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ヒトはなぜ絵を描くのか 芸術認知科学への招待 岩波科学ライブラリー221
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
| 発売年月日 | 2014/02/06 |
| JAN | 9784000296212 |
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ヒトはなぜ絵を描くのか
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ヒトはなぜ絵を描くのか
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商品レビュー
3.8
17件のお客様レビュー
「ヒトはなぜ絵を描くのか」という問いには、様々な答え方があると思う。本書は「現代の画家たちはなぜ絵を描くのか」ではなく、根源的な部分である「描くことの起源」について、以下のような話題を交えながら扱っている。 ・クロマニョン人たちの残した洞窟壁画 ・ヒトの子ども、およびチンパン...
「ヒトはなぜ絵を描くのか」という問いには、様々な答え方があると思う。本書は「現代の画家たちはなぜ絵を描くのか」ではなく、根源的な部分である「描くことの起源」について、以下のような話題を交えながら扱っている。 ・クロマニョン人たちの残した洞窟壁画 ・ヒトの子ども、およびチンパンジーの描く絵の研究 ・脳科学や認知科学の観点からの考察 - チンパンジーは表象画を描かない。 - ヒトは対象を記号化して覚えるのに対し、チンパンジーは写真のように記憶している。 - サヴァン症候群の女の子の事例 全5章のうち、「1.描く心の起源を探る旅の出発点」、「2.ヒトの子どもとチンパンジー」、「3.「ない」ものをイメージする力」ではヒトがなぜ描くことができるのかという点について述べている。 「4.なぜ描くのか」ではいよいよ、ヒトはなぜ絵を描くのかに迫る。 「5.想像する芸術」ではこれまで述べてきた点を踏まえ、「描くことの起源」がアートとどのように関わっているのかについて考察している。アートというのは捉えどころが難しく感じることがあるが、アート作品が鑑賞者にもたらす作用を具体的に説明しているのが良かった。 ------------------------------ ・チンパンジーは具体的なモノの形、表象画を描かないという話が興味深い。表象画を描くのはホモ・サピエンスのみ。チンパンジーたちは個別の画風があるほどに描線をコントロールして描けるにも関わらず、抽象表現主義を貫いているとある。 →この理由について、今ここに「ない」ものを想像して補う力が深く関わっており、それは言語の獲得と関連しているのではないかとしている。 ・「大型類人猿の絵画展」という催しが存在する。 →人間が描く、「何を描いているのかわからない」抽象画とはどう違うのか? 絵画とは何かを考えてしまう。 ・タイトルにもなっている「ヒトはなぜ絵を描くのか」という問いに対しては、科学的に明確な答えが出ているわけではないようだ。端的には、面白いからだとしている。チンパンジーが描く時にも、食べ物による報酬は必要なく、自発的に描く。描くという行為自体による五感を用いた探索が面白いのだという。加えてヒトの場合は、イメージを外化する面白さ、イメージを共有する喜びが挙げられている。 ・「描くことの源流」がアートとどのように関わっているのか、優れたアートはなぜ心を動かすのかといった点についての考察が展開される。以下の言葉でアートの作用を整理している。 - 概念を拡張するアート 新しい「何か」を知ったり、自分が持っていた「何か」の概念に新しい要素をもたらすなど、鑑賞者に気づきをもたらす。 - 概念を覆すアート 転換のきっかけを与え、既存の概念を覆す。エッシャーの騙し絵、ルネ・マグリットをはじめとするシュルレアリズム、マルセル・デュシャンのレディーメイドが例として挙げられている。 - 概念を拒絶するアート 「何か」であることを拒否することで、私たちの記憶や情動を掘り起こしたり、不安定なままにしたりする。カンディンスキーの抽象絵画のように、「何か」がわからない作品を見つめていると、頭の中でイメージの探索が起こる。そこで気づきがあったものは、深く印象に残る。アートは制作者だけでなく、鑑賞者にも創造的作業を促す。
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芸術認知科学は造語。チンパンジーや子どもの実験や芸術論などを使って、想像と創造について迫ろうとしている。 言語を使ったり、物事を記号として認識している世界にどっぷり浸かっている自分には、新たな視点を知らせてくれる取組である。 仕事においてたたき台を作ったり、そもそもとりあえず...
芸術認知科学は造語。チンパンジーや子どもの実験や芸術論などを使って、想像と創造について迫ろうとしている。 言語を使ったり、物事を記号として認識している世界にどっぷり浸かっている自分には、新たな視点を知らせてくれる取組である。 仕事においてたたき台を作ったり、そもそもとりあえず動き出せといったことが有効である理由がわかった気がする。
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チンパンジーの絵の分析から出発し、人はなぜ絵を描くかについて考察する。 専門的な用語は殆どなく、全体的なボリュームも100ページちょっとであるため、かなり読みやすい。 個人的には、記号性が人の絵や認識にどのように影響を与えるのか、という話が特に印象に残った。対象の言語化はできれば...
チンパンジーの絵の分析から出発し、人はなぜ絵を描くかについて考察する。 専門的な用語は殆どなく、全体的なボリュームも100ページちょっとであるため、かなり読みやすい。 個人的には、記号性が人の絵や認識にどのように影響を与えるのか、という話が特に印象に残った。対象の言語化はできればできるほど良いことだと思っていたが、本書を読むと必ずしもそうとは言い切れないのかもしれないと感じた。 刺激記号があった方が自由な発想が生まれやすい、というのは絵を描くことに限らず、仕事や趣味全般について言えることだと思う。読んだ後に実際に街へ出て色々なものを見てみたくなる本。
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