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自己啓発の時代 「自己」の文化社会学的探究
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 勁草書房 |
| 発売年月日 | 2012/03/09 |
| JAN | 9784326653720 |
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自己啓発の時代
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自己啓発の時代
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自己啓発ムーブメントの背景と特徴: バブル崩壊後の不況、規制緩和、グローバル化による競争激化が、ビジネス環境におけるサバイバル志向を高め、自己啓発への関心をpushしてきた。 「モノ」が溢れる現代社会において、消費による自己実現が困難になったことも、内面への志向を促す要因となって...
自己啓発ムーブメントの背景と特徴: バブル崩壊後の不況、規制緩和、グローバル化による競争激化が、ビジネス環境におけるサバイバル志向を高め、自己啓発への関心をpushしてきた。 「モノ」が溢れる現代社会において、消費による自己実現が困難になったことも、内面への志向を促す要因となっている可能性。 従来の研究では、「自己啓発メディア」そのものの構造や、そこで語られる「世界観」や「教理」の社会学的解読が不足していた点を指摘。 自己啓発的な言説が社会の至る所に散らばり、人々の自己認識や行動に影響を与えている現状を捉え、「自己の自己との関係」という視点から分析することの重要性を提唱。 自己啓発メディアの変遷と多様性: 戦後の自己啓発ベストセラーを概観し、自己啓発メディアの展開を把握。 「大学生」向けの就職対策マニュアル、「女性」向けライフスタイル誌(anan)、「男性」向けビジネス誌という異なる文脈を持つメディアを分析対象とし、それぞれのメディアにおける自己啓発的な内容や論点を検証。 各メディアの選定基準として、それぞれの文脈において自己啓発的な内容を扱う「代表的なメディア」である点を重視。 自己啓発メディアが提示する「自己」の文化的表象体を明らかにし、その包括的な見取り図を描くことを目指す。 「自己」をめぐる問いとテクノロジー: 「私」とは何か、「自分」とは何者なのかといった根源的な問いが、自己啓発ムーブメントの根底にあると指摘。 服飾産業が発達していない社会では服装による自己表現が考えられないように、「自己」の概念やその表現方法は社会文化的な contextoに依存する。 ローズらの指摘を踏まえ、新自由主義的な政治経済体制のもとで、自己責任を求める考え方が浸透し、「自己形成」や「自己決定」を支援する「自己のテクノロジー」が普及していると分析。 フーコー以後の研究動向を参照し、「自己のテクノロジー」が現代における「自己の体制」の構築に大きく関与している可能性を示唆。 教育、家族、司法・医療などの領域においても、「自己のテクノロジー」が「統治」の実践に組み込まれていると指摘。 分析方法と射程: 本研究では、自己啓発メディアを「自分自身を構成する流儀」を削り出すものと捉え、文化的な表象体としての分析を行う。 分析対象とするメディアの選定基準として、読者数の多さと影響力の大きさ、時間的な比較可能性、執筆者の特定可能性を挙げる。 読者が多く見知っているメディアを対象とすることで、それらが私たちを特定の「自己」のバージョンへと導くテクノロジーとしての側面を記述することを試みる。 自己啓発に関する既存の研究が、宗教の教義分析のように内的な論理に偏りがちであったのに対し、本書は社会学的な視点からメディアそのものの構造や社会的機能に着目する。
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「行動を変えて自分を変える」というのは普遍的なものではなく近年に特徴的なものである。それを先導してきた自己啓発書籍を分析した一冊。 「就職用自己分析マニュアル」、女性のライフスタイルについて提唱してきた『an・an』、ビジネスマンに「●●力」を伝えてきたビジネス雑誌、を分析して、...
「行動を変えて自分を変える」というのは普遍的なものではなく近年に特徴的なものである。それを先導してきた自己啓発書籍を分析した一冊。 「就職用自己分析マニュアル」、女性のライフスタイルについて提唱してきた『an・an』、ビジネスマンに「●●力」を伝えてきたビジネス雑誌、を分析して、「内面の技術対象化」の確立のさまを振り返っている。つまり、「抽象的な人生訓」から「テクニカルな自己向上ノウハウ本」への変化を分析している。 他に類を見ない事柄が書かれた本でとても面白い。 面白いのだけど、著者の次作『日常に侵入する自己啓発』を先に読んでしまったので、それと比較すると刺激が足りなく感じる。 それは仕方なくて、次作は本書の発展版ともいうべき位置づけなので。それに比べると本書は基礎研究という感じである。 十分に面白い基礎研究なんだけどね。
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向上心つよつよ人間なので (向上心は不安症だからかな。不安から逃げたいからかも) 去年のゼミで、 「なぜ現代では自己啓発がこんなにも受容されうるのか?」 自己啓発の内部にいる人間として、客観的に社会を分析することはとても難しかった。 だからこそ、本当の意味で初めて批判的に見る...
向上心つよつよ人間なので (向上心は不安症だからかな。不安から逃げたいからかも) 去年のゼミで、 「なぜ現代では自己啓発がこんなにも受容されうるのか?」 自己啓発の内部にいる人間として、客観的に社会を分析することはとても難しかった。 だからこそ、本当の意味で初めて批判的に見ることが、否定的に見ることではないことを学んだ。そんな経験をくれた本! そして、やっぱり人から社会を見るってとても難しいけれど、、出来たらかっこいい。 社会学の、当たり前を疑うってことの本質は、 当たり前を疑うことで、そこからはみ出ている人やものが見えてくる。 でもその人たちだって社会を構成するだいじな要因じゃないか!って。 生きている全員で作るのが社会だよって。私は感じる。 社会学は、自分が見えてるものが、いつまで経っても全部にはなりえないことを教えてくれる。 でもその事実を知ってる人と知らない人なら、 絶対知っている人の方が、 人に優しくできる本当に強い人だと思う。 そして今の私は、社会学の役目に対して一つそのような解釈をしている。 社会学の価値観、、好きなんだよな。 あと!!お世話になってる院生の先輩が、修士論文でこれに対して、牧野さんが気づけていない観点でバチーンってハマる説をだすのだが
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