商品レビュー
3.9
99件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ディストピア小説に挑戦中で、これはジョージ・オーウェル『1984年』の次、2冊目に選んだもの。 『1984年』よりも古いのに、西暦2540年を描いているから?今の社会と比べる感覚で読めるのが良かった。コミカルでおもしろくて不気味! 家族、老い、苦痛、忍耐がない世界。「母親」が卑猥な意味になる世界(なぜなら人は母体ではなく瓶で作られるから。妊娠と出産は卑猥でグロテスクなものとされる) 「条件づけ」や「睡眠学習」によって管理下で育つ人々は、恋愛や特定の人への執着はせずフリーセックスを楽しむ。新しい清潔なものだけを好む。出自や身分に不満を抱かない。死を重大なことと捉えない。達成感や感動を機械的に獲得できるよう、娯楽のシステムが整備されている。 現代的な、特に都心部の、気楽さと心地よさが極端に振れると実現しそうな世界にぞわぞわしながら読み終えました。
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ジョージ・オーウェルの「1984年」と同じくらいの怖い世界での話でした。自然出産が禁じられて人工子宮により「人間を製造する」という表現だけで怖くなりました。さらに、胚の段階で知能別に5段階に階級を分けて、「ソーマ」という快楽物質を飲むことで不安から解放されると言われています。 ...
ジョージ・オーウェルの「1984年」と同じくらいの怖い世界での話でした。自然出産が禁じられて人工子宮により「人間を製造する」という表現だけで怖くなりました。さらに、胚の段階で知能別に5段階に階級を分けて、「ソーマ」という快楽物質を飲むことで不安から解放されると言われています。 「幸福が管理されると、人間の尊厳を失うんだよ」と作者はこのディストピア世界の危険性を伝えたかったのかもしれません。 面白い小説でしたが、自分はこのような世界では生きられないと思っています。
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あんまり面白くなかった。何十年も前の人が頑張って想像した未来世界、という印象。瓶詰めの人間とか、タクシー代わりのヘリコプターとか、そういう小道具の一つ一つが絶妙に芋臭い感じ。同じSFというだけで並べて比べるのは酷かもしれないけれど、もっと後の時代に書かれた『ニューロマンサー』とか...
あんまり面白くなかった。何十年も前の人が頑張って想像した未来世界、という印象。瓶詰めの人間とか、タクシー代わりのヘリコプターとか、そういう小道具の一つ一つが絶妙に芋臭い感じ。同じSFというだけで並べて比べるのは酷かもしれないけれど、もっと後の時代に書かれた『ニューロマンサー』とかのSFに比べて、ディテールやアイテムのスマートさが全然洗練されていない。時代が時代なのでしょうがないですね。 ハクスレーと言えば「知覚の扉」のフレーズの人だと認識してた。ウィリアムブレイクとやらが記した〈知覚の扉が清められた時…〉というのを、ジムモリソンが引用してバンドの名前にしていたけど、ハクスレーも同様のフレーズを引いて、幻覚剤による知覚の拡大とやらを称賛したんだったよな……というのを前提知識として持っていた。 そちらの著作は個人の内的世界について掘り下げる評論文のはずで、そのハクスレーがディストピアものという、社会に目を向けた小説を書いてたというのは初めて知ったので読み始めたものです。 野蛮人ジョンが会話の大半をシェイクスピアの引用で構成してるとこだけちょっと面白い、笑える。記憶力が抜群すぎるだろ。
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