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今、「国語」を問う 教師のプロフェッショナリズム
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東洋館出版社 |
発売年月日 | 2013/08/01 |
JAN | 9784491029634 |
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今、「国語」を問う 教師のプロフェッショナリズム
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『中学校 国語授業づくりの基礎・基本 学びに向かう力を育む環境づくり (シリーズ国語授業づくり)』の中で、4月の「授業開き」は学習者(生徒)の言葉の力がどの程度身についているかを把握し、小学校から中学校のギャップを無くし、スムーズに学習を進めるために大事であるという記述があり(p...
『中学校 国語授業づくりの基礎・基本 学びに向かう力を育む環境づくり (シリーズ国語授業づくり)』の中で、4月の「授業開き」は学習者(生徒)の言葉の力がどの程度身についているかを把握し、小学校から中学校のギャップを無くし、スムーズに学習を進めるために大事であるという記述があり(p.15)、参照先として紹介されていたので購入して読んだ。 そのため、その該当する「授業開き 学習力診断と評価」(p.82~88)を中心に感想を書きます。 筆者の「授業開き」 最初に、学力診断のための言語活動一覧表を載せている。 例えば、「聞く」項目では、「人が話しているときはだまる(聞く態度づくり)」「話し手のほうを向いて(目を見て)聞く」「話は最後まで聞く」「一回で聞き取る(集中して)」「聞いて、指示どおり行動する」といったように。 これを読むと、態度にあたる部分も「能力」として設定しているのが分かる。 筆者の「授業開き」は以下のようなもの。 ▼最初の授業は1分程度の教科担任の自己紹介からすぐに授業に入るのが良い。 ▼授業開きにあたいする活動は4月の授業時間、長くて5月までの20時間くらいを使うのが良い。 ▼使う教材は独自教材でも、教科書の最初の教材文を使ってもよい。 ▼一単位時間に、一つ15分で三つほどの学習を行う。言語活動一覧表の項目を組み合わせて行う。 ▼気付いたところについては「手控え」に記録し、今後の指導に活かす。 そして、国語の学力を診断するために行う言語活動は以下のような例が挙がっている。()は診断する能力 ▼口頭で言語活動を指示する(「聞く」力) ▼国語辞典を使わせる。(視写力、発表力、辞書を使う能力、辞書が中学校での学習にふさわしいかを判断する) ▼好きな漢字を挙げ、それを使って200字程度の作文を書き、発表し合う。(作文力) ▼好きな漢字一字を半紙で毛筆に書き、好きな理由などを発表、交流する(毛筆書写力、発表力、スピーチ力) ▼小学校四~六年生の漢字の読み書きテストを行う。 筆者が強調していることは「キッド・ウォッチング」をしよう、それを「手控え」に記録しようということ。 一言で言えば「生徒理解」になるのだけれど、生徒がどれだけの国語の力を身につけているか、授業者は把握できているだろうか。それを観察し、つぶさに記録することで、その後の生徒の記録に役立てることができるとしている。 読んでみて感想です。 ▼授業開きの「期間」 一般的な授業開きは4月当初の授業の一回目だけを指していることが多い。筆者は学校全体のカリキュラムにもよるだろうが、4月から5月を「授業開き」の期間に設定している。生徒の国語の学習力を測るためにはそれだけの期間が必要なのだろう。 ▼中学校での学習を進めながら、どう診断するか 教材で教えたいことを教えつつ、並行して学習力を診断していくという形だろうか。学習力を診断しながら、新しい力を身につけることを同時進行で行うのは非常に難しいと思われる。 中学一年生一学期の言語活動は、小学校での学習力を診断するという目的で設定するのも一つの手である。例えば、中学一年で最初に習う説明的文章では既に「問い」「答え」「段落同士のつながり」「要旨」という言葉が出てくる。要旨であれば「要点」「要約」が理解できていないとまとめることができない。それらが身についているか、診断という形で言語活動を設定するのはどうか。 ▼漢字の読み書きの力 強調されていたのは「漢字の読み書き」の力が生徒にどれくらいあるのかということ。確かにこの力がないと国語の学習のみならず全教科の学習に支障が出る。小学校までの漢字がどれくらい身についているかは、ぜひ確認したい。その上で、中学校の授業の中でどうやって小学校の漢字の学び直しができるか検討もしなければならない。
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