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冬の灯台が語るとき ハヤカワ・ミステリ1856
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2012/02/10 |
JAN | 9784150018566 |
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冬の灯台が語るとき
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冬の灯台が語るとき
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商品レビュー
4
29件のお客様レビュー
ヨハン・テリオン四季シリーズ第2弾、冬。今回はエーランド島東部のウナギ岬が舞台。地図が載っていたので今までよくわからなかった位置関係がわかってよかった。現実の地名と架空の地名が混ざっているとはいえ、やはり位置関係は分かっていたい。 ウナギ岬の家に越してきた幼い子供のいるヨアキム...
ヨハン・テリオン四季シリーズ第2弾、冬。今回はエーランド島東部のウナギ岬が舞台。地図が載っていたので今までよくわからなかった位置関係がわかってよかった。現実の地名と架空の地名が混ざっているとはいえ、やはり位置関係は分かっていたい。 ウナギ岬の家に越してきた幼い子供のいるヨアキム夫婦、島で押し込み強盗をする若者3人、そして島に赴任した若い女性警官ティルダ。この三者の物語が絡み合う。 そして今回大きく存在感を放つのがヨアキム夫婦の越してきた家。その家は1846年にウナギ岬沖で遭難した船の木材で建てられたのだった。それだけで何か因縁が生まれるかも、と思うが、案の定、納屋には家に住んで死んだ者たちの名前と年月が刻み込まれた隠し部屋があった・・ ヨアキムの妻カトリン、そしてティルダの祖父もこの家に関係があった・・ そしてこの家の話が、カトリンの母の書いた手記によって語られる、という構造になっている。このカトリンの母も強烈な存在感。 事件は早々に、ヨアキムの妻がウナギ岬の灯台の麓で死ぬ。足をすべらせての事故死と思われたが、ここでイェロフ爺さん登場! なんといっても新任警官ティルダの大叔父なのだ。イェロフの船乗りとしての経験と、死んだ妻の気配に囚われるヨアキムの思いが事件解決につながる。わかってしまえばちょっとあっけない感じだが、そこに至る、家が生きているかのような描写、家に生きてきた昔の人たちの息遣いが、読んでる身体を覆う。 クライマックスは、強盗を追ってウナギ岬の家に収束する場面。その時は何十年に一度かのブリザードでその描写がすごい。雪嵐というと単に雪が舞っているだけかと思ったら、エーランド島のブリザードは地面の砂をも含む雪風となり目をやられてしまうという描写。 ブリザードが止んだ翌朝、晴れ渡った空。ヨアキムも子供たちも新しい生活が始まるだろう、と感じる。 2008発表 2012.2.15発行 図書館
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※このレビューにはネタバレを含みます
秋から始まり、季節は冬へ。暗く寂しいイメージそのままに、一つの家族を悲劇が襲う。一見ただの事故にしか思えない悲劇はどうやら殺人だったらしい。けれど、事件の謎を追うわけではなく、人間関係や自然の厳しさ、過去の悲劇を辿っていくのが、一連の作品の特徴に思える。一作目から読み始めると登場人物達を深掘りすることが出来るが、まぁどこから読んでも概ね面白く読めそうな気がする。ミステリーや謎解きを期待するとちょっと物足りなさを感じるかもしれない。死後の世界、幽霊は存在するのか。それを証明するのは不可能だ。けれど、確かに感じる出来事がこの世に存在しているのもまた、事実だ。今回の犯人が、逮捕されるのかどうかはまだこの時点では分からないが、少なくとも殺されただろう被害者は真実を知っている。しかし、突然喪った妻が愛しいのは分かるのだが、ブリザード吹き荒れる中、子供達だけを家の中に残しておくのは、流石に頂けない。今回はたまたま子供達に何も無かったけれど、もう少し、生きている子供達に目を向けてあげて下さい、と思ってしまった。
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これはミステリなのか?と思うほど、推理は遅々として進まない。主人公の心の不安定さがオカルト的なものにつながって、不思議な雰囲気を出している。屋敷にまつわる歴史も加わって、全体として暗いトーン。終盤、一気に事が進むので、その緊張感で読むのが止まらなかった。
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