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チャーシューの月 Green Books
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 小峰書店 |
発売年月日 | 2013/01/11 |
JAN | 9784338250108 |
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商品レビュー
3.5
23件のお客様レビュー
トラブルや小さい子への嫌がらせに、つい手や口をだしたくなる気を沸々させながら読んだ。でも、小さい明希の問題に簡単に手も口もをださず、ずっと一緒に暮らしながら決して見捨てずそばに居る主人公美香、先生達や他のこどもたちとの社会に、ほんの少し寄り添い考える時間をもててよかった。 いまの...
トラブルや小さい子への嫌がらせに、つい手や口をだしたくなる気を沸々させながら読んだ。でも、小さい明希の問題に簡単に手も口もをださず、ずっと一緒に暮らしながら決して見捨てずそばに居る主人公美香、先生達や他のこどもたちとの社会に、ほんの少し寄り添い考える時間をもててよかった。 いまの自分に何ができるか、というと、一時の何かでは迷惑にしかならず、長期的に何かできることがあるのだろうか、今は想像してみることしかできない。 ただ少なくとも、目の前に一緒に生きる子と大事に関わり、”自分で自分の人生を選びつづけていく。自分で選びとったきょうを重ねてあしたを創っていく。””自分を照らす力”を信じられる子が多く過ごせる社会を作りたい。 エビフライの章 「おぼえときな。人のためにいっしょうけんめいになると、けっきょく傷つくよ。ー」と明希をつかまえて言った場面が印象に残っている。人に心をかけて関わることを忠告する言葉だけど、この一声から美香はこの子に心をかけて関わることを決めて口を出したのではないか、と思える。人に心から関わる、ということは、簡単でない。 一方、著者の他作「あららのはたけ」で、部屋からでなくなった同級生を訪ね、部屋に土つきジャガイモを放り込んでいくシーンも、あわせて印象的。
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物語としてありがちないい子ではなく、妬んだり、いじめたり、叩いたり、嘘をついたりといった描写がしっかりとなされていて、作者の方は本当に児童養護施設と関わり合いがあるのだろうと感じられました。方言が強いですが、小学生にも読みやすい、易しい文章でつづられているので、ぜひ家族で読み、意...
物語としてありがちないい子ではなく、妬んだり、いじめたり、叩いたり、嘘をついたりといった描写がしっかりとなされていて、作者の方は本当に児童養護施設と関わり合いがあるのだろうと感じられました。方言が強いですが、小学生にも読みやすい、易しい文章でつづられているので、ぜひ家族で読み、意見を交わすきっかけになればと思います。
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児童養護施設の子どもたちを描いた物語。安易なハッピーエンドにはせず、浮ついたところはないのに勇気づけ、希望の見出せる作品。 養護施設の子どもたちが、自分ではどうすることもできない厳しい事情を抱えながらどうにか希望を持ち続けて生きようとする姿、職員がなんとか子どもたちに子どもらしい...
児童養護施設の子どもたちを描いた物語。安易なハッピーエンドにはせず、浮ついたところはないのに勇気づけ、希望の見出せる作品。 養護施設の子どもたちが、自分ではどうすることもできない厳しい事情を抱えながらどうにか希望を持ち続けて生きようとする姿、職員がなんとか子どもたちに子どもらしい生活をさせてやりたいと毎日心を砕く姿は、きちんと取材したから描けるリアリティがある。 しかし、どんな親に生まれるか子どもに選択できるわけではなく、職員がどんなに親身になろうとも本当の親の代わりにはなれず、ろくでもない親だとわかっていながら、どうにか子どもと生きていく方法はないものかと苦労するところは切ない。 大抵の親は子供を引き取っても幸せを感じさせることはできないわけで、だったら、もっと予算を上げて、職員を増やし、一人一人の子どもが自立できるまできめ細やかに対応できる施設を作った方がいいだろうと思う。また、子どもを育てられない親への教育も必須だろう。こういうことに税金を使ってほしい。 登場人物は多いが(児童養護施設が舞台で誠意をもって書こうと思えば多くなるのが当然)、初めに丁寧な人物紹介表があるので、読みなれていない子どもにも安心。 しかし、実際養護施設に暮らす子供に手渡すのは勇気がいるし、タイトルとこの表紙絵だけでは内容がわからないから自分から手に取るのも難しいだろう。どこかでこういう内容の本だという情報を仕入れれば自ら読むチャンスもあるだろうから、これが読書感想文の課題図書になったのは良かったのかなと思う。
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