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スターリン 「非道の独裁者」の実像 中公新書2274
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
| 発売年月日 | 2014/07/25 |
| JAN | 9784121022745 |

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スターリン
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商品レビュー
4.1
32件のお客様レビュー
人間の評価は、善悪どちらかになかなか割り切れるものではない。 ソ連の重工業化を推し進めて軍事大国に成長させた指導者スターリンにも、それは当てはまる。 高みの見物を決め込んで世界史の三大悪人を決めるなら、必ずその中にランキング入りするであろう。 重工業化のために農村を犠牲にし...
人間の評価は、善悪どちらかになかなか割り切れるものではない。 ソ連の重工業化を推し進めて軍事大国に成長させた指導者スターリンにも、それは当てはまる。 高みの見物を決め込んで世界史の三大悪人を決めるなら、必ずその中にランキング入りするであろう。 重工業化のために農村を犠牲にし、それに反発する多くの農民は簡略な裁判でシベリアの流刑地送りにされた。 半強制的な穀物徴発と、重工業化の資金獲得のために必要な外資導入のための飢餓輸出は、数百万とも言われる餓死者を生んだ。 反革命的な者は粛清し、同じ共産党幹部であっても、自分の地位を脅かす危険性を少しでも感じたのなら、アンチのレッテルを貼り付けて、処罰してしまう。 非人道的なスターリンの恐怖政治には、決して正当性を与えることはできない。 ただし、スターリンが急進的に推し進めた重工業化が、第二次世界大戦での勝利を支えたのは間違いなく、ナチスとの戦いを「大祖国戦争」と名づけ、ナショナリズムを鼓舞してヒトラーとの戦争に劇的勝利をもたらした指導者であることも、揺るぎない事実である。 純粋な悪と決めつけ、思考停止に陥った歴史的評価を鵜呑みにするのではなく、知って、考えて、自分なりの結論らしきものを持てるようになりたいものである。 面白く、考えさせられる好著でした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
スターリンはあまり興味なかったけど手に取ってみた。大量虐殺やドイツとの戦争、トロッキーとの対立ぐらいしかイメージには無かったので色々な部分を知れたのは良かった。できれば対ドイツの部分から戦後にかけての流れをもう少し多く入れてくれた方が良かったかな。
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スターリンの伝記は初めて読みました。日本人なので、満州侵攻やシベリア抑留を行った彼のことをよくは思ってませんが、第二次世界大戦後の世界秩序を作った人物として知っておきたかったのです。 全体として、批判ばかりでも賛同ばかりでもなくバランスが良かったと素人ながらに思いました。 ...
スターリンの伝記は初めて読みました。日本人なので、満州侵攻やシベリア抑留を行った彼のことをよくは思ってませんが、第二次世界大戦後の世界秩序を作った人物として知っておきたかったのです。 全体として、批判ばかりでも賛同ばかりでもなくバランスが良かったと素人ながらに思いました。 印象に残っている箇所を書いていくと、スターリンの政策、特に第二次世界大戦前の急進的な工業政策が人によって評価の分かれる点で、面白く感じました。 党内の批判や妻の自殺がありながらも、五カ年計画に執着して国内の産業が軽工業から重工業へ成長していくのを待たずに急進的に産業を発展させる一方、穀物の徴発を行い、ウクライナで400万から500万人が亡くなる人工飢餓を起こしました。一見すると失敗かと思いますが、彼が作った重工業の基盤がなければ、独ソ戦でのソ連の勝利はなかったと考えると、スターリンの功績は大きいようにも感じられます。スターリン無しに第二次世界大戦でのソ連の勝利があったのかどうか。もちろん重工業の基盤を築いた功績はありますが、スターリンは開戦前にドイツ軍が国境に集まっており攻撃も近いという情報を得ていたのにも関わらず、これを無視して結果的にソ連軍が甚大な被害を被ったのは、スターリンの大きなミスでした。スターリンを賛美する側と批判する側の両方の視点を織り交ぜて解説していたのが、わかりやすく、どちらか一方に偏らず理解することができました。 スターリン個人の人物像として面白いと思ったのは、ソ連がドイツによって奇襲された時にスターリンはひどく狼狽して、開戦後最初にやったことが、ドイツ大使館に確認を取るという行動だったことです。これは意外でした。スターリンという名の如く、強靭な精神力を持っているのかと思いきや、そういう一面も持っているのかと。まあ、戦後に彼の精神力が発揮されることになるのですが。 また、第二次世界大戦中の彼に関することで、参謀の意見をよく聞いたというのも書いてありました。これはソ連の宿敵ドイツのヒトラーとは大違いだと思いました。ヒトラーは将官の意見を無視して無謀な攻勢をかけさせたりしましたが、スターリンは最初こそ失敗したけれど、少しずつ部下の意見を聞き作戦に生かしたという点で、ヒトラーよりも指導者としての素質があったと思いました。 晩年に不可解な外交判断をしたり、周囲の者を過剰に疑ったりと統治能力を失って、死後に政策が方針転換されてしまったのは、彼の評価を落としましたが、トータルで見れば、ヒトラーやチャーチル、ルーズベルトにトルーマンと互角に渡り合って、才能は確かでした。 ソ連について考えることはあまり多くないけれど、こういう人物がいたというのは面白い事実だと思いました。
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