残り全部バケーション

伊坂幸太郎【著】

• 販売会社／発売会社: 集英社
• 発売年月日: 2012/12/05
• JAN: 9784087714890

商品レビュー

2025/02/08

主人公も時代も色々変わるので ついていくのが少し大変だったけど面白かった。嫌なやつだと思った溝口が終わりには好きになった。

2024/12/18

伊坂ワールド全開と言えば全開で面白かったんですが、「連作短編集」ということを理解して読めば良かった。

それぞれの章がけっこうリンクしているので、前情報何もなしで読んでしまった私は、長編なのかと思って。それにしては話が飛び過ぎて？？？なまま終わってしまいました。

勘も鈍いので、ネタバレや考察を検索して、「あぁー！そういうこと！」となりました。笑
それが分かると、さすが伊坂ワールドだなという感じでした。でもここまで読者に委ねるパターンは珍しいかも？

ぶっ飛んだ話なんだけど、でも絶対ありえないという訳でもなくて、ファンタジーにはならないのが、伊坂さんて感じで好きです。

2024/10/03

一話目を読んで、「あぁ、短編集か」と残念に思ってしまった。しかも、終わりかたがまた、私の嫌いなタイプ。
でも、全部読んだら「最高！」となった。ただの短編集ではない、いわゆる連作短編集。
時系列はあえてバラバラ、でもちゃんと繋がっていて最後にオチがある、伊坂ワールド炸裂の作品だった。

第一章残り全部バケーション
表題作。岡田と溝口の登場の物語。
最初からぶっ飛んでいる、そして終わりかたがかなりモヤモヤしていて不完全燃焼だけれど、のちに伏線回収されるのでご安心を。

第二章タキオン作戦
1番好きな話。
岡田の人となりがわかり、権藤と一緒にワクワクした。

第三章検問
これだけ謎が解けずに終わる。
なぜ警官が大金を見ても何も言わなかったのか、これは別の本「ガソリン生活」で謎が明かされるとか。

第四章小さな兵隊
岡田探しのインタビュー。
小学生の頃の岡田は少し印象が違うなぁ。
頭の良い子というのはわかる。

第五章飛べても8分
明らかに悪役の溝口の事が少し好きになる。
第一章のモヤモヤを解決してくれるような、してくれないような終わり。

結局モヤモヤするという感想もあるけれど、伊坂ワールドではこれは期待通りの結末と思っていいはず。
後味は悪くなく、むしろ爽やかだった。