賢者の贈りもの O.ヘンリー傑作選 Ⅰ 新潮文庫
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賢者の贈りもの O.ヘンリー傑作選 Ⅰ 新潮文庫

オー・ヘンリー(著者), 小川高義(訳者)

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賢者の贈りもの O.ヘンリー傑作選 Ⅰ 新潮文庫

定価 ¥649

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2014/12/01
JAN 9784102072042

賢者の贈りもの

¥110

商品レビュー

3.3

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2025/11/15
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訳文が直訳に近く、落語や講談のように作者の「語り」が強調されているせいか、当初抱いていたイメージと違って読み手を選ぶ上に、全体的に文章のクセがだいぶ強いものの、ストーリーは流石は短編の名手といった塩梅でどの短編も一捻りされてて面白かった。 O・ヘンリーはこの短編集の表題作でもある「賢者の贈りもの」や「最後のひと葉」が有名すぎてそちらのイメージに引っ張られがちであり、本作も「水車のある教会」など、所謂「いい話」はあるのだが、そのユーモアやペーソスの中に皮肉的な視座が隠れていたりブラックなオチがあったりと、そのバリエーションは意外と多岐に渡る。全体的にどこかトボけた味わいの話も多く、それだけにしっかりと「オチ」が確約されていることの安心感とありがたみがある。 個人的に気に入ったのは「千ドル」であり、叔父の遺産を受け継いだ放蕩癖のあるジリアンという男が、千ドルの使い道を探す話であり、上手く使い道が見つからず、最終的に叔父が後見人になっていた一人のミス・ヘイデンという女に譲り渡す。しかしながら金を渡してもヘイデンの気持ちが靡くことがなかったのを確認した後に、実はその千ドルを我欲以外で使うと本当の遺産がジリアンに相続されるが、そうでなかった場合はヘイデンに相続されるという話が明かされる。それを聞いたジリアンはあえて「競馬でスッた」とうそぶいて、そのまま口笛を吹きながら去っていくオチなのだが、これがひたすらにシビれるほどカッコよかった。 これは徹底的に「無欲」と「利他的」な行動の証明の物語である。利害関係のないヘイデンという女性の善性を信じたからの行動であると同時に、そこで自分が遺産を受け取ってしまうとその善性がくすんでしまう。一見すると愚かで馬鹿馬鹿しい行動なのだが、これこそが本当の意味での「粋」な男であり、超有名作の2作と合わせてこれも教科書に載せるべきだと思った。

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2025/08/19

前にもO・ヘンリーの短編集は読んだことがあるのですが、その時は半分以上の作品が難しく感じました。 本書は新訳のおかげもあってか、非常に読みやすくおもしろかったです(それでも中にはオチが今いちわからないものもあった)。 特におもしろかったのは『賢者の贈り物』『春はアラカルト』『...

前にもO・ヘンリーの短編集は読んだことがあるのですが、その時は半分以上の作品が難しく感じました。 本書は新訳のおかげもあってか、非常に読みやすくおもしろかったです(それでも中にはオチが今いちわからないものもあった)。 特におもしろかったのは『賢者の贈り物』『春はアラカルト』『赤い酋長の身代金』『この世は相身互い』『車を待たせて』です。

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2025/03/09

100年以上前のアメリカの作家による短編計16篇。 どの短編も、貧富の差を超えた愛や人間くささを、時にロマンスたっぷりに、時にユーモラスに描いたような話が続く。そしてどこか古き映画的。 当時のアメリカ社会や人間模様の風味を味わえる。 クリスマスプレゼントで貰い、スキマ時間に少...

100年以上前のアメリカの作家による短編計16篇。 どの短編も、貧富の差を超えた愛や人間くささを、時にロマンスたっぷりに、時にユーモラスに描いたような話が続く。そしてどこか古き映画的。 当時のアメリカ社会や人間模様の風味を味わえる。 クリスマスプレゼントで貰い、スキマ時間に少しずつ楽しみました。

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