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湿地 創元推理文庫
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湿地 創元推理文庫

アーナルデュル・インドリダソン(著者), 柳沢由実子(訳者)

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湿地 創元推理文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 東京創元社
発売年月日 2015/05/29
JAN 9784488266035

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商品レビュー

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2026/06/10

馴染みのないアイスランドが舞台の警察小説。 ミステリーとしては犯人探しの側面も興味を引くが、それよりも動機の解明に心血が注がれており、その過程でなんとも言いようのない悲劇が事件の裏に隠されているのが判明する。 解説に「どこかの国のことを知りたければミステリを読めばいい。一番的確...

馴染みのないアイスランドが舞台の警察小説。 ミステリーとしては犯人探しの側面も興味を引くが、それよりも動機の解明に心血が注がれており、その過程でなんとも言いようのない悲劇が事件の裏に隠されているのが判明する。 解説に「どこかの国のことを知りたければミステリを読めばいい。一番的確な案内書だ」とあるが、まさにその通りで、アイスランドの風土やアイスランド人の気質が、レイキャビクの晩秋のどんよりとした気候や、主人公エーレンデュルの心情と相まってよく描かれている。 またエーレンデュルの捜査は地道で職人気質な所もあり、多くの日本人にもそのキャラはある意味親近感を持たれるのではないだろうか。 事件そのものは陰惨で暗く救いようがない。しかし物語の終わらせ方には痺れた。

Posted by ブクログ

2026/05/29

■自分の中での傑作 とにかく、全てが淡々と進んでいく描写が非常に自分好み。 登場人物が自分の人生や揺れ動く気持ち等を長々と地文で語ったりせず、会話も常に淡々としていて無駄がなく、余計な風景描写や場面移動にページを割かない。この文章のあり方がとにかく気に入った。 訳者あとがきによれ...

■自分の中での傑作 とにかく、全てが淡々と進んでいく描写が非常に自分好み。 登場人物が自分の人生や揺れ動く気持ち等を長々と地文で語ったりせず、会話も常に淡々としていて無駄がなく、余計な風景描写や場面移動にページを割かない。この文章のあり方がとにかく気に入った。 訳者あとがきによれば、インタビューの中で著者本人が「形容詞をいくつも並べたりせず、簡潔で的確な表現を心がけている」と話したことが書かれているが、まさにこのあり方が自分の好みに突き刺さった。 ■警察ミステリ 本格推理小説ほどではないが、ミステリ色が強い警察小説。 とはいえいわゆるフーダニット的なものはなく、手がかりに沿って捜査を進めていくうちに自然と犯人や動機が浮かび上がってくるので、「こういうことじゃないか」と自分で考えた結末がそのままピシャリと当たる。 考える楽しみがある一方、楽しむメインのポイントは「謎解き」ではないため、その点やはり警察小説だな、と感じる。 ■雰囲気は暗め 「レイプ」「臓器」「悪臭」など、胸くそ悪くなるような描写が多いが、受け入れられないほどではない。 文体自体が淡々としていることもあり、暗め、という印象を受ける作品。 コージーミステリのような明るい作風が好きな人や、登場人物の心理描写やキャラクターを重視する作風が好きな人には、ちょっと合わない作品かもな、と思った。

Posted by ブクログ

2026/03/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

悲惨な出来事ばかりおこって、陰鬱なシーンばかりだったけれども、最後にエレーンデュルが自然と取ってくれた以下の行動に心が少しだけ救われた。 「エーレンデュルはランプを置いて、棺の始末をつけることにした。(中略)棺に向かって十字を切ると、穴の上から土をかけはじめた。重い土が棺の上にかかる音が響き渡った。そのたびに胸が鋭く傷んだ。」 事実を知ってしまったからこそ、知らなかったときの自分には戻れなくなる。誰もエイナルを救うことができない中で、なんとも言えない感情にさせられた。医療の発展や後世のためにはすべての臓器が貴重なサンプルになるのだろうけども、親として本人に一切傷をつけて欲しくないという気持ちに繋がるのも分かる。どんな思いでエーレンデュルは再びウイドルの棺を埋めたのだろう? 日本では刊行されていないということだったけれどもエーレンデュル捜査官シリーズの1作目、2作目がどんな始まりだったのかが凄く気になってしまった。 娘エヴァ=リンドや今回は登場しなかった息子との関係性がどう変化していくのも興味が湧くので3作目以降も読んでみたい。 解説の「どこかの国を知りたければ、ミステリ小説を読めばいい。いちばん的確な案内所だ」という言葉通り、アイスランドの知識はほぼゼロだったけれども、国の歴史だったり空気感だったりが伝わってきて、丁寧な解説のおかげで1度自分でも足を運んでみたい場所になりました。 終始陰鬱な空気が流れ続けているけれども、その中でも人と人とのやりとりの中に、ユーモアや温かさを感じる場所がいくつもあって、人と人の関係性が存在することの辛さも良さも同時に味わえる小説でした。

Posted by ブクログ

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