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ルポ雇用なしで生きる スペイン発「もうひとつの生き方」への挑戦
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ルポ雇用なしで生きる スペイン発「もうひとつの生き方」への挑戦

工藤律子(著者)

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ルポ雇用なしで生きる スペイン発「もうひとつの生き方」への挑戦

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2016/02/01
JAN 9784000229449

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商品レビュー

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2020/10/14

スペインを舞台に資本主義とは異なる「もう一つの世界は可能だ」と声をあげ、立ち上がった人々の闘いのルポ。ラテン系の人は右も左も熱いですね。 お金持ちがさらにお金を稼いで国のGDPが増えていくことが資本主義での成功なんでしょうが、その結果は見事な格差社会。成長のために必要なのはお金持...

スペインを舞台に資本主義とは異なる「もう一つの世界は可能だ」と声をあげ、立ち上がった人々の闘いのルポ。ラテン系の人は右も左も熱いですね。 お金持ちがさらにお金を稼いで国のGDPが増えていくことが資本主義での成功なんでしょうが、その結果は見事な格差社会。成長のために必要なのはお金持ちへの減税と貧乏な人々からもれなく吸い上げる消費税の増税、が現実です。 スペインに根付くアナキズムの伝統がソ連型の共産主義とはひと味違う「共同体主義」を支えているようです。「もう一つの世界」が本当に根付いていくのか、注目です。

Posted by ブクログ

2020/09/14

現代資本主義は、人々から自ら考え行動する意識を奪い、依存的な人間を作ることに成功した。そして、選挙で投票し議会を通じて政治に参加するだけで満足するよう、仕向けてきた。

Posted by ブクログ

2018/10/08

 21世紀の楕円幻想論の中で紹介されていた。興味深いテーマである。  トゥルエーケとは、物々交換のことだ。15Mの地区議会の多くが、地域の公園や広場を利用して「物々交換市」を実施している。失業率の高い地域では特に盛んだ。「交換」と言っても、必ずしも二者の間でモノを交換する必要...

 21世紀の楕円幻想論の中で紹介されていた。興味深いテーマである。  トゥルエーケとは、物々交換のことだ。15Mの地区議会の多くが、地域の公園や広場を利用して「物々交換市」を実施している。失業率の高い地域では特に盛んだ。「交換」と言っても、必ずしも二者の間でモノを交換する必要はない。自分が必要なものがあれば、それをもらうことができ、相手に何かを提供する義務はない。誰が誰の持ってきたものを持って帰ってもいいのだ。手持ちのお金があまりない人たちが、必要な物資を入手する方法としては、理想的と言える。  ホセフィナさんは、時間銀行の利用者が感じるメリットは、主に次の三つだと述べる。  ・どんなこと(労働、サービス、知識など)でも同じ価値を持つということに気づくことができる。  ・皆で協力し助け合うことで、お金で買えないものが手に入る。  ・「自分には何のとりえもない」と思っている人も、できることがあると知り、自信を持てる。  提供できることがない、という子もいるのでは?と思いがちだが、誰にでも何かしらの特技はあるものなので、ここでそれを敢えてカードに書き込むことで実際にやるはめになり、結果として「こんなことでも人に喜んでもらえるんだ!」と気づく子どもも多いという。  この活動に参加した生徒たちは、「誰でも人の役に立てることがわかった」、「お金がなくても、何かをしてもらったり、手に入れたりすることはできるんだと知った」、「助け合うことの楽しさ、大切さがわかった」、「ふだん話さない子とも仲良くなれた」といった感想を述べている。 「仲間が北アフリカのモロッコに行きましたが、そうした開発途上と言われる地域には一般に、時間銀行が存在しません。なくても、助け合いが当たり前に行われているからでしょう。それだけ地域コミュニティにおける人の繋がりがしっかりしています。…」  … 「既存の経済の中で身につけてきた「私、私」という意識から「私たち」という意識に変わることが、もうひとつの経済の拡大には欠かせません。」  お金をたくさん手に入れる能力を持つ人だけが、価値ある存在であるかのような錯覚を起こさせる現代資本主義世界。そんな価値に振り回されて、自分のことばかり考えがちな市民。そんな環境の中で、「時間銀行」は人の価値観を変え、より人間的な世界を創り出す可能性を持っている。  経済至上主義が蔓延し、地域のコミュニティ意識が薄れ、子どもや若者の自己肯定感が低いことが問題となっている社会、まさに日本のような国でこそ、「時間銀行」の活用は期待される。

Posted by ブクログ

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