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国家はなぜ衰退するのか(下) 権力・繁栄・貧困の起源 ハヤカワ文庫NF465
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 早川書房 |
| 発売年月日 | 2016/05/25 |
| JAN | 9784150504656 |

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国家はなぜ衰退するのか(下)
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第九章 イギリス、オランダなど包括的制度を採用し発展した国がアジアの収奪的制度を採用している国、地域からその地位を引き継ぎ植民地化が生まれた。 第十章 流刑地として発展したオーストラリアでは労働力不足が受刑者しかおらず、また支配の対象となる原住民が広大な大陸に散らばっていたこと...
第九章 イギリス、オランダなど包括的制度を採用し発展した国がアジアの収奪的制度を採用している国、地域からその地位を引き継ぎ植民地化が生まれた。 第十章 流刑地として発展したオーストラリアでは労働力不足が受刑者しかおらず、また支配の対象となる原住民が広大な大陸に散らばっていたことから、イギリスの法制度から離れて独自の発展をし、包括的な制度が作られた。カナダやニュージーランドでも同じ道を辿った。今日裕福な国々は19世紀に始まる工業化と技術改革のプロセスに着手できた国であり、貧しい国々収奪的な制度構造からそうしなかった国であると言える。 第十一章 包括的制度がいかに持続するか。包括的な政治制度による経済制度のサポートが平等な所得分配、広範な社会階層への権限付与、政治活動の公平化につながる。また政治的対立と無記名投票によるフィードバックが好循環をもたらす。 第十二章 反対にサハラ以南の国では植民地化による収奪的な制度が特定の現地支配層に受け継がれそれを維持する悪循環が起こった。中央アメリカの国々でも同じく、宗主国の支配の後もコンキスタドールの末裔と小数の先住民族が支配層となっている。 南北戦争前後のアメリカにおいても南部の奴隷制、大型プランテーションで黒人が教育や十分な報酬を与えられることなく働く制度は収奪的であった。 第十三章 ジンバブエのムガベ、シエラレオネのモモ政権下では一部のエリートが権力と富を維持している。コロンビアでは政治と経済制度の多くが包括的になってきているが、国民国家による統治が及ばない無法状態と所有権の不確実性が国の大部分に蔓延っている。アルゼンチン、北朝鮮では国民の預金を通貨の切り上げや強制的な交換により国民の富を奪い、綿花や茶が主な輸出品であるウズベキスタン(カリモフ政権)では農場に児童が駆り出され、格安の賃金、格安の価格による綿花の買い取りにより国家が富を収奪している。 現代において国家が衰退するのは国民が貯蓄、投資、革新するのに必要なインセンティブが収奪的な経済制度のせいで生み出されないからだ。 第十四章 ボツアナはサハラ以南の他のアフリカの国々と異なり、治安が安定し経済発展を遂げた国であるが、独立後素早い包括的な制度の構築により、民主主義を守り経済・所有権の安定を保ち発展することができた(ダイアモンドの発見も固く守られ独立後それをインフラなど公共サービスに使用された)。 南部アメリカでは収奪的な制度が合衆国の包括的な制度の中に存在していた為に黒人達の不満が民主党一党体制の崩壊につながった。中国においても建国以降の毛沢東による収奪的な制度を毛沢東の死後、鄧小平がそれらの制度からの脱却と包括的な制度を目指す動きがあった為、急速な経済成長につながった。 第十五章 収奪的な制度下の経済成長や外部からの支援には限界がある。権力の分散、多元主義が重要である。
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後半はだいぶだれてしまった。 上巻は示唆深く楽しく読めたが、途中から冗長に感じてしまったのは自分の読み進めも問題ありそうだ。 また機会あればチャレンジしたい。
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上巻で総論を述べて、歴史をたどりながら具体例を検証していく。その具体例に目新しさや意外性があるのでよいが、骨子の部分は上巻から繰り返しである。 ボツワナの3酋長の話など、まったく知らなかったけど感銘を受けた。 セシル・ローズの魔の手から逃れるため、19世紀末にロンドンを訪れてイ...
上巻で総論を述べて、歴史をたどりながら具体例を検証していく。その具体例に目新しさや意外性があるのでよいが、骨子の部分は上巻から繰り返しである。 ボツワナの3酋長の話など、まったく知らなかったけど感銘を受けた。 セシル・ローズの魔の手から逃れるため、19世紀末にロンドンを訪れてイギリスの保護領になることを訴えて実現した話。ある種の民主政を保持したままで1960年代に独立を果たし、その後にダイヤモンドが見つかっても首長やその一族が独占するのではなく国営にして、それを財源にしてインフラを整備したという。 フランクリン・ローズベルトが裁判所(連邦最高裁)を意のままにしたくて裁判官の定年制と大統領が後任判事を6人まで指名できるようにする、裁判所改革を計画した話も知らなかった。 当時のローズベルトはニューディールの最中で圧倒的な支持を得ており、議会との連携もスムーズで、裁判所だけが邪魔だった。議会の賛同を得られると考えていたようだが、議会はその計画に反対して裁判所の独立を維持した。 アメリカでは人気のある大統領が「思うままに振る舞えるようにする」ことが国民の信頼に応えることだと考える事例がチョクチョク発生するが、彼はそんなに不自由ではなかったと思うのだけど。 ただまあ、戦中だからといって3選を実現した人物なので意外ってわけではない。 最終盤で、中国の現在の繁栄は持続性がないということを書いている。これは上巻でも少し述べていたのだが、本書のキモになる予測なので締めにもってきたのだろう。 改革・開放路線を評価しつつの結論なので、名指しこそしないものの現体制への批判なのだろう。 下巻も読んできて、興味深い内容が多いのは間違いないが、でもやっぱり現状追認的という印象は残る。ある意味ではエコノミストの果たせる役割について謙虚なのかもしれない。
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