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ハキリアリ 農業を営む奇跡の生物
定価 ¥1,980
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 飛鳥新社 |
| 発売年月日 | 2012/04/20 |
| JAN | 9784864101608 |
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ハキリアリ
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商品レビュー
4
28件のお客様レビュー
農業をする蟻がいるということに興味を持ち、手に取った一冊。 蟻の社会の仕組みや生態が分かりやすく解説されている。虫が苦手な身としては蟻のどアップ画像が少々しんどかったが、後半に差し掛かる頃には見慣れたのか愛着が湧いたのか、細部までまじまじと見るようになっていた(笑) 蟻の巣にセメ...
農業をする蟻がいるということに興味を持ち、手に取った一冊。 蟻の社会の仕組みや生態が分かりやすく解説されている。虫が苦手な身としては蟻のどアップ画像が少々しんどかったが、後半に差し掛かる頃には見慣れたのか愛着が湧いたのか、細部までまじまじと見るようになっていた(笑) 蟻の巣にセメントを流し込んで型を取った画像は大変興味深く面白かったが、そこにいた蟻たちがどうなったのか心配になってしまった。 ひとつのコロニーがひとつの生物として振る舞う「超個体」。まさに歯車のひとつとして生きる蟻。社畜と呼ばれ会社の歯車などと呼ばれる人間社会。歯車として疑問を抱かない分、蟻の方が幸せだろうか。それとも、そこから抜け出すことができない蟻の方が不幸だろうか。 人間の物差しで測ることがそもそも間違っているか。なにはともあれ、興味深い蟻の世界だった。
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地球で最後まで生き残るのは社会性昆虫か菌類だろう。ヒトの社会性は文明を誕生させたが、いたずらに資源を浪費する。自然の摂理においてヒトは必要とされていない。むしろ癌細胞のような存在と言えるだろう。 https://sessendo.blogspot.com/2021/10/o.ht...
地球で最後まで生き残るのは社会性昆虫か菌類だろう。ヒトの社会性は文明を誕生させたが、いたずらに資源を浪費する。自然の摂理においてヒトは必要とされていない。むしろ癌細胞のような存在と言えるだろう。 https://sessendo.blogspot.com/2021/10/o.html
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昆虫のうち真社会性の種は2%。真社会性とは、協力して子育てをすること、集団内に2世代以上が同居すること、子を産む個体と産まない個体が共に暮らすことの3つの条件を満たしたもの。アマゾン流域の高地の森の調査では、アリ類とシロアリ類が動物のバイオマス全体の30%を占め、昆虫の75%が社...
昆虫のうち真社会性の種は2%。真社会性とは、協力して子育てをすること、集団内に2世代以上が同居すること、子を産む個体と産まない個体が共に暮らすことの3つの条件を満たしたもの。アマゾン流域の高地の森の調査では、アリ類とシロアリ類が動物のバイオマス全体の30%を占め、昆虫の75%が社会性だった。 アリは1億2000万年をかけて様々な生き方を進化させてきた。5000万〜6000万年には社会性昆虫が現れ、枯れた植物の破片などを集めて堆肥を作り、菌の栽培を始めた。菌を栽培するアリは単系統で、1種の共通祖先から枝分かれした。栽培される菌のほとんどは担子菌類のキツネノカラカサ科に属す。1200万〜800万年前にハキリアリが他のグループとの共通祖先から枝分かれして、草や葉を切り取る農業を始めた。 菌を栽培するアリの分布は南北アメリカに限られ、14属230種に分かれる。ハキリアリ属には15種、トガリハキリアリ属には24種ある。ひとつのコロニーには、数百から数千匹、多い時には数百万匹の働きアリがいる。1年に乾燥重量で85〜470?の植物を消費する(835〜4550m2分の葉に相当する)。 働きアリの作業は順に、大型のアリから小型のアリに引き継ぐ形で行われる。葉を持ち帰る働きアリは頭の幅が2?ほどで、巣室の床に植物片を落とす。それを少し小型のアリが細かくかみ切って、幅1〜2mmの大きさにする。さらに小型のアリが植物片を押し固めて粒状にし、そこに糞を落として菌園の土台に付け足す。アリの糞には、アリが食べた菌にある植物を分解する酵素が含まれている。さらに小型のアリは、菌が密集している場所から菌糸のかたまりを新しい畑に植え替える。最も小型のアリは、菌園をパトロールして菌糸の世話をする。菌園には細菌や寄生菌が入り込むが、アリの後胸側板腺で作られる抗生物質や、共生する放線菌がつくる抗生物質によって抑えられている。最も小型のアリは、年長になると運ばれる葉に乗って、寄生バエのノミバエから守るヒッチハイカーになる。巣が脊椎動物の天敵に襲われた時は、巨大な兵隊アリが活躍する。7つの階級で20〜30の作業を行っている。 運ぶ葉が育てる菌にとって有害だとわかると、アリは運ぶことをやめる。菌園の世話をする小型のアリから葉を運ぶ大型のアリに情報を伝えているようだ。 ハキリアリが栽培する菌には、菌糸の先端に丸いふくらみの蕪状菌糸ができてかたまりになる。幼虫は蕪状菌糸だけで成長できるが、成体は樹液を吸い、女王アリは働きアリが産む栄養卵を食料とする。 発達したコロニーでは、毎年1回生殖能力のある雌と雄が数千匹ずつ生まれ、同じ地域に住むいくつものコロニーから同時に結婚飛行に飛び立ち、空中で交尾する。
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