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ベオグラード日誌
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ベオグラード日誌

山崎佳代子(著者)

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ベオグラード日誌

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 書肆山田
発売年月日 2014/03/01
JAN 9784879958945

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4.7

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2025/07/09

セルビア在住の詩人による日記。 著者がどんな人か、そもそもベオグラードはどこか、 予備知識なしに読み始めた。 2001年からの日記。 日本とベオグラードを行ったり来たりしている。 比喩が詩的。文学的。素敵。 どうやら詩人のよう。 谷川俊太郎の名前も出てくる。かっぱ、。 空襲、爆...

セルビア在住の詩人による日記。 著者がどんな人か、そもそもベオグラードはどこか、 予備知識なしに読み始めた。 2001年からの日記。 日本とベオグラードを行ったり来たりしている。 比喩が詩的。文学的。素敵。 どうやら詩人のよう。 谷川俊太郎の名前も出てくる。かっぱ、。 空襲、爆撃、、戦争のにおい。 2012年でいったん終わった日誌。ここで出版されている。 そのあと、2019年から今年までの日記が追加され、 文庫本として出版されたようだ。 大変な場所にも何でもない日常がある。 そういう場所と日本を行き来する詩人。 なんだか不思議な世界だ。 はじめに またひとつ舟が出ていく ―― 2001年6月23日~12月26日 貝のための子守唄 ―― 2002年1月26日~12月27日  血まみれの童話 ―― 2003年1月1日~12月25日  痕跡 ―― 2004年1月2日~12月26日  谷に響く笛 ―― 2005年1月1日~12月24日  骸骨の瞳、骸骨の口 ―― 2006年1月5日~10月8日  軽くて小さいが麗しいもの ―― 2007年1月3日~5月7日  あきらめないでください ―― 2009年5月~2012年6月 終わりに ―― 「小さな言葉」という小窓から  続・ベオグラード日誌 ―― 2019年1月1日~2025年2月18日 

Posted by ブクログ

2024/08/19

ユーゴ紛争、NATO空爆を経たベオグラードの街で詩人である著者は何を見て、感じたのか。 紛争後も続く何気ない日常。 その日常を綴った言葉の中に、じんわりと見え隠れしてくる紛争の影・・・ わかりやすい「特別な出来事」ではなく、そこで今も生きる人たちの日常を捉えたこの作品は非常...

ユーゴ紛争、NATO空爆を経たベオグラードの街で詩人である著者は何を見て、感じたのか。 紛争後も続く何気ない日常。 その日常を綴った言葉の中に、じんわりと見え隠れしてくる紛争の影・・・ わかりやすい「特別な出来事」ではなく、そこで今も生きる人たちの日常を捉えたこの作品は非常に稀有な存在だと思います。ただ単に日常を切り取っただけでなく、そこに何か人間生活の奥深さが感じられてくる不思議。 この作品が読売文学賞を受賞したのももっともだなと思いました。不思議な力がある作品です。

Posted by ブクログ

2021/06/23

ウィキの情報によれば、山崎佳代子は1956年、静岡県生まれ。1979年北大卒業後、ユーゴスラビア・サラエボ大学に留学、サラエボ大学で博士号を取得。1982-1986年、ベオグラード大学大学院に在学し、その後、同大学の教授となる。ベオグラードで結婚。詩人・翻訳家・作家、また、セルビ...

ウィキの情報によれば、山崎佳代子は1956年、静岡県生まれ。1979年北大卒業後、ユーゴスラビア・サラエボ大学に留学、サラエボ大学で博士号を取得。1982-1986年、ベオグラード大学大学院に在学し、その後、同大学の教授となる。ベオグラードで結婚。詩人・翻訳家・作家、また、セルビア文芸協会会員。 1996年、中原中也賞候補。本書で、2015年読売文学賞の紀行賞受賞。2019年紫式部文学賞を受賞。 本書は、2001年から2012年までにかけての、筆者・山崎佳代子の断続的な日誌。 ベオグラードは、セルビア共和国の首都である。 きちんとした歴史的な知識が自分にあるわけではないが、バルカン半島・旧ユーゴスラビアは、民族問題、内紛・内戦の歴史を持っている。旧ユーゴスラビア社会主義連邦共和国を構成していた6つの共和国は、それぞれ独立している。スロベニア、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビア、モンテネグロ、北マケドニアである。分離・独立の過程で、多くの紛争や内戦が起こり、その様子の一部が本書でも記述されている。 山崎佳代子が留学先として旧ユーゴスラビアを選んだのは偶然の要素が大きいだろうし、その後、40年以上もこの国に住み続けることになることは予想されていたかどうか。しかし、移住先の国で、学者として詩人として翻訳家として確固たる地位を築かれたことに敬意を表したい。 上記したように、本書は読売文学賞の紀行賞を受賞している。一読、本書の内容は紀行文ではない。数十年にわたって、旧ユーゴスラビアに定住され、現地で確固たる地位を築かれている方の日誌である。そう思って、最初は紀行文であると考えられていたことに違和感を持った。 しかし、静岡に生まれ、北大に進学し、旧ユーゴスラビアに留学しながら博士号取得、教授を職を得て、現地で結婚し子供を設ける。これら山崎佳代子さんの人生の全体像を眺めてみると、確かに、それ自体が紀行文ではあるな、と思い直したところである。

Posted by ブクログ