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洟をたらした神 中公文庫
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洟をたらした神 中公文庫

吉野せい【著】

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洟をたらした神 中公文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社
発売年月日 2012/11/22
JAN 9784122057272

洟をたらした神

¥220

商品レビュー

4.4

12件のお客様レビュー

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2022/11/19

折に触れて読みたい本というのはこういうものを言うのだろう。厳しい生活、夫との関わり、戦争、我が子の死‥が人生の終わりが近づいた著者の透徹した眼差しで綴られる。 とにかく惹かれたのは文体だ。表現が、レトリックが恐ろしいまでに的確なのだ。それは文章の勘所を捉えてるのはもちろん、書き込...

折に触れて読みたい本というのはこういうものを言うのだろう。厳しい生活、夫との関わり、戦争、我が子の死‥が人生の終わりが近づいた著者の透徹した眼差しで綴られる。 とにかく惹かれたのは文体だ。表現が、レトリックが恐ろしいまでに的確なのだ。それは文章の勘所を捉えてるのはもちろん、書き込まれた体験、思考のの一つ一つが著者の骨身に刻み込まれたところから発するものなのだからだろう。凄まじい説得力をもって迫る掌編集。

Posted by ブクログ

2022/07/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

選ぶ言葉の全てに、愛情が詰まっている。 子どもに向ける愛情。畑に向ける愛情。 夫に対する、愛憎。 けれども、愛情だけではない、冷静というのか、俯瞰しているというのか、そういう書き方がとても好き。 1歳にならずに死んだ「梨花」。自分の至らなさまで包み隠さずに書く、描写の全部が真摯で、美しい。美しい、というのはそぐわない言い方かもしれないけれど。 入営した息子に会いに行く「船の旅」。その行程を淡々と綴っているだけなのに、出征する兵との会話、それを見送るひとの様子、その最後、一瞬だけの息子との会話を読んで、ふいにめちゃくちゃに泣いてしまった。 「今でもね、白髪を振り乱して、はだしで渚をびたびた波にずぶ濡れてひた走る自分の凄いおわりの幻想を考げえることともあるしね」 境遇が違ったら、時代が違ったら、ぜんぜん違うものが読めたのかな、とも思うし、この時代に生きて、70歳を過ぎてから書いたものだからこその、この本、だとも思う。 私には無理、と思いながらも、自分の芯にしたい本。

Posted by ブクログ

2022/06/02

書評で読む。ほんの百年も前、日本はまだまだ貧しかったんだなあ。余裕が無い悲しさ辛さを伝えるこういう本は大事なんだけど、読んでて辛い。

Posted by ブクログ

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