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とりかえばや物語 文春文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
| 発売年月日 | 2015/10/09 |
| JAN | 9784167904692 |

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とりかえばや物語
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商品レビュー
3.8
50件のお客様レビュー
『女の生きかたが、たえず、問われているおはなしなのだ』 『右往左往する男のすがたに、男の煩悩のかなしさも、透けてみえる』 日本の古典、“とりかへばや物語”を田辺聖子さんの現代語訳で読めるようにした本作。 氷室冴子さんの『ざ・ちぇんじ』は知っているが、田辺聖子さんの方は原作通りの現...
『女の生きかたが、たえず、問われているおはなしなのだ』 『右往左往する男のすがたに、男の煩悩のかなしさも、透けてみえる』 日本の古典、“とりかへばや物語”を田辺聖子さんの現代語訳で読めるようにした本作。 氷室冴子さんの『ざ・ちぇんじ』は知っているが、田辺聖子さんの方は原作通りの現代語訳。 やっぱり、物語を通してこの時代の女性の在り方がもやもやする。 『年ごろになれば部屋のうちへとじこもり』『閉鎖的な生活を強いられる』 田辺聖子さんもあとがきで『考えただけでもいきがつまりそうだ』と 里中満智子さんの解説も豪華です。 プロの漫画家になろうと決心したとき、『状況に泣くだけの女の子』は絶対に描くまいと決めていた里中さん。『春風は私がこれまでに描いてきたヒロイン像とよく似ている』 田辺聖子さんがいうように“ユニークな“『見ようによればフェミニズム小説』を現代の目で、読むことができてよかったです
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田辺聖子さんが、平安時代の古典を現代語で 訳した名作。とりかえばやとは、古語で 「取り替えたいなあ」という意味。 久しぶりに読んで、やっぱり面白かった。 権大納言家の凛々しい若君、春風と、美しく たおやかな姫君、秋月。実はこの異母兄妹、 春風が姫君で秋月が若君だった。しかも二人...
田辺聖子さんが、平安時代の古典を現代語で 訳した名作。とりかえばやとは、古語で 「取り替えたいなあ」という意味。 久しぶりに読んで、やっぱり面白かった。 権大納言家の凛々しい若君、春風と、美しく たおやかな姫君、秋月。実はこの異母兄妹、 春風が姫君で秋月が若君だった。しかも二人は 瓜二つ。タイトルは、「ああ、この二人をとり替え られたらなあ」という、父親の嘆きに由来している。父親の嘆きも虚しく、二人は正体を隠して 宮中へ上がる。 ラブコメディのような展開と思いきや、春風が 男として無理やり結婚させられ、妻となった、 冬日との不和や、夏雲(宰相中将)によって、 意に沿わない妊娠をしたりするなど、 生々しい描写もあったりして面白い。 一見、ジェンダーの物語のようだけど、最後は 春風は女性として戻り、秋月も男性として戻り、 大円団で幕を下ろす。 女性は女性らしく、男性は男性らしくが常識で、 自分らしく生きるという考えを行動に移すことが 出来なかったこの時代、自分らしく生きたいと思った作者(作者不詳)が、願いを込めて書いた物語 だったのかもしれない。 そう言えば漫画で、山内直美さん、氷室冴子さん 原作の「ざ・ちえんじ 」や、さいとうちほさんの 「とりかえ・ばや」なども読んだっけ。 漫画も面白いけど、田辺聖子さんの小気味の良い 文章が好き。
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千年前から語りかける、自分の生きる道を力強く選ぶということ とりかへばや物語、高校生の時に読んだことがあった。男の子っぽい女の子と、女の子っぽい男の子を入れ替えて生活をしていく。その設定が当時アニメ好きだった私に響き読んでいった思い出が蘇る。 ただ歳を重ねて、主な主人公である...
千年前から語りかける、自分の生きる道を力強く選ぶということ とりかへばや物語、高校生の時に読んだことがあった。男の子っぽい女の子と、女の子っぽい男の子を入れ替えて生活をしていく。その設定が当時アニメ好きだった私に響き読んでいった思い出が蘇る。 ただ歳を重ねて、主な主人公である「男の子っぽい女の子」に感情移入しながら読み進めていくとこの小説は当時の人たちが思い描いた理想的な自分らしさの獲得物語なのではと思う。 主人公は男性として仕事をしていく中で自分のやりたいこと、やりたかったことを叶えていく。ただ魔が差し出会った男との間で子供ができてしまう。そこで主人公に生じる「このままこの男の思いのままに一生を過ごして良いのだろうか?」という価値観は、心の中には思っていても平安時代、もしかしたら日本の最近の世の中でもなかなか表せるものではない。様々な葛藤の中、女性に戻ることにした上で様々な出会いがあり、「今の女性としての自分の生き方に誇りを持てる」といったカタルシスにまで行き着く描写がとても美しく思える。 自分らしさを貫くためには全てが自分の思うままになるわけではない。ただそこから生まれる苦しみや葛藤も全て受け入れて生きていく強い心が、自分らしく生きていくということではなかろうか。 今の世の中様々な多様性を受け止め合うことに様々な課題が見られる。ときに相手に攻撃的になり、相手に自分の思いを通そうとする、相手を意のままにしようとする、そんなこともある。 そんな中で千年前の本書が我々に優しく、ただ強く伝えてくれる。 自分らしく生きていくことは素晴らしい。ただ自分らしく生きていくことは全てが意のままになるのではなく、自分の中で大切なものを失う覚悟も必要だと。
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