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花競べ 向嶋なずな屋繁盛記 講談社文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 講談社 |
| 発売年月日 | 2011/12/15 |
| JAN | 9784062770965 |

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商品レビュー
3.9
50件のお客様レビュー
江戸職人の人情ものを探していて、本作を手に取りました。朝井作品は『眩』『恋歌』『すかたん』と読み進めてきました。そのどれよりも早い時期の作品、しかもデビュー作だと知りびっくりしました。 なずな屋の花師「新次」と「おりん」夫婦をはじめ、登場する人々は皆江戸っ子の粋な一面をもちつつ...
江戸職人の人情ものを探していて、本作を手に取りました。朝井作品は『眩』『恋歌』『すかたん』と読み進めてきました。そのどれよりも早い時期の作品、しかもデビュー作だと知りびっくりしました。 なずな屋の花師「新次」と「おりん」夫婦をはじめ、登場する人々は皆江戸っ子の粋な一面をもちつつ、情けの深い愛すべきキャラクターでした。特に「雀」こと「しゅん吉」が幼い「お梅」に掛けていた言葉が印象に残ったのですが、それがのちにあんな形で実を結ぶとは思いもしませんでした。 次は庭師の世界を描く『ちゃんちゃら』に繋がってみようと思います。
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イケメン花師、新次と、その女房、おりんの 物語。 花師という仕事の華やかさ、複雑さ、 そして、新次を支える、おりんの健気さ。 昔、心を通わせた理世との再会、預かった雀との やり取り、要素すべてがたくましく、あたたかく、 江戸の市井小説だと、納得のいくものだったが、 新次とおり...
イケメン花師、新次と、その女房、おりんの 物語。 花師という仕事の華やかさ、複雑さ、 そして、新次を支える、おりんの健気さ。 昔、心を通わせた理世との再会、預かった雀との やり取り、要素すべてがたくましく、あたたかく、 江戸の市井小説だと、納得のいくものだったが、 新次とおりんの夫婦の物語として、 二人の結びつきや、おりんにも、もう少しスポットライトが 当たっていれば…と思うのは、ただの勝手?
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
花競べ 向嶋なずな屋繁盛記 著者:朝井まかて 発行:2011年12月15日 講談社文庫 単行本『実さえ花さえ』(2008年10月)に加筆、改題 朝井まかての時代小説は、なにを読んでも面白い(そんなに読んでない)が、この花競べは彼女のデビュー作だという。300ページ余りの長編だが、4章立てで各章が短編的なプロットで締めくくられ、かつ、全体でひとつのストーリーにもなっている。 文化文政時代の江戸・向嶋を舞台に、小さな苗物屋「なずな屋」を営む新次とおりん夫婦の物語。苗物屋は、花師という職人の店であり、花屋とも庭師とも違う。木や草花を栽培し、種から育てたり、挿し木、接ぎ木、品種改良などをしたりする。これは市井時代小説であり、職業小説で人情小説でもある。朝井まかての最も面白い分野かもしれない(改めていうがそんなに読んでない)。 1章は、シチュエーションの紹介をしつつ、日本橋にある太物問屋の隠居から、快気祝い用に新次のオリジナル商品である桜草の注文をされる話。言われたのは30鉢で30両という破格の値段。受けたはいいが、鉢を注文した焼き物商が途中で受注を翻した。別のところもギブアップ。どうやら、邪魔する者がいるらしい。しかし、最後はおりんがトコロテンからヒントを得て、木箱にすることでいいものができあがる。 邪魔をしたのは、どうやら大店の植木屋である霧島屋の七代目のようだった。新次はその霧島屋で修行を積んだが、娘の理世と噂がたって辞めた。霧島屋には娘しかおらず、婿を取って七代目にしていた。 2章は、この本のタイトルにもなっている「花競べ」に出場する話。そこで〝優勝〟する。しかし、そのコンテストは実質的にコネのある者しか最終審査まで残れず、出来レース的でもあった。新次は太物問屋の隠居のコネで出場。最後に残ったのは、霧島屋の理世の作品と、新次の作品だった。 3章は、雀(しゅん吉)という幼い男の子供を預かることになった新次とおりんの話。伊勢の藤堂家の下屋敷の広大な庭のうち、百坪だけ、あるイベント用に整えてくれと仕事が来る。新次は大変な力を注ぎ、手持ちの希少種や、高価なものと交換で手に入れた希少種などを投入して、1年を通して楽しめるように造った。とても気に入ってもらえたが、イベント直後にそれらは撤去され、希少種なども消えていた。その後の庭を造っていたのは理世だった。新次と理世は、昔、恋仲だった。久しぶりに再会し、ついに一夜を過ごした。しかし、それできっぱりけじめをつけて別れた。その後の出来事だった。2人は現場で紹介されるが、初対面のふりをした。 庭が壊され、ショックを受けた新次だったが、理世は希少種などを捨てずに確保し、新次のもとへと送った。最後のオチが読めるプロットだった。 4章は、雀(しゅん吉)の生みの母親と、その母親をDVの夫から連れ出し、雀に教育をした男に、おりんが会いに行った話。この段階になると小説がきれい事に染まりすぎてくる。子供がそこまで気を使って行動するわけがないし、DVの夫が本当はとても良い人だったというような話でも染め上がるし。 最後は、霧島屋が門外不出、一子相伝で引き継いできた桜を、新次が預かっていたが、それを外に出したこと、それがのちに(天保時代)染井吉野となったことが記される。地名の染井と、吉原の花魁である吉野が絡んだ話。
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