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アリストテレス『ニコマコス倫理学』を読む 幸福とは何か
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アリストテレス『ニコマコス倫理学』を読む 幸福とは何か

菅豊彦(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 勁草書房
発売年月日 2016/02/01
JAN 9784326154371

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商品レビュー

3.7

4件のお客様レビュー

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2021/11/30

アリストテレスの講義録を息子のニコマコスが編集した「ニコマコス倫理学」の内容をソクラテス・プラトンから続く古代ギリシア哲学の流れの中に位置づけた上で、その詳細について哲学に馴染んでいない人にも分かりやすく解説した著作。

Posted by ブクログ

2020/10/20

アリストテレスの道徳論 「ニコマコス倫理学」について紹介している。 しかしニコマコス倫理学の流れを追っているとはいえ、解説書や評論としての立場もところどころで入っているため、話が専門的に込み入りすぎていて、理解しにくくなっている。 また、哲学の初心者向けに書かれているモノでなく...

アリストテレスの道徳論 「ニコマコス倫理学」について紹介している。 しかしニコマコス倫理学の流れを追っているとはいえ、解説書や評論としての立場もところどころで入っているため、話が専門的に込み入りすぎていて、理解しにくくなっている。 また、哲学の初心者向けに書かれているモノでなく、ある程度ニコマコス倫理学や他の哲学者にも精通している人向けに書かれているような印象を受けた。 また、あまりにも論理的展開を重視し過ぎていて、実生活での応用という点に目が行っていないような印象を受けた。 とはいえ、ニコマコス倫理学が説いている内容はとても価値があるように思う。 本書の概要 1. アリストテレスと先行思想  ・「哲学」の営みは「ノモス(法)」と「ピュシス(自然)」の統合を目指す活動  ・ヒュームの「人間の自然」とは「強い自己愛」と「乏しい慈悲」。だから涵養せねばならない。  ・生き物には4つの層(無生物・生物(植物)・動物・人間)があり、上位の層はその存在を下位の層に依存している。  人間はこれら4つの機能をすべて備えるが、理性を失えば動物のようになり、感覚能力や運動能力を失えば植物状態になる。そして死ねば単なる物質となる。   2. 幸福 -エウダイモニア- とは何か  ・幸福は目的-手段 の関係において常に目的になるもの(最高善)  ・エウダイモニアはまず直面する状況において「よく為すこと」「よく生きること」  ・幸福には「享楽の生活」「名誉を求める」「真理の探究」がある  ・「徳」は幸福と同一視は出来ないが、必要条件ではある  ・幸福はすべての物のうちで最も望ましいものであるため、他のものによって加算されえない  ・幸福とは徳に基づく魂の理性的生活である 3. 人はどのようにして徳ある人へと成長するか  ・人が選択するもの「美しいもの」「有益なもの」「快いもの」。人が忌避するもの「醜いもの」「有害なもの」「苦しいもの」。 喜ぶべきを喜び、嫌うべきものを嫌う事が重要。 4. 性格の徳と思慮の関係  ・行為者は最終的に、自己が為そうとする行為を美しいと認めるから行為するのである。  ・徳とは2つの悪徳つまり過剰の悪徳と不足の悪徳の中庸である。  ・よく生きること全体のためには、いかなることが善いかを考える事である。  ・徳は目標を正しいものとするのであり、思慮はその目標へ至る物事を正しいものにする。 5. 徳とアクラシア  ・アクラシアとは力をもって自己自身をコントロールできない状態  ・徳に向けての途上の状態とは「無抑制」と「抑制」の状態  ・知識について  知識の「所有」と「使用」の区別  「普遍的なモノについての知識」と「個別な事実についての知識」  知識を「使わない」と「使えない」  ・アクラシア(無抑制)は、我々は知識を所有していても、具体的な行為に直面したとき欲望に支配されて、酩酊した人物と同じになってしまい、その知識を使用できなくなる状態。 ・理性が示す前提と欲望が示す前提との対立葛藤が存在し、無抑制な人は欲望が勝ってしまい、後悔することになる。 ・「徳」ある人は直面する状況の意味を十全に捉え切っており、その状況の知覚はそれ以外の行為の可能性を沈黙させる。 ・無抑制の人は「性急さ(状況が認識できない)」「弱さ」により欲望が勝つ 6. 友愛について ・フィリア(友愛)には「有用」「快楽」「善」がある ・友人にとって善いものを、当の友人のために望むものは真の友人である ・善ゆえの関係は、「高潔な人」と呼ばれる人々の間においてのみ成立する(理性が欲望wコントロールする人) ・友とはこんな人 ①善と思えるものを相手のために望み、実行できるもの ②相手が存在し、生きることを相手のために望むもの ③共に時を過ごしたもの ④相手と同じ事柄を選ぶもの ⑤共に悲しみ、共に喜ぶもの ・優れて善き人はお金や名誉や、その他一般の争いの的となる諸々の善きものを投げ出して、自分自身に美しいものを確保しようとする 7. 観想と実践

Posted by ブクログ

2017/04/11

近年における徳倫理学の復権にともない、さかんに研究がなされているアリストテレスの『二コマコス倫理学』を、ウィトゲンシュタインやマクダウェルなどの思想に通暁している著者が読み解いています。 著者は、カント倫理学との対比を通して、大前提である普遍的な道徳判断とその具体的な適用事例と...

近年における徳倫理学の復権にともない、さかんに研究がなされているアリストテレスの『二コマコス倫理学』を、ウィトゲンシュタインやマクダウェルなどの思想に通暁している著者が読み解いています。 著者は、カント倫理学との対比を通して、大前提である普遍的な道徳判断とその具体的な適用事例とのあいだに成り立つ規範と事例の関係としてアリストテレスの倫理学を解釈する立場をしりぞけ、個々の具体的な行為の文脈において「思慮ある人」によって把握される判断が行為の正しさの基準となるという解釈を示しています。カント倫理学との最大の相違点は、「思慮ある人」の遂行する実践的推論に大きな役割が与えられていることであり、ここから著者は、アリストテレスにおいては、ひとが情念や行為に対して正しい仕方で対応する性向としての「徳」を涵養することができるという発想があると論じています。 さらに著者は、「ノイラートの船」の喩えを参照しながら、アリストテレスが過去から受け継いできた「徳の価値空間」に内在的な立場から倫理的価値を追求しているとまとめています。

Posted by ブクログ

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