
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「いつか君に出会って欲しい本」にて紹介されており手に取る。 出だしで、いきなり永い言い訳が説明され、結構驚かされる展開、終わるので短編集かと思った、が話は続く。なかなか見ない構成だな。 バスの事故で妻を亡くした小説家の主人公、同じバスの事故で妻を亡くしたトラック運転手の家族に...
「いつか君に出会って欲しい本」にて紹介されており手に取る。 出だしで、いきなり永い言い訳が説明され、結構驚かされる展開、終わるので短編集かと思った、が話は続く。なかなか見ない構成だな。 バスの事故で妻を亡くした小説家の主人公、同じバスの事故で妻を亡くしたトラック運転手の家族にふれ、死や生きることを考える。 主人公駄目人間加減とトラック運転手家族の対比も面白い構造を作っている。 多くの本、小説でも問われているが「大切な人が急に死んでも後悔しない生き方をしているか」と言う問題を改めて考えてみる。大切人が病気で余命何日となっても、特に後悔や行動を変える事もないかと思うと、出来ている気はする。家族仲は良いと今は思う。 ふと、出だしに説明されていた、永い言い訳の行を再度読んでみる。ん?いるかこの文。 booklogをいじっていて気づく、あ、これ再読だな。良いと評価した本なのに、全然覚えていない自分に驚く。でもまあ、面白い小説を新鮮な気持ちで2度も読めたと思うことにする。
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妻をバス事故で亡くした作家・津村啓こと衣笠幸夫。妻の親友も同じ事故で亡くなり、その夫と子供2人が残された。残された4人で家族が再生されようとするが、そう簡単にはいかない。衣笠幸夫がダメ男すぎて、自分には許容不可能。感動ストーリーがかなりマイナスされました。
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主人公がクズ過ぎる上に幼稚過ぎるけどそれとは裏腹に巧みな言葉で物語が紡がれていて最後まで一気に読んでしまいました。自分自身や、身近な人に必ず訪れる死について考える時間になりました。
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衣笠幸夫(津村啓) 二浪して大学に入学する。就職活動の帰りに美容室に入り、田中夏子と再開するし、のちに結婚する。四年勤めた出版社を辞めた。小説家。 衣笠夏子 幸夫と大学で同じ語学クラスで顔見知りになったが、まもなく大学を辞めた。美容学校へ通い、美容師の資格をとった。旧姓田中。旅行のバスの事故により死亡。 栗田琴江 大友辰彦 スタイリスト。 ゆき 高校を卒業して以来、毎年二人旅をしている。再婚後、出産育児で中断していたが、下の子の灯が、二歳半になるのを待って再開した。旧姓橘。旅行のバスの事故により死亡。 大宮洋一 ゆきの夫。 灯 ゆきの娘。 真平 ゆきの上の子。 アリムラタイチ 小学校の時の友達。 岸本 作家・津村啓のタレント業務のマネジメントをしている。 福永千尋 R社の編集者。 加藤 J社。 伊藤 文芸担当。 Tさん 作家。 安藤奈緒美 幸夫と大学の同級生。夏子とは大学に入って最初の友達だった。 桑名弘一郎 R社の副編集長。 大迫 R社の編集長。 松本 真平と塾で同じクラス。 梅垣 松本と同じ学校。 タカシ フランス料理屋の店員。 土井 制作会社バンブークリエイトのプロデューサー。 田原 ディレクター。 地主暁子 鏑木優子 サイエンスショーの女性。 田野原泰子 風俗店従業員。 小城聡 山梨県警鳴沢署司法警察員警部補。 喜多嶋恒彦 弁護士。
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これで好転する、と思ったらこじれて また復活してこんどこそ と思ったらまた躓いて そんなことを繰り返しながら「家族のようなもの」になってゆく。失った本当の家族とは「家族」になりきれなかったのにさ。 再生と破壊を繰り返してゆくうちに、後ろめたさを感じながら、言い訳を見つけてゆく。...
これで好転する、と思ったらこじれて また復活してこんどこそ と思ったらまた躓いて そんなことを繰り返しながら「家族のようなもの」になってゆく。失った本当の家族とは「家族」になりきれなかったのにさ。 再生と破壊を繰り返してゆくうちに、後ろめたさを感じながら、言い訳を見つけてゆく。ああしてあげればよかった、こうすればよかったのか。 その言い訳は、生きながら探して見つけてゆくから「永い」。
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愛の冷めた夫婦と、幸せに見える子供2人の4人家族。両方で妻(母)を失って、夫である幸夫と陽一がそれぞれ妻のいない人生を歩んでいく話。 ラブストーリーとも、家族の物語とも、成長の物語とも違う気がする。 妻を失った直後の感情、だんだんと生活の変化に慣れること、自分や他人を責めるこ...
愛の冷めた夫婦と、幸せに見える子供2人の4人家族。両方で妻(母)を失って、夫である幸夫と陽一がそれぞれ妻のいない人生を歩んでいく話。 ラブストーリーとも、家族の物語とも、成長の物語とも違う気がする。 妻を失った直後の感情、だんだんと生活の変化に慣れること、自分や他人を責めること、向き合うことから避けること、子供に自分の存在意義を求めること、自暴自棄に生きる意味が見出せないこと、さまざまな感情が渦巻いて、簡単に前に進めるものでもない。前がどこかもわからない。 永い言い訳、と言うタイトルは、そんな中で人は永久的に自分自身を納得させようと言い訳し続けると言うことか。 でも死と向き合うこと、妻と向き合うこと、現実と向き合うことを少しずつしながら、時には言い訳もしながら、生きていくんだろうと最後には希望も持てる本。 「泣ける本」とオーダーして選書してもらった本だけど、すこーしだけ泣いた。感情昂って泣くよりも、ジーンとくる本だった。
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もしこれが実話だったら、いくら永い言い訳をされても私が亡くなった妻だったら幸夫を許せない…笑 こういう妙に薄情なダメ男は、実在していそう。 亡くなった妻の友人家族と深く関わって喜怒哀楽を共にする様子は憎めなくてハートフルな気持ちになった
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同じ事故で妻を亡くした男と母を亡くした子供たち__まるで家族のように過ごす日々が彼らを前に進めていく。ハートフルかと思いきやそんなことはない...綺麗に描きすぎない人間味溢れる話でとても良かった。読み終えてタイトルの"永い"っていいなとしみじみ思いました。
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あらすじをみてハートフルな感じになるのかと思ったらそういうわけでもなかった。子供たちとふれあって元気を取り戻していく、でもいい話だと思ってしまうけどそれだけの話じゃなかったのがおもしろかった
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