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インパラの朝 ユーラシア・アフリカ大陸684日 集英社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2013/01/18 |
JAN | 9784087450293 |
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インパラの朝
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商品レビュー
4.1
46件のお客様レビュー
開高健ノンフィクション賞。中国~東南、中央アジア、イスラム圏、アフリカと、身一つで現地に溶け込んで旅をしていく著者。 危険といわれるイスラム各国での親切な人々、アフリカで非黒人であるために要求される数々のこと、また、貧しいから助けてもらうことに慣れて何もしない誇りを失った人たちへ...
開高健ノンフィクション賞。中国~東南、中央アジア、イスラム圏、アフリカと、身一つで現地に溶け込んで旅をしていく著者。 危険といわれるイスラム各国での親切な人々、アフリカで非黒人であるために要求される数々のこと、また、貧しいから助けてもらうことに慣れて何もしない誇りを失った人たちへの厳しい目。哲学的というか、とてもいろんなことを感じ考えながら旅をしている。 日本から見れば経済的には貧しくても、食べ物には困らず彼らの基準の中で上を目指し幸せになろうとする人々の生活・・・それが、国際援助という名の欧米文明の侵入で壊されかねない現実がある。本当はいらない道路を作ったり、効率がいいから、輸出できるからと現地に合わない作物を作ったり。そうすることで失われるものがある。 援助、ということに著者は厳しい目を向ける。国連安保理で理事国になるポイント稼ぎをさせられているだけで、長期の展望なんかないと無力感にとらわれる組織の人々がいる。なにが本当の支援なのか。データだけではわからないことがあると、まざまざと見せつけられる。
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将来、国際協力をしたいと思っていた身としてはとても興味深かった。作者が実際に様々な地に足を運んで、日本との生活を比べた時に、物に溢れていたり、経済的に裕福であれば幸せであるという固定観念は必ずしもそうではないことを再確認できた。
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開高健ノンフィクション賞を受賞した時から気になっていたけれど、今まで読まずにいた。読み終えた今思うのは、『15年間損した。もっと早く読んでおけばよかった。』と。 文章は簡潔でいて筋肉質。それでいて情緒はあり、読後は感慨深い。 ユーラシア大陸からアフリカ大陸を旅して2年。...
開高健ノンフィクション賞を受賞した時から気になっていたけれど、今まで読まずにいた。読み終えた今思うのは、『15年間損した。もっと早く読んでおけばよかった。』と。 文章は簡潔でいて筋肉質。それでいて情緒はあり、読後は感慨深い。 ユーラシア大陸からアフリカ大陸を旅して2年。序盤のアジアと終盤のアフリカではタッチが異なるが、それは国情の違いか、流れた旅の経験がそうさせているのか。 あったことをそのまま並べ、全てをアピールするのではない。 大きく心を動かされたこと、強く感じたことを、その出来事と著者の心を両方描写しているので、より著者の心の内が強調されている。読者である僕に伝わるのは、著者の個人の尊厳のとらえ方と幸福の感じ方が一貫して変わらないことだ。この感覚が旅行記に深い読後感を与えていると思う。
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