総理の夫 First Gentleman

原田マハ【著】

• 販売会社／発売会社: 実業之日本社
• 発売年月日: 2013/07/12
• JAN: 9784408536279

商品レビュー

2024/09/16

映画化された原作を読む時、どうしても配役された俳優さんを思い浮かべながら読んでしまいます。
「総理の夫」相馬凛子役は中谷美紀さん。才色兼備で強いリーダーシップがとてもよく似合っています。
相馬日和役は田中圭さん、柔和な学者のイメージそのままです。
このお二人を思い浮かべて読んでいたので、あっという間に読めてしまいました。
現実的に考えたら、そんな都合のいいことあるの？って思いがちだけど、そこは、フィクションとして、エンターテイメントとして、そうあったらいいなと思わせてくれる物語です。

2024/09/14

自民党総裁選を前にしてこの本を読むと、考えるところがありますね。
総理大臣とはこれほど国のため、国民のために時間を使い生きているのかと。

政治には詳しくないが、それでも日本のお先が真っ暗であることは若者は皆分かっている。
日本沈没はリアルであるからこそ、未来に希望が持てず、国外へと出て行く人が後を経たない。

物語だからこんなにうまくいくのは百も承知だが、これほど軽やかに、しがらみにとらわれず政治を変えていける総理が現れないものだろうか。

総理を支える日和さんの溺愛っぷりが愛くるしいですね。
どんな時も凛子さんを、「いいね、やってみれば？」と背中を押せるところが良いです。
お母様のちょっとお茶目で、粋な行動もじーんときました。
伝説のスピーチライターも随所で良い仕事してます。

総じてそーりん、最高。

Who will change our country’s future?
We are waiting for someone who is with us and makes big decisions for the nation like her.

2024/05/27

原田マハ得意の構成。書きたい人物の周りの人(架空の人含む)を主人公にして、本当の主人公を際立たせるという手法が光る作品の一つだろう。
政治の世界の黒幕が、政略的に女性総理を誕生させる。見た目も性格も、非の打ちどころのない総理が活躍し、国民の支持を得て行く。女性であるからこそ、しがらみ無く、不要なものを思い切り切り捨て、やりたい政策を実行していく様は、痛快。
現実世界の政治にうんざりしている国民には、いてほしいと思わせてくれる政治家像だ。
夫に対してのスキャンダルは、少し作りすぎの感はあるが、話としての面白さがそれを払拭してくれる。
政治不信の今、こんな総理がいてくれたらと思わせてくれる一冊。