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無限の網 草間彌生自伝 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2012/03/29 |
JAN | 9784101365411 |
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商品レビュー
3.8
49件のお客様レビュー
読む前は病気の影響で偏執狂的に水玉を描くアウトサイダーアーティストみたいなイメージを持っていたが実際にこれを読むと野心的に評価を求めてきたアーティストということがわかりイメージが一新された。作品内で引用されている評価を見ると海外の評論では病気ではなく作品を評価しているのに対し、浅...
読む前は病気の影響で偏執狂的に水玉を描くアウトサイダーアーティストみたいなイメージを持っていたが実際にこれを読むと野心的に評価を求めてきたアーティストということがわかりイメージが一新された。作品内で引用されている評価を見ると海外の評論では病気ではなく作品を評価しているのに対し、浅田彰の評論では主に病気に触れているのが国内外におけるアート観の違いというか草間彌生に対する評価の違いなのかもしれないと感じた。
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水玉の人,カボチャの人というイメージしかなかった.ほとんどの人がそんな印象を抱いているんじゃないんだろうか. ところがそのバックグラウンドには複雑な生い立ち,閉塞感からの解放を求めてのアメリカでの渡米,渡米先での成功を積み重ね,欧米を世界を代表する20世紀の芸術家になった人であ...
水玉の人,カボチャの人というイメージしかなかった.ほとんどの人がそんな印象を抱いているんじゃないんだろうか. ところがそのバックグラウンドには複雑な生い立ち,閉塞感からの解放を求めてのアメリカでの渡米,渡米先での成功を積み重ね,欧米を世界を代表する20世紀の芸術家になった人であったということを知ることができた. あらゆる体験が濃く,芸術に対するストイックさと相まってすごい人生だと思う. 水玉で埋め尽くされた描写には世界,自然と同化し自己が消滅することを描いているらしい. 「戦争とフリーセックスのどちらがいいの?」という究極の2択. "作る側の立場から見ると、すべてがギャンブルであり、未知の世界だ。かつて何万の芸術家がしてきたように、峰の知れぬ山を何かの引力に引かれて登るのだ。もし、この峰の深みが知れていたら、明日からの私の人生は灰色になってしまう。" “人前でセックスしたり、国旗を焼いたり、そうしたことはすさまじいと言えばすさまじいだろう。けれどそういう受け取り方そのものが既成の観念なのである。" 前衛的であることとただカオスなだけの違いがなんとなくわかってきた気がする.前者は歴史,文脈,世相,規制の概念を注意深く観察し,それに対するカウンタアークションを絶妙な方法で表現しないといけない.一見無秩序に見えて計算されているところに美しさがある.
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卒業旅行で直島のかぼちゃと、群馬のハラミュージアムアークのミラールームを見たので。 母は歌人、家は資産家で地元の芸術家のパトロンをするなど割とクリエイティブな家庭とはいえ、父は放蕩、母は虐待と、両親の仲が悪く心休まらない壮絶な環境で育った事を知った。 総合失調症で、高校生には...
卒業旅行で直島のかぼちゃと、群馬のハラミュージアムアークのミラールームを見たので。 母は歌人、家は資産家で地元の芸術家のパトロンをするなど割とクリエイティブな家庭とはいえ、父は放蕩、母は虐待と、両親の仲が悪く心休まらない壮絶な環境で育った事を知った。 総合失調症で、高校生には物体にオーラが見えたり、植物の話す声が聞こえたりしていたが、それが全ての作品の原点だと知って驚いた。ゴッホも最近個展に行ったコンマサもそうだし、芸術家は精神を病みやすいのかな。 代表作の水玉模様には作品を水玉模様で埋め尽くすことにより、幻覚や幻聴から身を守る儀式的な意味が込められている。生涯に渡って苦しみ続けた精神の病を芸術に昇華してしまうエネルギーが素晴らしい。代表的な水玉しか知識がなかったが、性の解放についての考え方など知らなかった作品の背景を知れたのも良かった。 海外旅行なんて一般的でない時代に、ジョージアオキーフに手紙を書いてコネを作り、1人でアメリカに渡るなんて、本当に強い女性。 芸術だけでなく小説も書き、会社も何個もつくり、破天荒でパワフルで素敵。とても勇気を貰えました。 個人的には26歳年上の彼氏の重いエピソードが好き。一日中電話かけてきたり、多い時に一日に17通ラブレターがポストに届いたり、熱烈すぎる。
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