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悦ちゃん ちくま文庫
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悦ちゃん ちくま文庫

獅子文六(著者)

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悦ちゃん ちくま文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房
発売年月日 2015/12/11
JAN 9784480433091

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悦ちゃん

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商品レビュー

4.2

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2026/01/09

作詞家の碌さんこと碌太郎の一人娘、悦ちゃんは、母親をなくし、父とお手伝いのばあやとともに借家に住んでいる、お転婆で蓮っ葉な十歳の女の子。ある夏の日、碌太郎の姉に呼ばれて海水浴に行ってみると、碌さんの見合いの話が持ち上がっていた。さらに、海で遊ぶ悦ちゃんは、碌さんと縁のあるある女性...

作詞家の碌さんこと碌太郎の一人娘、悦ちゃんは、母親をなくし、父とお手伝いのばあやとともに借家に住んでいる、お転婆で蓮っ葉な十歳の女の子。ある夏の日、碌太郎の姉に呼ばれて海水浴に行ってみると、碌さんの見合いの話が持ち上がっていた。さらに、海で遊ぶ悦ちゃんは、碌さんと縁のあるある女性に出会う…。 1930年代の報知新聞に連載されていた娯楽小説である。新聞に載っていただけあり、固有名詞や風俗など、当時のことが実名で登場するため、リアリティを感じながら読むことが出来る。 しかし、文章はいささか古風であるため読みにくいかな?と思いきや、講談風にとうとうと語られるように記載されているため、独特のリズム感で読みやすく、時々、そんな古い作品だっけか?などと思うことがあること請け合い。「最近の男は婆さんのようにすぐお茶を飲みたがる」など、差し込まれる風刺も当時にものらしく面白い。 さて、ストーリーはなんだか知らないけど持てたり持てなかったりする、パッとしない碌さんのラブコメに、悦ちゃんがヤキモキしたりという話。さらには碌さんが急にいなくなり、家を失いと、冒険小説じみてくるのである。 詩人だの作曲家だのがあこがれの職業だった時代だったり、親が決めてしまった縁談で相手の顔も見ずに結婚しなければならなかったりと、当時らしい今とは異なる部分も多々あるが、それはそれと理解して読むべきであろう。 表紙の絵だけでジャケ買いし、読みかけてえっらい古い話をちくま文庫はなぜ文庫化するのか?と思ったりもしたが、これはなかなかのものでした。

Posted by ブクログ

2025/06/20

獅子文六の出世作。1936年7月から37年1月まで「報知新聞」に連載され、3月に単行本が刊行。すぐに映画化もされた。 父子家庭、碌三郎と娘悦子。モデルは文六自身。再婚を考える碌三郎に2人の女性も登場する。さしずめ喜劇風のホームドラマといったところ。 獅子文六は43歳になっていたが...

獅子文六の出世作。1936年7月から37年1月まで「報知新聞」に連載され、3月に単行本が刊行。すぐに映画化もされた。 父子家庭、碌三郎と娘悦子。モデルは文六自身。再婚を考える碌三郎に2人の女性も登場する。さしずめ喜劇風のホームドラマといったところ。 獅子文六は43歳になっていたが、彼の小説としては初期の作品。まだ粗削りで、どこかぎこちない。それに碌三郎は自分勝手で自己本位、魅力的には描かれていない。自分がモデルなので、魅力的には描けなかったのかもしれない。もちろん、その欠点を補うがごとく、悦ちゃんの才気煥発ぶりが強調されているのだが。

Posted by ブクログ

2025/04/22

次回の読書会課題図書。 「獅子文六」の名を読書会で聞くようになってから気にはなっていたけど手に取ったことはなかった。 昭和初期の文豪と言えばいろんな名前が浮かぶが、40を越えてから初めて知った作家さん。聞くところによると、軽い文体で読みやすいらしい。 …の、わりに分厚くない?...

次回の読書会課題図書。 「獅子文六」の名を読書会で聞くようになってから気にはなっていたけど手に取ったことはなかった。 昭和初期の文豪と言えばいろんな名前が浮かぶが、40を越えてから初めて知った作家さん。聞くところによると、軽い文体で読みやすいらしい。 …の、わりに分厚くない? 以前、本屋さんで「娘とわたし」を見かけたんだが、分厚かったので買わなかったんだよな。 今回は課題図書なので、否応なく獅子文六デビューしてみた。 舞台は1930年代後半の東京。 主人公の悦ちゃんは、2年前にママを病気で亡くした10歳の女の子。天真爛漫で少しおマセな彼女は、歌謡曲の作詞で生計を立てるパパ、碌さんと暮らしている。 碌さんは再婚は考えていなかったが、奥さんの3回忌が済んで少し心持ちがかわり、親戚の勧めもあって、裕福な家柄でインテリ美人のカオルさんとお見合いをする。 一方、親戚のお誘いで夏の避暑へ出かけるため、悦ちゃんの水着を買いに出かけた「大銀座」で出会ったデパートガールの鏡子さんに、悦ちゃんは新しいママになって貰いたいと熱望するんだが…、 という感じで物語ははじまる。 確かに軽いタッチで読みやすい。 分厚いと思ってたけどぐんぐん読めるし、昭和初期の古い慣習や、当時の言葉遣いもそれほど気にならないくらい、展開も面白い。 おお、コレが獅子文六か! ラスト3/4くらいは目まぐるしい展開で、頁を繰る手が止まらない。 読み終えてから、「テンプルちゃん」というワードが気になっていろいろ調べてみたが、これも興味深かった。 そしてハタと思った。 この時代って、第二次世界大戦の直前なのでは? 「悦ちゃん」が新聞連載で始まったのが、1936年7月。翌3月に講談社から刊行されたらしい。 物語の中で語られていた、テンプルちゃんことシャーリーテンプルが1929年生まれで今年9歳というのだから、舞台の時代は1938年? いずれにせよ、世界的にナチスが台頭してきて不穏な空気が包んでいた時代。 ついでに言うなら連載の始まった年の2月に、あの2.26事件が勃発しており、国内にも不穏な空気が満ちていた時期の作品という事になる。 基本的には禄さんの再婚を巡るドタバタ喜劇な内容だが、資本力のない10歳の子どもが…いや、資本力がなければ大人でさえ、明日どうなるかわからない日常の不安な感じ、リアリティのある焦燥の気分はところどころに感じられる。 ラストの大団円に多くの文字数を割かず、なんとなくふんわり終わっているのも、今までの喜劇的で軽快で時に饒舌な印象も受けた作品の展開からは、少し不自然な感じがした。 時代背景に気を取られてちょっと深読みしすぎたかな? これまた知らなかったけどこの作品、 ドラマ化や映画化もされてたみたい。 鏡子さんの愛らしい姿、カオルさんの水際立ったブルジョワな衣装や、街ごとに違う東京の様子、悦ちゃんの歌声の素晴らしさなどなど、確かに映像で観たくなる。 ここに時代背景とのコントラストを考えるとさらに興味深い。 獅子文六、面白かった!

Posted by ブクログ