翔んで埼玉 このマンガがすごい！C

魔夜峰央(著者)

• 販売会社／発売会社: 宝島社
• 発売年月日: 2015/12/24
• JAN: 9784800249395

商品レビュー

2024/04/26

非常に面白い作品だが、いささかの違和感がある。
まず、この作品では埼玉県は東京都との行き来を禁じられた土着の地として描かれている。
しかし、現在の埼玉県、特にさいたま市や所沢市などの主要都市は、県外からの流入者が多く、東京都と対立するような個性はない。東京勤め、東京の附属校通いに疲れた市民が寝たりくつろいだりする街がさいたまであり、所沢である。もちろん、そこに働く人もいるが、基本的には消費地である。
もちろん、この作品が描かれた時代などに照らせば、そのようなかつてはローカルであり、東京と隔絶された埼玉県、というのもあったのかもしれないが、いまは昔というほかない。
この作品は一つのファンタジーであることは言うまでもないが、埼玉県を土着の被差別的地域として貶めることで、埼玉県民に、「地元」と「そうでないもの」の断絶を産んでいるのではないだろうか。
埼玉県は何もない、というのは、衛星都市として、街の個性を喪失したからであり、そこを直視しないことで、逆説的に埼玉県を特権化してるのではないか、というのは考えすぎ。

2023/01/25

コレの何処が「花」なんだか「夢」なんだかね、「仇花と悪夢」だね。

前世紀では笑っていても、２１世紀の今、真面目に考えると笑ってはイケナイ内容のオンパレード。

低俗な笑いと人権＝民主主義を天秤にかけると・・・そんな内容は著者の頭脳には無いのだろうね。

少女漫画は男児向けより進んでいるとは言われていたが、悪い方向でも進んでいたワケ。

無自覚な人々には笑いでも、苦しんでいる人々には耐え難い苦しみである事を「笑いの創造者」はちゃんと考えるべき。

この人には無理か。

「何を笑い飛ばすのか」これが一番大切。

女性漫画家の「大家」が女性蔑視と性的少数者蔑視の片棒を担いだ「らんま１／２」共々「ちびくろサンボ・・・」と同じ運命をたどるべきですな。

2022/07/17

映画が面白かったので、漫画も読んでみました。
やっぱり面白い。
漫画は30年より前のものなので、こんな危ないネタが出来たのだと思いますが、映画は最近だから、すごいなと逆に思いました。

漫画だと2，3話の昔のものを、よく映画の企画として取り上げたなと感心。

一緒に入っている、「やおい君の日常的でない生活」「時の流れに」も面白い。
久しぶりの魔夜作品鑑賞でしたが、駄作なしの充実具合に感動しました。