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ダーチャですごす緑の週末 ロシアに学ぶ農ある暮らし
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | WAVE出版 |
発売年月日 | 2013/02/09 |
JAN | 9784872906103 |
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ダーチャですごす緑の週末
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商品レビュー
4.4
7件のお客様レビュー
「ダーチャ」、菜園付き郊外の住宅、いわゆる「別荘」だが、日本のソレとは趣が違う。 「菜園」とはまんま「畑」で、ここで本格的に野菜を作る。 このため、ソ連では極端な物不足ながら国家機能が麻痺せずに済んだ。 「住宅」も自分で作る、なんてことはざらである。 ロシアでは老いも...
「ダーチャ」、菜園付き郊外の住宅、いわゆる「別荘」だが、日本のソレとは趣が違う。 「菜園」とはまんま「畑」で、ここで本格的に野菜を作る。 このため、ソ連では極端な物不足ながら国家機能が麻痺せずに済んだ。 「住宅」も自分で作る、なんてことはざらである。 ロシアでは老いも若きも、富めるものも貧しい者も皆ダーチャを楽しんでいる。 それを数家族の実例を引きながら紹介している。
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ロシア人に欠かせないのがダーチャ(別荘)。 平日は都市に住み働き、週末ともなると郊外のダーチャへと向かう車が列をなす。 別荘といっても様々で、普通の一軒家のようなダーチャもあれば、電気・水道が通っていない掘立小屋のようなダーチャもある(こちらが主流のよう)。 そこで作物を作って、...
ロシア人に欠かせないのがダーチャ(別荘)。 平日は都市に住み働き、週末ともなると郊外のダーチャへと向かう車が列をなす。 別荘といっても様々で、普通の一軒家のようなダーチャもあれば、電気・水道が通っていない掘立小屋のようなダーチャもある(こちらが主流のよう)。 そこで作物を作って、ダーチャを改装して、お茶を飲んで週末を過ごし、また都市へと帰っていく。 ロシア関係の本やテレビを見ていて、「ダーチャ」という言葉とその過ごし方を知り、ずっと気になっていた。そんな中で見つけたのがこの本だった。 たくさんの写真と、それぞれダーチャを持つ人たちへのインタビューで構成されている。なんと、ダーチャ村のようなエリアがあるのだとか。 面白かったのが、庶民のダーチャが月日をかけて改装中だっただけでなく、お金持ちのダーチャですら一部が建築途中だったこと。日本だと全部完成してから住みそうだけれど。 さらに、改装は自分たちでやるというところ。確かにロシア以外の国でも、自分たちの家に関してはDIYで改装してしまう人が多い。プロに頼んで完璧にしてもらうのもいいけれど、自分で時間はかかるけど作っていくと、愛着がわくのかなと思ったりした。 あと、どこかで聞いたことがあった話で(米原万里さんの著作だったかな?)、ロシアはもともと農業国だったとか。そう考えると、狭い都市のマンションから郊外のダーチャへ向かい土いじりをするというのは、ストレスからの解放以上になにか遺伝子がはたらくものがあるのかもしれないと思った。 いずれにせよ、何かあったときに自分の食べるものを作り確保することができ、さらに住むところ、住むにあたって必要なものを自分で作り出すことができるというのは、そもそも人間として生き残るために必要な技術・知識だよなぁと思う。 私なんか、もし今都市が壊滅状態になったら、命が助かっても生きていける自信が全くない。 おしゃれで興味深くまとめられている本なのに、まさかこんなことを考えさせられるとは。 著者はロシアに魅せられた方のようで、「勝手にロシア通信」という非常に面白そうなメールマガジンも発行されていたようだ(現在は発行停止のよう)。
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アナスタシアが「ダーチャ、ダーチャ」と言い続けるものだから・・・どんなものかいなと読んでみた。 簡単に言うと、ロシアの人が休日を過ごす家庭菜園のある郊外の小屋だな。 もう少し言うと、金をかけずにDIYで住環境を整え、食糧の多くを自給している。 自然とのかかわりの中で、人間らしく生...
アナスタシアが「ダーチャ、ダーチャ」と言い続けるものだから・・・どんなものかいなと読んでみた。 簡単に言うと、ロシアの人が休日を過ごす家庭菜園のある郊外の小屋だな。 もう少し言うと、金をかけずにDIYで住環境を整え、食糧の多くを自給している。 自然とのかかわりの中で、人間らしく生活し、生活者としての基礎体力が養われ、経済や社会的な混乱に出会ってもたくましくサバイバルできる二つ目の生活拠点・・・大地に根ざした人間として正しく、まっとうな暮らし・・・といった様子。 本では様々なダーチャを訪問し、ダーチャの歴史や最近の動向など、多面的に解説している。 背景からして、規制の中で何とか実現した日本の市民農園とはだいぶん異なり、もっと根源的なものがあるが、人口減少社会の日本でも今後このような取り組みが多数出てくるに違いない。 ●「ダーチ(与える)」を語源とし、与えられた土地を意味する。帝政ロシア時代にもあったが、ソ連時代には労働者にも与えられたダーチャ。敷地は600平米くらいで、建物は40平米以下。それを自力建設するという開拓民的なくらし。初期段階は水道、ガス、電気なしのオフグリッド。 ●ソ連が崩壊した食糧不足の際、菜園で作られた収穫物は、物々交換やおすそ分けがなされ、ロシアの人々を支えていたという。金がない、モノがないなら時間をかけて自分で作る。「タイム・イズ・マネー」の真意は、お金を節約するために時間を使って悠長に働こうということなのだ。 ●小屋作りに当たっては、借金せずに金がたまったらDIYで家の手入れをする。休日にしか手入れしないので、何年経っても完成しないのだ。 また平均月収約6万円、年金3万円弱の庶民にとって野菜作りは切実な課題。ダーチャは都市住民の別荘というより、二つ目の重要な生活拠点なのだ。 ●子供の頃はダーチャで遊び、次第に大きくなると作業を手伝い、年頃になると一旦離れ、子供が生まれると再びダーチャに戻ってくる。だから親は、子や孫のためにダーチャを整えていくのだという。見事な世代継続方法なのだ。 ●愛情こめていたわれば、土は輝き、恵みを与えてくれる。土に触れれば、人の心も輝く。 余談だが、知人は中学時代「だーちゃん」というあだ名だった。赤ちゃんのように大きな頭、愛くるしい顔つき、大きなおなか。ロシアでもそういった存在はあって、「バブシュカ」は肝っ玉母さんみないな存在らしい。母なる大地とつながった人間は、現代という小賢しい時代も、なんのことなく生きるのだ。
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