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終わりの感覚 新潮クレスト・ブックス
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2012/12/21 |
JAN | 9784105900991 |
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終わりの感覚
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商品レビュー
3.7
63件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
イギリスの作家、ジュリアン・バーンズの作品。「ベロニカとの記憶」という題で映画化されている模様。 初老となった男トニーが遠い過去を回想する。第一部では親しかった友人との学生生活、それからベロニカとの出会いと別れが、第二部では、ベロニカの母親から、現金と自殺した友人の日記が遺贈されていることを知ったトニーが、その理由を調べ始める様子が描かれる。 所謂、文芸ミステリ。第一部だけなら普通の海外文学なのだけど、正直一部は第二部への助走みたいなもので。一度しか会ったことがない元カノの母親から、それなりの現金が遺贈されるだけでも不安なのに、自殺した友人、しかも別れた元カノとその後付き合っていた友人の日記なんて。一気に不穏な、そしてミステリ的には食いついてしまう展開になる。 読後は、初期のトマス・H・クックのような救いようがない、後味の悪さ。かけたことを忘れた呪いに囚われるというか。 絶版のためなかなか手に入らなかったが、手に入れた甲斐があった。良作。
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「追憶のスモールタウン」に続いてこちらも、初老の男性が過去を回想する物語。やはりブクログメンバーの本棚でみつけて表紙に目をとめた。 話は高校大学、その後の回想と続く。早熟な学友エイドリアン、恋人だったベロニカ、離婚したけど妻とは仲良しだし娘や孫ともいい距離感の引退生活だ、で終わ...
「追憶のスモールタウン」に続いてこちらも、初老の男性が過去を回想する物語。やはりブクログメンバーの本棚でみつけて表紙に目をとめた。 話は高校大学、その後の回想と続く。早熟な学友エイドリアン、恋人だったベロニカ、離婚したけど妻とは仲良しだし娘や孫ともいい距離感の引退生活だ、で終わり、ああ、そうですか、それはそれは。何か男性の回想って、いやいや男性とくくってはいけないか、しかしう~んその雰囲気、ちょっとなんかなあ、と微妙な感じ。しかしまだ半分だ。 そして二部は今。なんとベロニカの亡母から私に500ポンドとケンブリッジ在学中に自殺したエイドリアンの日記を遺贈するという手紙を受け取る。なぜに? 長らく連絡をとってないベロニカと連絡をとろうとするも、なかなかうまくゆかない。そしてベロニカは車いすの若い男性を世話している。そして私は気づく。いやいや、これはなんだ。当人はともかく結果としての果実は・・ しかし、あれっ、ここまできて、ここの気づきに既視感。この関係、何かをネタにしているか? と思いきや、ブクログの感想をみると、映画化されたとあった。ああ、思い出した。「ベロニカとの記憶」という題名でシャーロット・ランプリングが出ているのでレンタルで見て、ブクログに感想も記していた・・ なんと。 本では、最初の方、高校時代のエイドリアンと私を含めた凡庸な3人組との学校生活は生き生きと感じる。最初19世紀か?とも思ったが、カミュを読み、大学での恋人ベロニカには、レコード棚からサウンドトラックの「男と女」を隠し、しかしビートルズ、ストーンズはまだしも、ホリーズ、アニマルズ、ムーディーブルースに冷たい一瞥をくらう、の描写があり、ああ60年代末あたりなのか、と分かる。 小説は2011年刊、映画化は2017年。その映画の自分の記事をみてみると、「おめでたいお爺さんの話」とくくってある。・・すいません、そういう見方になってました。 映画にはストーンズの「Time is on my saide」に合わせて踊るシーンがある、とありこれは小説にもあった。小節ではエイドリアンが印象に残るが、映画では最後に出てくる年取ったシャーロット・ランプリングのベロニカしか覚えていない。 2011発表 2012.12.20発行
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感想 恋と死。始まりと終わり。人は生きているだけで誰かを傷つけてしまう。その事実に目をつぶって歩いていかなくてはいけない。最期の時まで。
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