インフェルノ(上)

ダン・ブラウン(著者), 越前敏弥(訳者)

• 販売会社／発売会社: KADOKAWA
• 発売年月日: 2013/11/28
• JAN: 9784041105931
• 関連ワード: ダン・ブラウン / 越前敏弥 / 外国の小説

商品レビュー

2025/05/21

【あらすじ】ハーバード大学の宗教象徴学の教授ロバート・ラングドンが、イタリアやイスタンブールを舞台に、人類の未来を揺るがすある計画の謎に挑む。
その計画とは、増え過ぎた人類に対する警告であり、深い倫理的な問いを含んでいた。この物語は、「人間の繁栄はこのままでいいのか？」という切実なテーマを追いながら、宗教がこの問題にどう関わるかという根源的な疑問も投げかけている。

【印象に残ったこと】「人類は繁栄し過ぎている」
現在の私たちが目を背けている現実を、真正面から突きつけられるようだった。そうかもしれない——でもそれを本気で直視する人は、まだ少ないのではないか。

この作品は、人類の行き過ぎた繁栄と、その先にある破滅を描きながら、「私たちは変われるのか？」という問いを投げかける。私は特に、宗教の存在がこの問いにどう関わるのかを考えさせられた。信仰は救いか、それとも足かせか。

『インフェルノ』は、文明の限界とその危機的選択をスリリングに書いている。そして私たちの倫理観と未来を揺すぶっていると思う。。

2024/05/03

ダンブラウンのロバート・ラングドン第4作目。ダヴィンチ・コードしか読んだことはなかったが、同じようにアートとミステリーの融合が見事な小説。
他作品と同様に西洋の美術作品に詳しい人はより楽しいのだろうが、そうでない人でもちゃんと楽しめるようになっている。
googleで検索しながら読めば西洋美術の勉強にもなってお得

2024/03/13

　記憶喪失状態からのスタートで、冒頭から緊迫感漂う展開。上巻はダンテのデスマスク発見まで。愛用のハリス・ツイードのジャケットはボロボロになり、ミッキーマウスの腕時計を紛失する可哀想な教授。なぜかただの一読者である私も、ミッキーの加護を得られないことに不安を覚えてしまう。初読時は本書の人口爆発論に怯えていたが、『FACTFULNESS』を読み一安心したことを思い出す。コロナパンデミック後の刊行だったならまた違う話になっていたのだろうか。