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ヒカルの卵 徳間文庫
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ヒカルの卵 徳間文庫

森沢明夫(著者)

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ヒカルの卵 徳間文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 徳間書店
発売年月日 2015/12/03
JAN 9784198940492

ヒカルの卵

¥550

商品レビュー

3.9

62件のお客様レビュー

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2024/08/19

755 455P ★4.5・・・931 森沢明夫 1969年千葉県生まれ。早稲田大学人間科学部卒業。『ラストサムライ 片目のチャンピオン武田幸三』で第17回ミズノ スポーツライター賞優秀賞を受賞。著書に青森を舞台にした『津軽百年食堂』『青森ドロップキッカーズ』『ライアの祈り...

755 455P ★4.5・・・931 森沢明夫 1969年千葉県生まれ。早稲田大学人間科学部卒業。『ラストサムライ 片目のチャンピオン武田幸三』で第17回ミズノ スポーツライター賞優秀賞を受賞。著書に青森を舞台にした『津軽百年食堂』『青森ドロップキッカーズ』『ライアの祈り』があり、2011年、『津軽百年食堂』が映画化。映画『あなたへ』は小説版としてベストセラーとなる。『虹の岬の喫茶店』『あおぞらビール』『東京タワーが消えるまで』『夏美のホタル』など著作多数。 ヒカルの卵 (徳間文庫) by 森沢明夫  母ちゃんは、ふふ、と笑って目を細めた。 「読み終わったら、俺に回してくれ」 「今夜中には、きっと読み終わるよ」  母ちゃんと俺の共通の趣味は読書で、小説、エッセイ、評論、哲学、歴史……何でもこいの乱読だ。だから、昔から気に入った本はお互いに交換し合っている。 そう決めて、何気なく道端に視線を落とすと、タンポポやホトケノザなどの雑草たちが花を咲かせていた。人々が当たり前に踏みつけている雑草たちも、よく見てやれば、ひとつひとつの形はとても神秘的で美しい。そもそも動物も植物も、それぞれが個性的かつ 深淵 な美をまとっているものだ。この世のすべての生物は「命の器」として最適な形をしているのだから、美しくないワケがない。そして田舎は、そんな「美」の宝庫なのだ。 ぼくが陶芸作品に込めている「美」の本質とは、すべて自然界から学んだものだった。だから、ぼくの作る器は「命の源=食べもの」を盛ったときにしっくりくるし、美しく映えるのだ──と、なるべく自画自賛するようにしている。誰も 褒めてくれないから。 「卵って、すごいんだぞ。人間に必要な栄養素のほとんどすべてを含んでんだから」 「全部じゃなくて、ほとんど?」 「んだ。残念ながら、ビタミンCだけ入ってねえの。卵から 孵ったひよこは、自分の体内でビタミンCを作れっから、必要ねえんだ」 「自分の投げかけたものだけが、自分に返ってくるんだよね?」 「んだ。父ちゃんが、そう言ってた」 「わたし、それを忘れないように、ヒカルの卵を写真に撮っておく。んで、待受画像にする」  ムーさんの笑みから、淋しさの色が少し薄まった気がした。 「俺のこと、ムーさんって呼んでくれ。地元じゃ、みんな、そう呼んでっから」 「ムーさん?」  もしや……。 「んだ。俺、アニメのムーミンに似てっから、子供の頃からそう呼ばれてんだぁ」  まさかの、そのまんま、というやつか。 「分かりました。そう呼ばせて頂きます」 「うん。俺は、源さんって呼んでもいいかなぁ?」

Posted by ブクログ

2024/07/31

限界集落で卵かけご飯のお店を始める。いつでもハッピーな方にズレてるムーさん。何だかんだ言いながら協力してくれる村の人たち。いいなぁ。モデルとなったお店の“但熊さん”。いつか行ってみたい。

Posted by ブクログ

2024/06/25

誰も傷つかない。ただ、ただ、ほっこりとした田舎の農村に住む田舎の人達の温かいお話。 ありがちな話ではあるんですが、丁寧に書かれた文章が心地よくて、世界観にとっぷりと浸かってハマってしまいました。

Posted by ブクログ

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