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臨床家がなぜ研究をするのか 精神科医が20年の研究の足跡を振り返るとき
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 星和書店 |
発売年月日 | 2013/01/01 |
JAN | 9784791108350 |
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臨床家がなぜ研究をするのか
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商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
統合失調症の研究においては、大規模調査ではあまり意味のある成果が得られず、むしろ、臨床の中で臨床的特徴が異なる群をとらえ、それらの中で調査・研究を行うことのほうに意味がある。 その理由は、まず第一に、統合失調症に単一の原因がないことにある。すべての症例に共通の病変はあると考えうるが、そこから派生する病態は個別的で、「これこそが統合失調症の原因遺伝子である」というようなものはないのである。そのため、対象の均一化が難しい。 第ニに、症状判定に価値判断が含まれることにある。『統計学が最強の学問である』という本がベストセラーになった。しかし、統計は常に「現実」をある形で概念化したものを扱う。精神疾患ではとくに、その点が問題になる。 しかし、著者はあくまでも科学者である。統合失調症について、身近な内科の病気などと同じように原因をはっきりさせ、偏見を取り除き、病気に苦しむ人を救いたいという情熱をもっている。このような人に日本の医療や科学は支えられている。とはいえ、こんな人は他にいないのかもしれないが。 最後に、星を一つ減らした理由。はっきり言って編集がひどい、というか手がかかっていない。時間がなかったのかもしれないが、草稿をそのまま本にしたような内容。次回作があるならその点の改善を期待する。
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