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夏に凍える舟 ハヤカワ・ミステリ1905
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2016/03/09 |
JAN | 9784150019051 |
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夏に凍える舟
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商品レビュー
3.9
16件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
人が疎らだった他の季節と打って変わって、夏のエーランド島は人で溢れている。暖かな季節と人の多さは、あまり良くないものも連れて来たようだ。復讐を誓う男、手癖の悪いDJ、あまり評判の良くない金持ち一家など多彩な顔触れ。しかし、その中にも変わらず、イェルロフ、おじいちゃん船長は存在している。昔からの亡霊のような存在の私生児が急に現れたら、いい気がしない人の方が多い気もするのだが、あの対応は塩すぎて恨みを買うばかりだろうと思う。事件解決をしたのは良かったのかもしれないが、同時に大事な相棒を喪ってしまったことはイェルロフにとっても、シリーズ通して読んできた私としても大分悲しい。最後に死ぬってまさかね、とか思っていたら死んでしまったよ!ヨン!!と余りの衝撃に三回ほど読み直す。だが、何度読んでも死んでるし、葬式までしてるということは、と悲しみが募るばかり。シリーズでかなりの活躍とアシストしてたのに、作者さん、何も殺さなくても、と事件そのものより、そちらの方のショックで、感想が悲しみオンリーに。秋の犯人が島に、イェルロフの前に戻ってくる。とか印象的な場面も何だか吹っ飛んでしまったような。これが若い主人公なら憎しみに囚われていても不思議ではないが、死に近付いている人間からすれば、憎しみを抱くことも無く、平穏な日々を過ごすことだけが願いなのかもしれない。シリーズ通して、ミステリーというより、エーランド島を舞台にした良質な物語に触れることが出来たな、という印象。無事に四作読み終えた喜びと共に、季節が一巡してしまったことに寂しさを覚える。何だかもう少しこの島の人々の生活を見ていたい、と思ってしまった。
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スウェーデンとは橋続きのエーランド島。20世紀初頭に生まれたイェルロフとアーロン。イェルロフは船乗りに、アーロンは?・・・・ 21世紀になろうとする今夏、アーロンは帰ってきた。義父とともに渡った”新しい土地”から。ミレニアムの夏の、帰ってきた老人と、南のフロム家一族の少年ヨーナス...
スウェーデンとは橋続きのエーランド島。20世紀初頭に生まれたイェルロフとアーロン。イェルロフは船乗りに、アーロンは?・・・・ 21世紀になろうとする今夏、アーロンは帰ってきた。義父とともに渡った”新しい土地”から。ミレニアムの夏の、帰ってきた老人と、南のフロム家一族の少年ヨーナス、そしてイェルロフの長いひと夏の出来事。”新しい土地”で過酷な歴史の中に漂った、泳いだ、アーロンの人生が胸をしめつける。 ヨハン・テリオンは「黄昏に眠る秋」を少し読んで放り投げてしまっていた。が、これは最初からぐいぐい引き込まれた。なんといってもアーロン。20世紀を生きたある男の断面、をアーロンに見た。設定が21世紀になろうとする夏、ということで、老人二人と片や11才のヨーナス、人生の終盤と、さあこれからだ、という対比にぐっとくる。 土地持ちのフロム家のリゾートを中心に、関係者の行動が2,3ページつづ人物の見出し付きで綴られるのでわかりやすい。イェルロフ、ヨーナス、”帰ってきた男” リゾートで働くリーサ。並行して昔の出来事が1931年七月、あたらしい国、とか年月日がついて語られる。 たら? れば? は歴史では言ってはいけないというが、アーロンの人生を思うと、新しい国に行かなければ? 義父が別の考えだったら? と思ってしまう。でも妻と娘には恵まれたのでそれが救いだ。 2013発表 2016.3.15発行 図書館
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この土地の夏だからか、登場人物は多い。そして重くつらい過去が現在に影を落としている。相変わらずイェルロフおじいちゃんの頭は冴えていて、周りの人の手を借りながらうまく立ち回る。最後のほう、とてもさみしかったが、”それはまだだよ”と言われているようで、心が温かくなった。表紙絵は暗示し...
この土地の夏だからか、登場人物は多い。そして重くつらい過去が現在に影を落としている。相変わらずイェルロフおじいちゃんの頭は冴えていて、周りの人の手を借りながらうまく立ち回る。最後のほう、とてもさみしかったが、”それはまだだよ”と言われているようで、心が温かくなった。表紙絵は暗示している。でも事件は予想外の派手さだった。
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