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ガラシャ 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2013/08/29 |
JAN | 9784101285740 |
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ガラシャ
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商品レビュー
3.3
20件のお客様レビュー
複数の視点で描かれるガラシャ。だが、どこからどう見ても苛酷な運命に翻弄された幸薄い女の痛ましさしか感じられず、ただ残酷なだけの物語であるように思った。 ガラシャの秘めた恋を題材にしているが、はたしてその恋が彼女にとって意味のあるものであったのかどうかが今ひとつピンとこない。深...
複数の視点で描かれるガラシャ。だが、どこからどう見ても苛酷な運命に翻弄された幸薄い女の痛ましさしか感じられず、ただ残酷なだけの物語であるように思った。 ガラシャの秘めた恋を題材にしているが、はたしてその恋が彼女にとって意味のあるものであったのかどうかが今ひとつピンとこない。深い悲しみの中に生じた心の隙としか言いようのない恋を彼女という人間の中心に据えることで、世間一般に知られる敬虔なクリスチャンで神の教えに殉じたガラシャも、夫に貞淑で自らの命を賭してその言いつけを守った妻としてのガラシャも、全て台無しにして、作者はどんなガラシャを描きたかったというのだろう。 唯一、主人であるガラシャやその夫の忠興、敵である秀吉等周囲の者に対する糸の感情を美化することなく丁寧に描いていく過程で、鮮やかに浮かび上がる糸自身の淡い恋と諦念との表現には心を動かされた。
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辞世の歌、『散りぬべき~』は有名なので知っていたが『先立つは~』の方は知らなかった。 光秀・玉(ガラシャ)・糸(清原マリア)・藤孝の目線で書かれる連作になっている。 ガラシャは作中の殆どを精神的に病んでおり、あまり魅力的な主人公には感じず、寧ろ糸目線で語られる2編目がメインなのか...
辞世の歌、『散りぬべき~』は有名なので知っていたが『先立つは~』の方は知らなかった。 光秀・玉(ガラシャ)・糸(清原マリア)・藤孝の目線で書かれる連作になっている。 ガラシャは作中の殆どを精神的に病んでおり、あまり魅力的な主人公には感じず、寧ろ糸目線で語られる2編目がメインなのかもしれない。 ふじが一礼するシーンが印象的で好きだがここは宮木さんの創作だろうか。 藤という側室は郡宗保の娘で実在したようだ。 一部聖書からの引用箇所があり、日本語ではなくちんぷんかんぷんだったので注釈等があれば嬉しかった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
三浦綾子『細川ガラシャ夫人』、松本清張『火の縄』、永井路子『朱なる十字架』と比べると、歴史小説として周囲の人々の描写にどうしても腑に落ちない所はありました。その点ではもしかしたら好みが別れるかもしれません。 それぞれの登場人物の幸せは一体どこにあったのかと感じさせます。
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