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死すべき定め 死にゆく人に何ができるか
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | みすず書房 |
| 発売年月日 | 2016/06/01 |
| JAN | 9784622079828 |

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死すべき定め
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商品レビュー
4.6
49件のお客様レビュー
医師である著者が医療現場での経験をもとに、終末期医療や老化、死に向き合う過程について考察したノンフィクション。この本では、現代医療の限界と、患者やその家族が直面する問題について深く掘り下げる。 いつかは来る自らの終末を想像しながら読む。医療の限界とよりよい人生の過ごし方における...
医師である著者が医療現場での経験をもとに、終末期医療や老化、死に向き合う過程について考察したノンフィクション。この本では、現代医療の限界と、患者やその家族が直面する問題について深く掘り下げる。 いつかは来る自らの終末を想像しながら読む。医療の限界とよりよい人生の過ごし方におけるトレードオフ。生き延びられるなら、苦痛は耐えるべきか。それとも苦痛に耐えられなくなる前に安楽死を望むべきか。緩和ケアのあり方とは。死に向き合うことの意味や価値について深く考えさせられる。 ― これは正常である。プロセスを遅くすることはできる。食事や運動によって差が生じるのだが、止めることはできない。肺の機能的な容量が減少する。腸の動きが遅くなる。腺が分泌しなくなる。脳もまた萎縮する|三〇歳では脳は一・四キロあり、頭蓋骨にギリギリ収まるぐらいの大きさである。七〇歳になると、灰白質の喪失のためにニセンチ以上の隙間が空いてしまう。私の祖父がそうであったように、頭部への衝撃で高齢者が脳出血を起こしやすいのはこのせいである。頭蓋骨の中で脳がゴロゴロ回ってしまう。最初に萎縮を起こす部分は一般には前頭葉である。判断と計画を司るところだ。次が海馬、記憶が整理されるところだ。この結果、記憶力と多数のアイデアをまとめて比べる能力。マルチタスクのようなものは中年期にピークに達した後、徐々に衰えていく。 この人生は素晴らしい。苦痛があるならば戦ってみたいと思うのは、その苦痛を味わったことがないものの軽率な発言だろうか。それでも、徐々に劣化していく。 ― しかし、複雑なシステムでも故障が積み重なると、たった一つのさらなる故障だけでシステム全体を止めてしまうようなときがくる。衰弱状態と呼ばれるものである。発電所や車、大組織で起こる。そして、人にも起こる。いつかは、あまりにたくさんの関節にダメージがたまり、あまりにもたくさんの血管に石灰化が起こる。もうバックアップは残っていない。もうこれ以上消耗する余地がなくなるまで消耗する。このようなパターンは目が回るほど多い。たとえば、髪が白くなるのは単純に髪の毛に色をつける組織細胞が数を減らし、なくなっていくからである。頭皮の色素細胞の寿命は通常二、三年しかない。表皮下にいる幹細胞が異動し、色素細胞を置き換えるのを待つしかない。しかし、しだいに幹細胞の補充もなくなってしまう。五〇代までには、人の半分の髪はグレーになる。皮膚細胞の内部でも老廃物を外に出すシステムが徐々に壊れていき、残余物がかたまり、黄土色の色素、リポフスチンと呼ばれるものになる。これが皮膚で目につく老人難である。汗腺にリポフスチンが書積すると汗を出せなくなり、これが原因で高齢者は熱中症などにかかりやすくなる。目はまた別の理由でやられている。蛋白が結晶化した水晶体は高い耐久性を持つが、時間が経つにつれて化学的に変化し、柔軟性を失う。それが四〇代に大半の人が起こす老眼につながる。同様に色が黄変する。白内障(加齢や紫外線への過度な暴露、高コレステロール血症、糖尿病、喫煙などによって水晶体に起こる白っぽい濁り)が起きなくても、網膜に到達する光の量は、健康な六〇歳で、二〇歳の場合の三分の一になる。 誰しもが死すべき定めである。その向き合い方を考えさせられる本だ。
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この本は2年前にある本屋さんの企画で『一万円選書』と言う、本屋さんの質問に答えて人物をわかってもらったうえで、お勧めの本を1万円分チョイスしてもらうと言うのに応募して紹介された本である。 その時に読み始めたものの、途中までで読破しないまま本棚に置いていた。 再度最初から読んでみよ...
この本は2年前にある本屋さんの企画で『一万円選書』と言う、本屋さんの質問に答えて人物をわかってもらったうえで、お勧めの本を1万円分チョイスしてもらうと言うのに応募して紹介された本である。 その時に読み始めたものの、途中までで読破しないまま本棚に置いていた。 再度最初から読んでみようと思いたち、読み始めたものの最初は米国における今から40年前の高齢者施策がずっと並んでいて引き込まれることもなかった。やはり自分の読みたい本ではなかったのかなと思いつつ中盤にさしかかるとグングンと迫ってくるモノを感じ、涙しながら読む頁も増えて、一気に読み終えてしまった。 本の中にあった主治医が患者に言った「私は心配しています」のシーンで何と素晴らしい言葉だろうと感心した。 相手に押し付けるでもなく、自分を気取るでもなく、でも相手の心を安心させるんじゃないかなと読んだ瞬間感じたし、普段の生活の中でも取り入れてみたいとも思った。 この本はこの先も何度となく読み返してみたくなる本だなとも思い、この本を紹介してもらった本屋さんにも感謝している。教 老と最期をどう迎えるかはやはり人類のテーマだと思った。2年前の自分と今の自分も変化しているし、その都度で本から感じ取る事柄も変化するのかなと思ったりする。
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これはぜひ超高齢化社会を生きる日本人全員に読んでほしい。 終末期医療にかかわる筆者が、自らみとった患者の例を共有しながら理想のターミナルケアとは何かを論じる。 例えばがんを宣告されたとしよう。しばらく闘病したのち、打てる手はすべて打って、予後が不良で余命間もないとしよう。主治医が...
これはぜひ超高齢化社会を生きる日本人全員に読んでほしい。 終末期医療にかかわる筆者が、自らみとった患者の例を共有しながら理想のターミナルケアとは何かを論じる。 例えばがんを宣告されたとしよう。しばらく闘病したのち、打てる手はすべて打って、予後が不良で余命間もないとしよう。主治医が「最後の手段はこちらの新薬です、もしかしたら効くかもしれない(効かないかもしれない)」と提案して来たとして、どこまで戦うべきなのだろうか。それは自分の年齢にもよるかもしれない。若ければ若いほど、治る可能性にかけてしまうかも。でもそれは最善の選択なのだろうか。きかなかった場合は?病院のベットで独り弱りながら最後には口もきけなくなって死んでいくのか、それとも自宅で家族とともに最後の時を過ごすのか。 大事なのは「自分にとって何ができなくなったら死んだ方がましなのか、どれだけつらくても何ができれば生きていられると思うか」を家族と共有しておくことだという。例えば食べるのが好きなわたしなら、ものを食べたり飲んだりできなくなったら死んだ方がまし。逆に大好きなチョコレートを食べられるなら苦痛の中でも生きていられると思う。 自分の最期なんてずっと先のことと思うが、その時のために今できることは「自分にとって何ができなくなったら死んだ方がましなのか、どれだけつらくても何ができれば生きていられると思うか」を探しながら生きていくことなのかもしれない。
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