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快感回路 なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2012/01/21 |
JAN | 9784309252612 |
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商品レビュー
3.9
41件のお客様レビュー
性欲とはなんなのか。自分なりの答えを出したくて『オルガズムの科学』を読んでいたのだが、長いし専門的なワードが多く出てきて挫折。表紙に官能的なお姉さんがでかでかと印刷されていて外で読みづらいし……。 そんなこんなでこちらの本にたどり着いて、無事読破した。一部『オルガズムの科学』に出...
性欲とはなんなのか。自分なりの答えを出したくて『オルガズムの科学』を読んでいたのだが、長いし専門的なワードが多く出てきて挫折。表紙に官能的なお姉さんがでかでかと印刷されていて外で読みづらいし……。 そんなこんなでこちらの本にたどり着いて、無事読破した。一部『オルガズムの科学』に出てきた単語もあったのでやはり似ている分野の書籍は集中して色々読んでみるとスムーズだ。 性欲とは何かを探っていったさらに大きな問い、「快感とは何か」にまで踏み込んでしまったわけだが、(素人からしては)専門的なところもありつつ読みやすくてよかった。でも全体として思ったことは、まだまだ快感についてはわからないことが多いんだなと。 同じ著者のほかの書籍も読んでもっと自分の思考を深めたい。
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リンデンの叙述は非常に専門的でそれ相応の知的理解を求められる。 それゆえ快感という人間の原初的かつ不可分の概念を、現代科学が分かっていることとまだ分からないことを明確に区別させ、その発見の数々を辿る本著は見事な知的冒険に我々を導いてくれる。 報酬系の長期増強と長期抑制が人間にもた...
リンデンの叙述は非常に専門的でそれ相応の知的理解を求められる。 それゆえ快感という人間の原初的かつ不可分の概念を、現代科学が分かっていることとまだ分からないことを明確に区別させ、その発見の数々を辿る本著は見事な知的冒険に我々を導いてくれる。 報酬系の長期増強と長期抑制が人間にもたらす光と闇の面。 快楽が苦痛の反語ではないというのは、学者ならではの達見。 「生きている感覚」という漠とした人間の捉え方も、突き詰めれば快楽や苦痛の増減に思えてくるし、要はどれほど脳が感じ取られるかに帰着しそう。
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著者はデイヴィッド・J.リンデン氏。ジョンズ・ホプキンス大学医学部教授、神経科学者。主に記憶のメカニズムの研究に取り組まれているようだ。 第1章 快感ボタンを押し続けるネズミ 第2章 やめられない薬 第3章 もっと食べたい 第4章 性的な脳 第5章 ギャンブル依存症 第6章 悪徳...
著者はデイヴィッド・J.リンデン氏。ジョンズ・ホプキンス大学医学部教授、神経科学者。主に記憶のメカニズムの研究に取り組まれているようだ。 第1章 快感ボタンを押し続けるネズミ 第2章 やめられない薬 第3章 もっと食べたい 第4章 性的な脳 第5章 ギャンブル依存症 第6章 悪徳ばかりが快感ではない 第7章 快感の未来 脳内でどのように快を感じるのかと言ったメカニズム、薬剤名称、病症名などの専門用語が多く出ているため、その分野の通でないと、やや専門的すぎる感じを受けた。 しかしそれは飛ばし読み、動物が本能として持っている欲は、実は快を感じるが故のなせる業と言うことを、漠として読み進めていけば面白い。 各章のタイトルからも想像できるよう、ドラッグ、アルコール、高カロリー食、セックス、ギャンブル、更にはエクササイズや慈善行為に至るまで様々な刺激がもたらす快感に目を向ける。ある経験が、VTA(腹側被蓋野)のドーパミン・ニューロンを活動させ、その結果投射標的にドーパミンが放出されるときに、その経験は快いと感じられるようだ。 どのような刺激であろうと、またそれが美徳であれ悪徳であれ、人を依存的にさせる反復的行動に駆り立てるメカニズムは、神経学的には同じだと。 依存症の発症は本人の責任ではないかもしれないが、依存症からの回復は本人の責任と言う。意思の力ではどうにもならないことがあるが、どうにかなることもあるとも。 最後の章は未来はどのようになっているかについて考察している。 本書は2012年に発行されたため、既に未来の一部が過去になっている状態だが、相当先にはデバイスを使って快感をコントロール出来るようになるのではないかと述べる。コントロール出来たとしても、それが幸福につながるのか と思ってしまうのだが。 所詮、人間もネズミ等の動物も同じようなメカニズムで快感を受けると言うことは、やはり進化という糸で繋がっていることを示唆しているのだろうな。 色々と考えさせてくれた。
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