昔々の上野動物園、絵はがき物語 明治・大正・昭和…パンダがやって来た日まで

小宮輝之【著】

• 販売会社／発売会社: 求龍堂
• 発売年月日: 2012/10/22
• JAN: 9784763012319

商品レビュー

2021/08/28

上野動物園の歴史と動物たちの物語が込められた絵はがきを紹介。
・絵はがきへの歩み『上野動物園案内』
・絵はがきへの歩み『上野動物園動物画画帖』
・明治から大正へ･････写真による絵はがきの登場
・大正から昭和へ･････カラー絵はがきの登場
・戦争の時代へ････厳しい現実
・戦後の復興と動物園の発展
上野動物園の資料室に収蔵されている、絵はがき。
元・上野動物園園長であった著者が選んだ、163枚の
絵はがきに込められた、動物園の歴史と動物たちの物語を語る。
絵からモノクロ写真へ、手彩色を経て、更にカラー写真に。
絵はがきの袋のデザインも時代で変わっていきます。
それらは時代の変移であり、
飼育される動物たちの変移でもあります。
明治期の飼育の様子が垣間見られる写真、飼育の苦労。
ゾウ、ライオンやトラ、キリンへの庶民の熱い視線。
戦後の復興期の苦労と、日系人の住む町との動物の交換と
タイや、インド・ネール首相からのプレゼント。
ライオン！ゾウが来た！
ぞう列車･･･移動動物園の熱狂が地方に動物園増の原動力になる。
かつてあった子供動物園、お猿電車、モノレールの姿。
過去から残った円型ゲージや猿山。
井の頭自然文化園へ行く前の、はな子の若き姿。そしてパンダたち。
絵はがきと文章に込められた、上野動物園の悲喜こもごも。
特に、絶滅した動物たちや戦争の犠牲となった動物たちの事。
『かわいそうなぞう』のジョン、トンキーとワンリーの元気な
姿には、思わず涙ぐんでしまいました。