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エクソフォニー 母語の外へ出る旅 岩波現代文庫 文芸211
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2012/10/18 |
JAN | 9784006022112 |
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商品レビュー
4.4
32件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
日独両言語で小説を書いていることは知っていたが、読むのは今連載中の新聞小説が初めて。てっきりバイリンガルなのだと思っていたが、大人になってから習得したのだと知って興味がわいた。新聞小説は初めてドイツを訪れた時の著者がモデルの作品だということだ。もともと「外国語を習得した人」に強いあこがれがある。言葉に触れているのが好きで特に目的もなくちまちまだらだらと語学学習も続けているが、ただの一言も「話せる」ようにはなっていない。いつか外国語が意味をなして脳内に流れ込んでくるという状態にかなわぬ夢と知りつつ勉強まがいのことから離れられないでいるのだが、「努力」はしていないので夢のままである。だから母語以外の言語で文学作品を生み出すという神の領域の所業をやってのけている人の言語に関するエッセイはとても刺激的だった。全くわからない言葉を話す人と通訳を介して対話するとき、相手とのの関係の中で意味だけが存在しないという不思議な状態や、体の部分や動植物を含むドイツ語の慣用句を著者が聞いたときにドイツ語を母語とする人とは違う部分を切り取って考察する等々、実に興味深く読んだ。「ひとはコミュニケーションができるうようになるとコミュニケーションばかりとるようになる」というところにもうなづける。 2003年刊の単行本を図書館で借りた。
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言葉に真摯に向き合っている筆者が、旅行先のエピソードからの想起に端を発して自身の言語論を展開していく。 その言語論は実際に行動に移す中で獲られたものだから、読んでいてとても小気味よい。 読みやすい文章だけど、手を止めてゆっくり読みたくなる本。
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「エクソフォニー(exophony)」 聞き慣れない言葉だが、「母語の外に出た状態一般」、そして「母語以外の言語で文学を書く現象」を意味するらしい。 日本語とドイツ語で創作活動を続けてきた著者の多和田葉子さん。 様々な言語文化と接する中で見えてきたもの、感じたことを鋭い洞察力...
「エクソフォニー(exophony)」 聞き慣れない言葉だが、「母語の外に出た状態一般」、そして「母語以外の言語で文学を書く現象」を意味するらしい。 日本語とドイツ語で創作活動を続けてきた著者の多和田葉子さん。 様々な言語文化と接する中で見えてきたもの、感じたことを鋭い洞察力で文字に起こしている。異なる言語の視点を持つことで、日本語を客観的に見る機会が得られることに気付かされる。 ドイツ語の言葉遊びも面白い。
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