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私とは何か 「個人」から「分人」へ 講談社現代新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2012/09/15 |
JAN | 9784062881722 |
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私とは何か
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商品レビュー
4.2
525件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「貴重な資産を分散投資してリスクヘッジするように、私たちは、自分という人間を、複数の分人の同時進行のプロジェクトのように考えるべきだ」 辛く苦しい状態も、自分を構成するたくさんの分人の一つが経験しているものにすぎず、その状態自体もその分人を共有する相手・環境に半分は責任がある。それならば、心地よく楽しく過ごせる分人を足場にして生きる道を考えればよい、というのはなるほど、非常に心が軽くなる考え方だわ、と思う一方、やはり現実逃避感がぬぐえない…。 でも、そもそもそのマイナスイメージこそ、個人主義(※↓)的であり、それでは、様々な対人関係、人間の行動を論理的に説明することができないから、筆者が新たに分人主義を唱えたわけで。矛盾をはらむ個人主義的思考をベースにした感覚もまた、論理的ではない!現実逃避だなんて思わなくていいのだ! …と考えてよいのか。 ※個人は分割することの出来ない一人の人間であり、その中心には、たった一つの「本当の自分」が存在し、さまざまな仮面(ペルソナ)を使い分けて、社会生活を営む、という考え方。 「分人主義」公式サイトより dividualism.k-hirano.com
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「分人」自体の実感は誰しもが持っている気がするが、その分人の発生が「他者との関わりでできる」というところを言語化してくれたところが刺さった。そしてその分人でいることを好きでいられるか、というのは、自分の過去の振る舞いや感情と照らし合わせてると、なかなか有意義な分析ができそうだ。 ...
「分人」自体の実感は誰しもが持っている気がするが、その分人の発生が「他者との関わりでできる」というところを言語化してくれたところが刺さった。そしてその分人でいることを好きでいられるか、というのは、自分の過去の振る舞いや感情と照らし合わせてると、なかなか有意義な分析ができそうだ。 読んでいる間、そうは言っても「核みたいなもの(ゆずれないもの)、つまりどの分人にも共通する信念」みたいなものが「本当の自分」なのではないかと思ったが、この辺は遺伝とか教育とかにかなり依存したものなのかなあと思ったり、強烈な環境変化で変わることがあったりしそうだとも思ったり。 その辺も、構成比率の高い分人経由でアップデートされ、融合していくものなのか。するとやはり、「本当の自分」というものに拘らず、あくまで「その分人が好きかどうか」という価値判断で生きていくのは、人生の方針というか、幸せな生き方の道標になるような気がする。 『ドーン』読んでみよう。
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これまで漠然と感じていたことを、「分人」という言葉で分かりやすく言語化しており、新しい価値観が得られる一冊だった。
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