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アラスカの小さな家族 バラードクリークのボー
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アラスカの小さな家族 バラードクリークのボー

カークパトリック・ヒル(著者), レウィン・ファム(著者), 田中奈津子(訳者)

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アラスカの小さな家族 バラードクリークのボー

定価 ¥1,760

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2015/01/01
JAN 9784062832311

アラスカの小さな家族

¥660

商品レビュー

4

8件のお客様レビュー

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2020/07/03

フォローしている方のレビューを読んで、図書館で借りました。 今回も素敵なお話と出会うことができました、ありがとうございます。 アラスカ。米ソ冷戦時代にアンカレッジ経由の飛行機に乗ったことがある。 トランジットで降りたアンカレッジの飛行場には、大きなクマの剥製があり、そこから見え...

フォローしている方のレビューを読んで、図書館で借りました。 今回も素敵なお話と出会うことができました、ありがとうございます。 アラスカ。米ソ冷戦時代にアンカレッジ経由の飛行機に乗ったことがある。 トランジットで降りたアンカレッジの飛行場には、大きなクマの剥製があり、そこから見えた景色は、どんよりとした空、ぬかるんだように見える地面には木もなく、丈の短い草が生えているだけの漠としたものだった。これがツンドラか〜、だけどここ本当にアメリカなの?と思った(なぜアンカレッジを経由するかも知らないおバカな子どもだった)。 その景色は、まさしくこの物語の夏の風景だったのだと、読みながら思い出した。 この物語は、20世紀の初頭、ゴールドラッシュも下火となる中、アラスカの小さな町で金の採掘を続ける鉱夫たちと先住民であるエスキモーの人々の暮らしを描いたもの。 大きな事件はないが、当時の彼らの暮らしを丁寧に綴っている。 アメリカだけでなく、様々な国から集まった鉱夫たち。年をとり、この地に骨を埋める者もいるが、多くはまた新たな金鉱を求めて移っていく。 厳しい環境に一時を共に暮らす人々は、皆おおらかで暖かく、家族のよう。まさに今言われている多様性を実現している。 主人公のボーは5歳の女の子。 赤ん坊の時、孤児院に入れられるところを、偶然から南部出身のジャックとスウェーデン出身のアービッドという2人の鍛冶屋である大男に引き取られた。 ジャックは料理が上手く、ここでは料理人。アービッドも裁縫が得意で、ボーはもちろん町の人の服も縫う。 2人の父さんや、鉱夫やエスキモーの人々に愛され、守られてボーは伸び伸びと育つ…だが、そんな穏やかな暮らしにも変化が訪れる…。 全部でエピソードは28。一つ一つは短いが、当時のアラスカの人々の暮らしぶりが良く分かる。 寒すぎると雪は降らない、今日は暖かいから雪が降るだろう…という会話にびっくり。さぞかし夏が楽しみなのだろうかと思ったが、冬の方が道も凍っていて移動しやすいし、外は天然の冷凍庫で便利なので、皆冬が楽しみという…これにもびっくり。 飛行機が飛んでくるという電報から、町中が沸き立つ話では、以前、飛行機史の本を読んでいたのでその背景もよく分かり、どこで繋がるか分からんな〜読書って、と思わず唸る。 ボーが大好きだが、父さん達は苦手なアクタックというエスキモーのアイス(乳製品ではなく、アザラシなどの脂とベリーを混ぜたシャーベット)なども、どんな物なのか思わずググった…見た目は美味しそうだぞ…? 著者はアラスカ出身の小学校教師。アラスカへの誤った理解を説くためにこの物語を書いたそうだが、充分その効果はあるだろう。絵も素敵。心が暖まり、涙もじんわり浮かぶ物語だった。 小学校高学年向けかな。ページ数はあるが、中学生には物足りないかもしれない。 2020.7.3

Posted by ブクログ

2018/05/23

ゴールドラッシュ後のアラスカで、スウェーデン人とアメリカ南部の黒人の2人の父と暮らす娼婦の捨て子ボーの物語です。 辛い過去を持つのは彼らだけでなく、登場人物全員が厳しい人生を逞しく生きています。 各人の生き抜く強さと人種を問わない周囲との強い絆が、眩しいくらいでした。 過去の人々...

ゴールドラッシュ後のアラスカで、スウェーデン人とアメリカ南部の黒人の2人の父と暮らす娼婦の捨て子ボーの物語です。 辛い過去を持つのは彼らだけでなく、登場人物全員が厳しい人生を逞しく生きています。 各人の生き抜く強さと人種を問わない周囲との強い絆が、眩しいくらいでした。 過去の人々が持っていたものを、現代人はどこで失ったのでしょうか。 人間にとって大事なものは何か、教えてくれる一冊。

Posted by ブクログ

2016/02/12

アラスカで金を掘る、フィンランド人のアービッドとルイジアナ出身の黒人のジャック、そして親に捨てられた少女ボーのお話。最後に孤児だった弟グラフトンも加わって、奇妙な家族ができあがります。 誰も、誰一人として悪いやつが出てこない。いやなヤツはボーを産み捨てた母親ミリーだけど、嫌なや...

アラスカで金を掘る、フィンランド人のアービッドとルイジアナ出身の黒人のジャック、そして親に捨てられた少女ボーのお話。最後に孤児だった弟グラフトンも加わって、奇妙な家族ができあがります。 誰も、誰一人として悪いやつが出てこない。いやなヤツはボーを産み捨てた母親ミリーだけど、嫌なやつで勝手なだけで、悪いって感じでもない。 nothing lasts forever、ほんとに。泣くわ。

Posted by ブクログ