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ザ・ドロップ ハヤカワ・ミステリ1893
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ザ・ドロップ ハヤカワ・ミステリ1893

デニス・ルヘイン(著者), 加賀山卓朗(訳者)

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ザ・ドロップ ハヤカワ・ミステリ1893

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2015/03/01
JAN 9784150018931

ザ・ドロップ

¥220

商品レビュー

3.9

14件のお客様レビュー

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2022/04/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

パトリックとアンジーのシリーズの作者だったので。 仔犬が登場していたのに、面白くなかった。 内向的で孤独に暮らすバーテンダーのボブ、 ケガをした仔犬を拾い、同時に女性と知り合う。 仔犬を巡ってほのぼのするかと期待したが違った。 バーは強盗に入られ、 チェチェン人のマフィアのものだった金を盗られる。 かつてはバーのオーナーだった従兄弟、 十年前にバーから行方不明になった男、 同じ教会に通う刑事、 行方不明の男を殺したと噂のある男、 なんだかよく分からない人たちの、 よくわからない関係と展開。 一応殺人もあるし、謎解きははあるけど、ミステリ―なのか? 雰囲気があるのは否定しないが。

Posted by ブクログ

2022/02/03

デニス・ルヘイン著『ザ・ドロップ』ハヤカワ・ポケットミステリ ボストンが舞台のクライムノベル。雇われバーテンダーのボブが通りのゴミ箱に捨てられていた仔犬(アメリカン・スタッフォードシャー・テリア)を拾い育て始めたことから、少しずつ人生へのコミットメントを取り戻すが・・・というあ...

デニス・ルヘイン著『ザ・ドロップ』ハヤカワ・ポケットミステリ ボストンが舞台のクライムノベル。雇われバーテンダーのボブが通りのゴミ箱に捨てられていた仔犬(アメリカン・スタッフォードシャー・テリア)を拾い育て始めたことから、少しずつ人生へのコミットメントを取り戻すが・・・というあらすじ。 野良読書家集団Riverside Reading Clubが"True Dog Story"と銘打ってボストン・テラン著『その犬の歩むところ』に続きTBSラジオで紹介していたのがきっかけで手に取りました。 タイトルにある「ドロップ」というのは違法博打やドラッグの売上を一時的に保管しておく場所のことです。本作に続いて読んだ『拳銃使いの娘』やNetflixオリジナル『21ブリッジ』も、呼び方は違いますが同じドロップがキーとなるストーリーでした。本作では主人公の従兄弟が経営するバーがそれにあたり、主人公もそのバーで働いている設定です。アメリカ合衆国のボストンを舞台に、チェンチェン人がのしているアングラ世界を描いているのですが、そのじめっとした描写のリアルさは『ミスティック・リバー』『シャッター・アイランド』を書いた大御所デニス・ルヘインの面目躍如といったところでしょうか。 しかしこの小説、メインプロットがアングラ犯罪界隈なのですが純文学と言ってもいいくらいのヤサグレおっさん人生取り戻せストーリーなのです。 それが成就するかどうかは読んでいただいてのお楽しみとして、本作の最大の魅力は虐待を受けて捨てられた仔犬を拾った主人公ボブが途中途中にふと差し込む心情描写だと思うのです。決してネガティブな心情描写ではなく、「あ、俺が今感じてるのって幸福感なのかな?」という水面に顔が出た瞬間にフッと息を吸い込めたかのような述懐がたまらなく心に迫ってくるのです。 それほどたくさん描かれるものではありませんが、孤独な中年男性が生きることの実感に指先がかかった瞬間に静かに紡ぐモノローグが胸をかきむしられるように愛おしく感じられます。 そこに、ト書きでものを語らない犬が相棒として寄り添う、いや主人公ボブが犬に寄り添う情景がミステリーやハードボイルドの枠外の素晴らしい味わいを添えているのです。 不思議と、とっておきにしたい大切な作品になりました。

Posted by ブクログ

2021/10/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

従兄のマーヴの店でバーテンダーとして働くボブ。 コツコツと地道に働き、毎週日曜は教会に行く。 人との関わり合いが苦手で、会話に華が咲くことはなく、面白味のない人間と捉えれがちだが、真面目で律儀な性格故のこと。 ある日、ゴミ箱の中から傷付いた子犬を発見するところから、よき理解者ナディアに出会い日常が色彩を帯び始めることに。 元は短編だったという本作品。 なるほど、短編が肉付けされて育つとこんな中編になるのねという感じの筆回り。 登場人物達のバックグラウンドの書き込みが少ないかなとか、展開の唐突さを感じるところもあるけれど、出自を思うとその端切れの良さが味なのかとも。 本質的な造形を壊すことなく、絶妙に落とし込まれたシュールな結末は嫌いじゃない。

Posted by ブクログ

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