富士山うたごよみ 日本傑作絵本シリーズ

俵万智(著者), U.G.サトー

• 販売会社／発売会社: 福音館書店
• 発売年月日: 2012/12/21
• JAN: 9784834027600

商品レビュー

2024/08/31

富士山をモチーフにしたユニークな絵と、二十四節気にちなんだ俵万智の短歌。初めて短歌に触れるなら、子規や白秋などよりこちらの方が親しみをもてそう。

2024/06/28

俵万智さんの短歌が絵本に♪

先日読んだ『サラダ記念日』から、多くの短歌が選ばれている。はじめて短歌に触れる子どもへ向けた絵本ということで、一つ一つの短歌に、俵万智さんから子どもへの文が添えられている。その言葉がまた素敵で✩.*˚

絵は、グラフィックデザイナーのU.G.サトーさん。二十四節気の順に短歌が選ばれており、日本らしさを象徴する富士山をモチーフに描かれる。パワフルでユーモアのある絵が魅力的だ。

ひとつだけご紹介。
「世界には、小さいけれどたしかなことって、たくさんあるんだよ。たとえば虫を手の上にのせてごらん。どう？くすぐったい？それが生きているってことだよ。」
この文が添えられている短歌は、
「君の指から吾の指へ伝い来るてんとう虫のたしかな歩み」
である。

あぁ、そんな想いから生まれたうたなのだなぁ、としみじみと感じた。言葉の力ってすごいね。

2024/06/21

『富士山うたごよみ』
俵万智　短歌・文
U.G.サトー　絵

なんでしょうね〜、こちらの絵本。笑
コミカルさを帯びた富士山のイラストが続くんですが、添えられた短歌はちゃんと短歌なんです。笑
（そりゃそーだ、俵万智さんの歌ですものね。笑）

雨水（うすい）
　なんでもない会話なんでもない笑顔
　なんでもないからふるさとが好き

「ねえ、ティッシュとって」「あれ、鼻水？風邪ひいた？」「ううん、たぶん花粉症」。そんな、なんでもない会話が心にしみるっていう感じ、わかるかなぁ。キミのふるさとは、どこ？

添えられたイラストは、ティッシュ箱から一枚伸びた白い富士山。上から雨水？が注がれているような絵です。面白さがあります。

もう一つだけ。
穀雨
　サ行音ふるわすように降る雨のなか
　遠ざかりゆく君の傘

添えられたイラストには、雨が降り、大きな水溜り？に沈む富士山。少し出た山頂に座り、傘を刺して釣りする人。シュールな雰囲気がまたいいです。

立春も、啓蟄も、春分も、大暑も、立秋も、、、どれも素敵です。アップルパイも好きですね〜
なんとも愉しい、グラフィックデザインの富士山と短歌のコラボ絵本です♪(´∀｀*)