総理の夫 First Gentleman の商品レビュー

原田マハ【著】

2024/09/16

映画化された原作を読む時、どうしても配役された俳優さんを思い浮かべながら読んでしまいます。
「総理の夫」相馬凛子役は中谷美紀さん。才色兼備で強いリーダーシップがとてもよく似合っています。
相馬日和役は田中圭さん、柔和な学者のイメージそのままです。
このお二人を思い浮かべて読んでいたので、あっという間に読めてしまいました。
現実的に考えたら、そんな都合のいいことあるの？って思いがちだけど、そこは、フィクションとして、エンターテイメントとして、そうあったらいいなと思わせてくれる物語です。

2024/09/14

自民党総裁選を前にしてこの本を読むと、考えるところがありますね。
総理大臣とはこれほど国のため、国民のために時間を使い生きているのかと。

政治には詳しくないが、それでも日本のお先が真っ暗であることは若者は皆分かっている。
日本沈没はリアルであるからこそ、未来に希望が持てず、国外へと出て行く人が後を経たない。

物語だからこんなにうまくいくのは百も承知だが、これほど軽やかに、しがらみにとらわれず政治を変えていける総理が現れないものだろうか。

総理を支える日和さんの溺愛っぷりが愛くるしいですね。
どんな時も凛子さんを、「いいね、やってみれば？」と背中を押せるところが良いです。
お母様のちょっとお茶目で、粋な行動もじーんときました。
伝説のスピーチライターも随所で良い仕事してます。

総じてそーりん、最高。

Who will change our country’s future?
We are waiting for someone who is with us and makes big decisions for the nation like her.

2024/05/27

原田マハ得意の構成。書きたい人物の周りの人(架空の人含む)を主人公にして、本当の主人公を際立たせるという手法が光る作品の一つだろう。
政治の世界の黒幕が、政略的に女性総理を誕生させる。見た目も性格も、非の打ちどころのない総理が活躍し、国民の支持を得て行く。女性であるからこそ、しがらみ無く、不要なものを思い切り切り捨て、やりたい政策を実行していく様は、痛快。
現実世界の政治にうんざりしている国民には、いてほしいと思わせてくれる政治家像だ。
夫に対してのスキャンダルは、少し作りすぎの感はあるが、話としての面白さがそれを払拭してくれる。
政治不信の今、こんな総理がいてくれたらと思わせてくれる一冊。

2024/02/12

台湾で女性総統が誕生、日本は18歳からの選挙権で政治の関心が高まってますねw

ってな事で原田マハ『総理の夫』

東大卒、大企業を実家に持つ鳥類研究所勤めの次男坊 相馬日和の奥様凛子がある日女性初の総理に当選！

のんびり日和の回想日記風に物語が展開。

今迄の腐った与党の慣習を覆し、本当に日本の未来を考え奔走する凛子に忍び寄る巨大な闇に立ち向かうが…。

女性にとっても暮らし易い世の中に変えていけるのか？

リアルに台湾、アメリカでのクリントンが当選すれば世の中も変わっていくのかなw

『本日は、お日柄もよく』を読んだ人には分かる、あの伝説の人がチラッと出て来ますよ♪

2016年3冊目

2023/10/27

所詮小説、現実ではないから、と言わせない程の力強さがありました。これが書かれた頃より、男だからとか、女だからとかいうのはかなりなくなって来ましたね。よかったです。

2023/09/16

国民一人一人のために自分の生活を犠牲にできる凛子がすごいなと思う反面で、度々作中にもあったがこんなにも国民に寄り添った総理はこれまでにいないと実感した。それぞれが目先的な仕事をしたり、総理になることが社会を変えるためではなく目標としてそうなっていたり。実際の政界とはかなりかけ離れているため、今の社会に残念な気持ちを抱いた。
誰かのために、迷うことなくスパッと思い切り行動できる凛子の行動力が羨ましい。
『本日は、お日柄もよく』の久遠久美さんが登場していてまた読みたくなった。

2023/09/04

史上初の女性総理の物語、ということでどんなに政治色が強い本かと思いきやそれほどでもなく、素敵な夫婦の物語でした。

「現代のジャンヌ・ダルク」凛子は本当に現実離れした格好よさがあって、それを「めでたい人」の日和の視点で描くという設定が絶妙で、登場人物も魅力的でした。後半は本当にノンストップで読みました。
特に演説については本当にこんな人がリーダーならいいのに‼︎とめちゃめちゃ胸に響きました。

結幕はなんとなく読めてしまってしまってうーん…となったけど…
原田マハ作品初めてだったので、また違う作品も読んでみたい！

2023/08/20

女性管理職、という観点から読んだ。実際私が管理職となって数年経ち、物の見方が変わって来たと意識させられた。管理職でいると自分が女性である事を相当考えさせられるんだよね。自覚している以上に。そんな自分を発見できた。
出産によって辞職する流れは実に残念であった。

2023/05/18

史上初の女性総理大臣の夫になった野鳥学者の日和が記した日記を読む形で進む物語。

リアルな日本が抱える問題に、聡明で清廉潔白で美しく、何より本気で日本のことを考えている妻・凛子が大鉈を振って切り込む爽快さや、凛子への一途な気持ちやお金持ちの家で育った天然さを見せる日和のキャラクターも良かった。

本当にこんな総理がいてくれたらなぁ、、、

2023/03/06

女性だから、というだけでなく、凛子さんのような毅然とした、揺るがぬ姿勢で国民に寄り添ってくれる政治家がいてほしい、とワクワクした気持ちで読みました。
凛子さんが信念を持って、真っ直ぐに突き進んでいく清しさが、読んでいて気持ちよかったです。
正直、夫である日和くんにはちょっとイライラするところもありましたが…でも、こういう人が夫だから、凛子さんもきっと頑張れるんだろうな、とも思ったり。
2023年現在、まだ誕生していない「総理の夫」ですが、果たして現実の世界で誕生するのはいつになることやら…？