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平林さん、自然を観る
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 太郎次郎社エディタス |
発売年月日 | 2016/04/08 |
JAN | 9784811807911 |
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1件のお客様レビュー
著者の平林さんとは,研究会で何度もお会いしたことがある。自然についての話を聞いたことも何度かある。こんな本を出していることは知らなかった。 平林さんは,今でこそ東京の府中にお住まいだが,ふるさとは長野県だという。 生まれは諏訪の現・岡谷市。育ったのは茅野市。父親が自然のなか...
著者の平林さんとは,研究会で何度もお会いしたことがある。自然についての話を聞いたことも何度かある。こんな本を出していることは知らなかった。 平林さんは,今でこそ東京の府中にお住まいだが,ふるさとは長野県だという。 生まれは諏訪の現・岡谷市。育ったのは茅野市。父親が自然のなかに連れ出してくれた。(まえがき,p.5) と書かれている。父親は小学校の教員をしていたらしく,平林少年は,自然と自然の中で学習をしていたのだろう。 だから自分の子どもの頃の思い出話がよく出てくる。まさに,里山の暮らしを体いっぱいに体験していたのだろう。そして,それが,単なる少年時代の思い出として語られるだけではなく,今住んでいる東京の自宅の周りの自然や生きものの話にもつながってくる。小さいときに培われた平林少年の自然を観る目は,大人になってからも健在であることが伝わってくる。いや,健在と言うよりも,より磨きがかかって自然と向きあっているのだ。平林さんは,子どもの頃の体験を,後に学んだ科学的な知識と結びつけて,さらに,広く深く自然を観る目をわたしたちに教えてくれる。この本を読んだみなさんもきっと,身の回りの生きものをもっとじっくり観ようとするだろう。 ところで,本書の題名は「見る」ではなく「観る」となっているが,それは次のような意図があってのことである。平林さんの学問の師である津田道夫さんに勧められたらしい。 「観る」は,その人がみずからの予想や仮説をもって対象に働きかけて見ることである。「見る」は目に映るに近い。この違いをはっきりさせるために「観る」にしたのだった。(あとがき,p.189) ゴキブリやカラスの話など,まさに,予想を立てて「観る」著者の姿が目に浮かぶ。 数々の挿絵も著者のものらしい。スケッチ力のある方だなあ。
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