たまゆら荘のユーウツ 徳間文庫

福田栄一(著者)

• 販売会社／発売会社: 徳間書店
• 発売年月日: 2013/08/02
• JAN: 9784198937478

商品レビュー

2015/09/22

ユニークな物語。たった５日間の事なのだけれど志郎が大活躍。どう決着をつけていくのだろうかとハラハラしながら読んでいく。

2014/03/07

指一本が20万。…ちょっと安すぎやしませんか？
部下に会社の金を持ち逃げされ、借金は巡りめぐってヤクザの元に。上記のレートだと手足の指全部切られても追い付かない額の借金を抱えた主人公は、たまたま祖母が残してくれたアパートを壊して土地を売って返済しようと試みます。しかしアパートの住人は皆訳ありで、簡単には立ち退いてはくれなそう。さてさて主人公は期日までに借金を返せるか？
平行して色々問題が出てきますが、しっかりヒントが与えられるので複雑になりすぎず、脱出ゲームをやってるような雰囲気で読めました。このタイミングでこんなことが起きるということはこれを活かしてこんな手を…と連鎖的に解決に進むんですね。タイムリミットを気にしながらドキドキわくわくする作品ではないので、流れはスムーズ。個性があるようでほとんどない、何故か人望があり女性にモテる、喉元過ぎれば熱さも忘れる、たぶんまた同じような目に合うんじゃないの？と思わせる主人公というのは続編に繋げやすいかも。個人的には、登場人物や展開の非常識を感じさせる間もないほど、勢いをつけてブンブン振り回すくらいの作品の方が好みです。