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瓦礫の中から言葉を わたしの“死者
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瓦礫の中から言葉を わたしの“死者"へ NHK出版新書

辺見庸【著】

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瓦礫の中から言葉を わたしの“死者

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 NHK出版
発売年月日 2012/01/07
JAN 9784140883631

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商品レビュー

4.4

23件のお客様レビュー

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2021/05/23

出版から10年も経って辺見庸ということだけで買ってみたものの、時事問題をテーマに扱ったものとしては古くなるだろうし、石巻出身の作者の心情は今まで触れてきた本から割と想像ができてしまうものだから、長らく本棚に眠っていた。 ネットで辺見庸の文章にたまたま触れて、そもそも最も気に入って...

出版から10年も経って辺見庸ということだけで買ってみたものの、時事問題をテーマに扱ったものとしては古くなるだろうし、石巻出身の作者の心情は今まで触れてきた本から割と想像ができてしまうものだから、長らく本棚に眠っていた。 ネットで辺見庸の文章にたまたま触れて、そもそも最も気に入っていたその文体、言葉遣いを味わいたくてなんとはなしに紐解いてみた。 東日本大震災から広島の原爆、東京大空襲、果ては鴨長明の方丈記に至るまで、厄災の歴史上での考察を10年後の現在に当てはめて、エキスパンドしてみればそのあまりのフィット加減に慄いてしまうほどだ。いや言葉の主語は画一化され全体化され「絆」だの「思いやり」だの「団結」だのと言葉の間の屍どころかもはや何も言っていないに等しい空虚だけが飛び交っている。 そしてその空気をがより固まって出来ていくオリンピックなる象徴体すら用意されている始末。まさに今本書を読むことの意味が腹を抱えるほどの苦笑に涙するほど実感する。

Posted by ブクログ

2017/10/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

初読。3.11を辺見さんが切り取るとこうなるのか。腫れ物に触るように鋭さを失っていたマスコミの言葉の中に潜む、日本の危うさをあぶりだす。自分の中にある集団主義に自主的に取り込まれる無責任さを指摘され、なるほどと納得させられた。

Posted by ブクログ

2016/01/15

本書は、東日本大震災で最大の人的被害を受けた石巻市出身の著者が、震災から1ヶ月後の2011年4月24日に放送されたNHK番組「こころの時代 瓦礫の中から言葉を~作家・辺見庸」(収録は3月下旬)で話したことをきっかけに、日本の「言葉の危うさ」と「言葉の一縷の希望」について書き下ろし...

本書は、東日本大震災で最大の人的被害を受けた石巻市出身の著者が、震災から1ヶ月後の2011年4月24日に放送されたNHK番組「こころの時代 瓦礫の中から言葉を~作家・辺見庸」(収録は3月下旬)で話したことをきっかけに、日本の「言葉の危うさ」と「言葉の一縷の希望」について書き下ろしたものである。 著者は、「われわれの身にいったいなにが起きたのか、なにが起きつつあるのか、それはどのような性質の出来事であるのか、なにが壊され、潰え、なにが生まれたのか、このさきにどんなことどもが出来しようとしているのか、歴史はこれからどう変わるのか―を感じとり、ひとつひとつ言葉にしていくのは、作家であるわたしの義務であり運命であると考えます」というが、一方で、「言葉でなんとか語ろうとしても、いっかな語りえない感覚です。表現の衝迫と無力感、挫折感がないまぜになってよせあう、切なく苦しい感覚。出来事があまりにも巨大で、あまりにも強力で、あまりにも深く、あまりにもありえないことだったからです。できあいの語句と文法、構文ではまったく表現不可能でした」と漏らす。 そして、震災後に多くのスポンサーがCM放送を自粛したために、ACジャパンのCM「あいさつの魔法」(「こんにちワン ありがとウサギ 魔法の言葉で 楽しいなかまが ぽぽぽぽーん」)や金子みすゞの「こだまでしょうか」が、ジョージ・オーウェルの『一九八四年』に描かれた“ニュースピーク”のごとく繰り返し流されていたこと、福島原発の事故について、報道は「福島原発から放出された放射性セシウム137は広島に投下された原爆の168個分」と数値を示すだけで、その書き手が生きた言葉で何も表現していないこと、震災直後に自らいくつかのインタビューを受けたものの、記者の既定の世界像に合わない発言は全く無視されたことなどを挙げ、「言葉についていえば、この破壊、かぎりない破壊を表現する言葉を、わたしたちは、失うもなにも、ひょっとしたら最初からもっていなかった、用意していなかったのではないか」と思い至る。 その上で著者は、シベリア抑留を体験した石原吉郎や、東京大空襲を体験した堀田善衛の言葉を手掛かりに、我々はどのような言葉を発し、どのような言葉を死者ひとりひとりに届けられるのかを思索している。 『もの食う人びと』など、これまでも人間とその営みの本質を洞察してきた著者が語る、奥深い書である。 (2012年3月了)

Posted by ブクログ

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