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冥王星を殺したのは私です 飛鳥新社ポピュラーサイエンス
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 飛鳥新社 |
発売年月日 | 2012/05/18 |
JAN | 9784864101622 |
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冥王星を殺したのは私です
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商品レビュー
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27件のお客様レビュー
実に面白かった。 冥王星が惑星でなくなったときのことはよく覚えているが、エリスの発見者自身が、エリスも冥王星も惑星に含めるべきでないと主張していたとは、知らなかった。 太陽系の惑星に全く興味のない人が読んだら、保証の限りではないけど、ユーモアたっぷりだし、全体の構成も良く、とて...
実に面白かった。 冥王星が惑星でなくなったときのことはよく覚えているが、エリスの発見者自身が、エリスも冥王星も惑星に含めるべきでないと主張していたとは、知らなかった。 太陽系の惑星に全く興味のない人が読んだら、保証の限りではないけど、ユーモアたっぷりだし、全体の構成も良く、とても読みやすい。訳も良いんだろうけど、元が良くないとここまでにはならない。
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水金地火木土天海冥。 ここから冥王星が外れたというのは中学生の時にニュースを見て知っていて、当時は矮惑星(現在では準惑星というのが通例らしい)に分類されたのも覚えていた。 しかし、それがどうしてなのかというのははっきりとは覚えていない。 山本弘の「ビブリオバトル部シリーズ」で紹介...
水金地火木土天海冥。 ここから冥王星が外れたというのは中学生の時にニュースを見て知っていて、当時は矮惑星(現在では準惑星というのが通例らしい)に分類されたのも覚えていた。 しかし、それがどうしてなのかというのははっきりとは覚えていない。 山本弘の「ビブリオバトル部シリーズ」で紹介されていたことがきっかけで本書を知り、ずっと読みたいとは思っていたが、文庫がないために後回しにしていた。 最近図書館を利用するようになったので、すぐに借りられる中から本書を選んだ。 冥王星がどうして惑星の枠から外れることになったのかが主題ではあるが、予備知識は全く必要ない。 読み進める上で必要な事柄についてはジョーク交じりにわかりやすく教えてくれる。 いくつかあるので箇条書きでメモ。 ・英語圏の人は惑星の順番を覚えるときに「My Very Excellent Mother Just Served Us Nine Pizzas.」を使うらしい。英語圏の人に聞いてみたらやはり知っていた。 ・天体には命名規則がある。水星のクレーターには亡き芸術家の名前、天王星の衛星にはシェイクスピアの作品の登場人物の名前、カイパーベルト天体には神話に登場する創世神の名前。そういう一種の縛りがあるのに、その天体の特性にあった物語を持つ名前が見つかったりするのはロマンチック。 ・惑星が見つかると、それを記念して新しい元素に名前が使われる。天王星(Uranus)→ウラン(Uranium)、ケレス(Ceres)→セリウム(Cerium)、パラス(Pallas)→パラジウム(Palladium)、海王星(Neptune)→ネプツニウム(Neptunium)、冥王星(Pluto)→プルトニウム(Plutonium) ・新しい天体の発見には「ブリンク・コンパレーター(点滅比較計)」というものを使う。同じ空の領域を時間差で撮影した2枚の写真を見比べる……結構原始的!もちろん今はプログラムがある。 ・宇宙船を遠くに行かせたいときには宇宙船を木星に向かわせ、その重力を利用する。同じようにカイパーベルト天体が海王星に近づくと弾き飛ばされてしまうが、海王星の重力が小さいために、太陽系外まで飛ばす力はない。そのため、軌道が楕円形になる。これを散乱カイパーベルト天体という。 こういう知識を得られるのもおもしろいが、個人的には天文学が科学という学問でありながらとても人間臭い一面を持っているということが興味深かった。 学者には誰かに先を越されないかという不安があり、そして早く発表したい気持ちと正確にまとめなければいけないという責務の間の葛藤と戦っているということ。 研究には膨大な作業と時間が必要で、優秀な学者でも甘えたくなる気持ちがあるということ。 そして話は「惑星」の定義に及んでいくが、そこには天文学会内での政治が影響していたり、科学が文化とも結びついているせいで科学における判断だけでは決めきれないものごとがあったりする。 こういう自然界には関係のない人間界のごちゃごちゃを見せられると、言葉の定義などというものは人間が勝手に決めているただの言葉遊びで、必要ないんじゃないかと思えてくる。 実際にそういう学者もいるらしい。 でも、著者は何かを科学的に理解するときには分類が必要だという話をしていて、彼の科学に対するスタンスが見える。 「分類とは、自然界がもつ無限の多様性をそのままにせずに、最終的に理解できるようなもっと小さなかたまりに分けるための方法だ。」 冥王星をどこに分類するかという話の中で、準惑星(Dwarf Planet)という名前は形容詞がついているだけで惑星の仲間だと誤解される可能性について触れていたが、私は「じゃあ小惑星はどうなんだ?」と思った。 それで調べたら小惑星は英語だとAsteroidでplanetってついてないんだな……。 これは本文中に訳注であってもいいと思った。 今や8個になってしまった太陽系の惑星だが、最近の研究だと9個目が存在する可能性が提唱されているらしい。 そして、惑星を8個にしてしまった著者がまたも関係しているとのこと。 これらの研究にまつわる本も読んでみたい。 このレビューを読んだ方で、何か関連する本をご存じの方がいましたらぜひ教えていただけると幸いです。
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太陽系の惑星は「水・金・地・火・木・土・天・海・冥」。そう教わってきた。 それが2006年8月、冥王星は太陽系の惑星から「準惑星」へと降格された。その報道を、理屈は全くわからなかったけれど「へぇ~、そんなこともあるんだ」と驚いた記憶がある。 なぜそのようなことになったのか?。 ...
太陽系の惑星は「水・金・地・火・木・土・天・海・冥」。そう教わってきた。 それが2006年8月、冥王星は太陽系の惑星から「準惑星」へと降格された。その報道を、理屈は全くわからなかったけれど「へぇ~、そんなこともあるんだ」と驚いた記憶がある。 なぜそのようなことになったのか?。 著者のマイク・ブラウンは太陽系の惑星を研究している天文学者で、冥王星よりも遠くにある惑星を探していた。そしていくつかの小惑星を発見する。 「第10番目の惑星発見か?」 しかし、調べていくうちに、“惑星”の定義に疑問を持ち始める。 「水・金・地・火・木・土・天・海」と、冥王星・発見した小惑星との間には決定的な違いがあるのだ。 他の惑星は太陽を中心に円軌道であるが、冥王星は楕円である。 他の惑星は軌道面が平面上に並んでいるが、冥王星は20°近く傾いている。 そして、国際天文学連合総会で、惑星の定義を決めるための論議が始まった。 遠い遠い太陽系の果ての写真とにらめっこして、動かない星ぼしの中から動く惑星を探していく。誰が先に発表するか、早い者勝ちの天文学者間の競争。 冥王星を惑星として残したい天文学者たちとの攻防。 発見した小惑星を“惑星”にせずに、科学的な正しさを選ぶ著者の潔さ。 そんな中でも、夜空には金星や木星や月が輝いている。 プラネタリウムを時々見に行くけれど、いくつかの星座は見分けることができても、惑星まではわからない。 それでも、夜空を見上げてみたくなった。
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